2008年 札幌記念・新潟記念 穴馬を探せ!徹底予想! -2ページ目

ココナッツ鋭く伸びた11秒4…天の川S追い切り

 天の川S追い切り(14日) 新潟の日曜メーン、天の川S(17日、芝2000メートル)に向けて14日、最有力馬のココナッツパンチが美浦トレセンの坂路で追い切られた。


 軽く駆け上がったあとの3回目。クリアエンデバー(8歳1000万)を4馬身ほど追走。残り1ハロンでも3馬身の差があったが、吉田豊が気合をつけるとシャープな伸び脚で併入に持ち込んだ。4ハロン54秒9―36秒8。ラスト1ハロンは11秒4の鋭さだった。「硬さがあるけど、いい意味で言えば力強くなっている」と吉田豊。大久保洋調教師も「あれだけ動けば十分」と満足そうに話した。


 3歳時は報知杯弥生賞、目黒記念2着。その後、骨折が判明して休養。復帰後は不本意な結果に終わっていたが、前走の阿武隈Sで2着。ようやく復調してきた。「1600万は勝たないと…」と吉田豊。勝って新潟記念(31日)、そして秋の大舞台へ向かいたい気持ちがにじんでいた。


出典:スポーツ報知

ザレマ元気だ12秒3…クイーンS追い切り

 クイーンS追い切り(14日) 兄貴に続け! 先週の関屋記念で完全復活を遂げたマルカシェンク(父サンデーサイレンス)の半妹ザレマは14日、札幌競馬場のダートコースで追われた。コンビが決まった安藤勝を背に、元気はつらつ。前走の新潟から中1週のきついローテーションを全く感じさせない動きで、重賞初制覇の期待を膨らませた。


 強行軍にも疲労を感じさせない動きを見せた。単走でダートコースに入ったザレマは、3コーナー付近から徐々にペースをアップさせる。直線は軽く反応を確かめる程度だったが、ラスト1ハロンは12秒3(5ハロンは67秒5)。530キロを超す巨体がしっかりした脚取りで駆け抜けた。


 初めて手綱を執った安藤勝は「中1週なので、しまいをサッと伸ばす程度という指示だった。疲れなど、悪いところはなさそう。初めてなので比較はできないけど、どっしりとした馬で、気負うところがなく、ベテランという感じ。とにかく扱いやすい馬だよね」と感触は良さそうだ。


 2日に新潟でレース(新潟日報賞4着)を使って、一度は栗東に帰厩。10日にはもう札幌に入った。「けっこうな強行軍だけど、もともと調子の変動がない馬。乗った感じから疲れは見られないし、カイバ食いもいい」と、竹中助手はハード日程にも調子落ちはないと見ている。


 初めて参戦する北海道シリーズだが、洋芝にも対応できそうだ。「あまり道悪になるのは良くないけど、時計がかかるような馬場はいい」と竹中助手。開幕週の良好な馬場で、1分46~47秒で決着する毎年の傾向からも条件は合っている。


 当初は連闘で関屋記念に参戦するプランもあったが、牝馬同士ならチャンスは十分。京都牝馬Sで2着、福島牝馬Sでも3着と上位に食い込んできた。「堅実に走っている馬。レースを見ても、先行力があるので小回りは気にしてなくてもいい」と、安藤勝はコース適性にも太鼓判を押した。函館リーディングに輝いたベテランが、札幌でも勢いを見せる。


出典:スポーツ報知

ザレマ”軽快”移動疲れなし!クイーンS木曜追い

伸びのある走り見せた


 兄に続け!札幌開幕週のクイーンS木曜追いではザレマ(牝4=音無)が札幌ダートコースで安藤勝を背に軽快な動きを披露した。先週の関屋記念を制した兄マルカシェンクに続く兄妹重賞制覇なるか。


「展開ハマれば面白い」竹中助手


 ザレマの臨戦過程はハードだ。栗東から新潟を往復(2日の新潟日報賞4着)して、さらに10日に札幌へと移動。のんびりする間もなく桜花賞馬や今をときめくユキチャンとぶつかる。だが追い切りの動きからは疲れなどみじんも感じられない。


 安藤勝が初めてまたがってダートコースへ。キビキビとしたフットワークを繰り出して直線へ。安藤勝の手綱は動かないが最後まで脚さばきは衰えず、1F12秒7で駆け抜けた。中1週で長距離輸送を挟んでいるから軽めの調整は当然だが、そのあたりを考慮しても上々の切れ。調子の良さがうかがえた。


 「最後の1Fをサッと伸ばす程度。感触は悪くないし気負ってもいない。もうベテランという感じ。おっとりしているし、かなり扱いやすい馬だろうね」と安藤勝は笑みを浮かべる。3歳牝馬が主力を形成するクイーンSにあって、ベテランランナーと48歳ジョッキーの熟練コンビは頼りになる。実際に乗ったことでイメージも出来上がってきた。「レースを見ていると先行力がありそう。だから小回りコースでもさほど気にしていない。確実に走ってくる印象だし楽しみはあるよ」


 竹中助手は「たしかに強行軍だが疲れはなさそう。カイバ食いもいいね」と状態の良さを強調。「素直な馬で乗り難しさはないと思う。前走もいい脚は使っているし、あとワンパンチあればというところ。うまく展開がハマれば面白そう」と期待を込める。安藤勝と音無厩舎のコンビはさほど多くない(今年まだ3例)が、サンライズバッカス(07年フェブラリーS優勝)のようにまたがった時は大物を釣り上げる。半兄マルカシェンク(関屋記念)に続く2週連続きょうだい重賞制覇の夢が膨らんだ。


出典:スポーツニッポン大阪

クイーンS アンカツ、ザレマ導く

 北海道シリーズ前半戦の函館で25勝を挙げてリーディングに輝いた安藤勝己騎手(48)=栗・フリー=が、今週から始まる札幌でも大暴れの予感!!クイーンSでは先週の関屋記念を制したマルカシェンクの半妹ザレマに騎乗。勢いに乗っての開幕ダッシュが期待できそうだ。


 安藤勝己騎手は、朝一番に札幌ダートでザレマに騎乗した。馬なりで5ハロン67秒5、3ハロン37秒7-12秒3。スムーズな動きに、アンカツは手応えを感じ取った。ザレマは新潟日報賞(4着)から中1週で新潟→(栗東)→札幌の強行軍となるが、キビキビとした走りが状態の良さを物語る。


 追い切りを終えたアンカツは、ソファーに腰を下ろし柔和な笑顔。「中1週なので、終いだけサラッと伸ばす程度。変に気負う面もなく落ち着いているし、感触も良かった」と合格点を与えた。


 ザレマの半兄は、先週の関屋記念を制したマルカシェンク(父サンデーサイレンス)だ。妹もオープンの忘れな草賞を勝ち、京都牝馬Sで2着になった実績がある。「向こう(シェンク)には乗ったことがないから何とも言えないなあ…」とアンカツは取材陣を煙に巻いたが、名手の腕を持ってすれば兄妹で2週連続重賞ジャックという可能性は十分あり得る。


 開幕週は土日で14鞍に騎乗。ザレマのほか、土曜9R札幌日刊スポーツ杯のビービーガルダンも「昇級戦になるが能力は相当あるし、いずれは重賞でも好勝負できる馬だよ」と有力な1頭だ。札幌は1開催だけの参戦予定だが、どれだけ勝ち星を積み上げるのか、楽しみだ。


 「ローカルは中央場所と違って、ピリピリとしたムードじゃないのがいいね。(休日には)今まであまり行けなかった、日高の牧場にも足を運んでみたいと思っているんだ」。リラックスして北海道シリーズを心底楽しんでいる鉄人のいぶし銀の腕で、ザレマも重賞ウイナーへと羽ばたけるかもしれない。


出典:サンケイスポーツ

兄シェンクに続くぞザレマ/クイーンS

クイーンS


 ザレマ(牝4、栗東・音無)がクイーンS(G3、芝1800メートル、17日=札幌)で兄妹2週連続重賞制覇を狙う。先週の関屋記念で半兄マルカシェンクが快勝。今週は妹の出番だ。白星は昨年4月の忘れな草賞までさかのぼり、この間に2着が3回。今年5場を渡り歩きながら探し続けたトンネルの出口を、札幌で見つけ出してみせる。


 兄マルカシェンクに妹ザレマが続く。新潟日報賞4着から中1週。10日に札幌競馬場へ入厩して滞在8日目でのレースとなるが、上積みは見込める出来だ。竹中助手は「連闘で関屋記念に臨むプランもあったくらい。前走は上がりだけの競馬で、消耗していない。調子の変動は少ない馬だし、状態面での心配はない」と上々の感触を得ている。


 前走は1000メートル通過が59秒1のスローペースだった。上位3頭が4コーナーで2~4番手にいたことから、展開が向かなかっただけ。7番手から差し込んで0秒2差なら、悲観する内容ではない。3歳時の昨年は桜花賞の出走権を逃すなど、クラシックでこそ結果を出せなかったが、オークスの前哨戦・忘れな草賞で快勝。本番では10着ながら2番人気の高い評価を受けた。兄マルカシェンクは5歳になった今年に復調気配を見せ始め、先週の関屋記念で05年10月(デイリー杯2歳S)以来の重賞制覇を達成。ザレマにも、まだまだ伸びしろはあるはずだ。


 今年は京都牝馬S(2着)、福島牝馬S(3着)、東京の京王杯SC(7着)、阪神のマーメイドS(6着)、そして前走の新潟日報賞と、すべて異なる競馬場を渡り歩いてきた。それでも大崩れしていない。強い体力と精神力の証しだ。クイーンSに挑む札幌は今年6場目。忘れな草賞から1年4カ月も遠ざかっている勝利を狙う。「お兄ちゃんのマルカシェンクも勝ったし…。大型馬(前走534キロ)なので小回りコースへの対応が不安だけど、開幕週のいい馬場でやれるのはプラス」。竹中助手の声にも力が入った。


 最終追い切りは14日の木曜、安藤勝騎手を背に行う予定。初騎乗となる名手は、先週までの函館で初のリーディングを獲得し、絶好調だけに心強い。桜花賞馬レジネッタなどの3歳馬が中心になりそうな今回だが、4歳馬代表として経験の差を見せつけたい。


出典:日刊スポーツ

天の川S 折り合いがカギ、アトム

 新潟芝外回りの2000メートルは、昨年のGIII新潟記念で4着に好走しているダイイチアトム(美・手塚、牡7)。自己条件の今回は得意コースで何とか勝利を手にしたいところだ。「間隔は開いたけれど、乗り込んでいるから大丈夫。この馬はとにかく折り合いを欠くとダメ。そのあたりが課題だね」と手塚調教師は折り合い面をカギに挙げる。


出典:サンケイスポーツ

北九州記念 今を煌めくスカーレット一族

 レットバトラーの母スカーレットブーケはダイワメジャー(皐月賞、天皇賞・秋、安田記念、マイルCS連覇)、ダイワスカーレット、ダイワルージュ(現・新潟2歳S)と芝の一流馬を輩出しているが、その母スカーレットインクを祖とする別の牝系からサカラート(東海Sなど重賞4勝)、ヴァーミリアン(JCダート、フェブラリーSなどGI5勝)の兄弟、ブルーリッジリバー(桜花賞2着)、交流ダート重賞6勝のトーセンジョウオーなどの活躍馬が出ている。


出典:サンケイスポーツ

カノヤザクラ飛躍の夏 北九州記念(G3) 

 サマースプリントシリーズも今週の「北九州記念」(G3、17日・小倉、芝千二百メートル)で折り返し点。戦いはいよいよ佳境に入ってくる。注目はやはり、現在シリーズトップタイを走るカノヤザクラだ。前走アイビスSDは、課題のゲートをクリアして持ち前の速力をフルに発揮、念願の初タイトルをゲットした。勢いに乗ってここも制すれば、夏の王座獲得へ向け、王手がかかる。


 昨年の中日スポーツ賞ファルコンSで2着。その時に示したスプリンターとしての資質は、約1年5カ月の歳月を積み重ねて今や完全に開花。父サクラバクシンオー×母の父ウッドマンから天性のスピードとパワーを受け継いだカノヤザクラ。サマースプリントシリーズ第2戦、アイビスSDで念願の重賞初Vを飾り、待ちに待った飛躍の時を迎えた。


 その前走が味な内容だった。「初の直線競馬で追走は手いっぱいだったけど、エンジンがかかってからはしっかり伸びてくれた」と橋口調教師。大外枠から終始、外ラチ沿いをスムーズに追走できたのは大きかったが、追いだしてからの速力はさすが。課題とされていたスタートを五分に切れたところにも、成長がうかがえた。


 今回は千二百メートルに戻るものの、「この距離の方が追走はラクになるからね」と指揮官。「今回もスタートがポイントだけど、差しの利く馬場にさえなってくれれば楽しみ」と自信を隠さない。中3週ながら中間の調整も順調だ。「前走後、新潟に輸送したこともあって体は一度減ったけど、今は戻っている。仕上がりは上々だよ」。そのトレーナーの言葉通り、1週前にはハロー前の坂路で楽な手応えのまま、半マイル52秒5を計時。「夏は牝馬」の格言をあらためて思い起こさせる動きだった。


 今回、橋口きゅう舎はもう1枚の大駒、スリープレスナイトもスタンバイ。とはいえ、サマーチャンプの座へ向けては、カノヤが最短距離にいるのは事実。ここは勝って一気に王手をかけたいところだ。


出典:中日スポーツ

シェンク豪脚V、河内師初重賞/関屋記念

<関屋記念>◇10日=新潟◇G3◇芝1600メートル◇3歳上◇出走12頭


 騎手時代に名を成した河内洋師(53)が、マルカシェンク(牡5、栗東)で調教師転身後初の重賞制覇を飾った。これまで2着6回を数えたが、31回目の挑戦で達成。愛馬はメンバー最速の上がり32秒3の豪脚を使い、秋のマイル戦線に堂々と名乗りを上げた。


 暑い中でもスーツとネクタイ姿でマルカシェンクの表彰式に臨んだ河内師は、ようやく手にした重賞タイトルに表情を和らげた。「長かったな」。


 05年の開業以来、厩舎の年間勝利数は順調に伸びていた。しかし、重賞にはなかなか手が届かなかった。懐かしい味を思い出させたのは、瀬戸口厩舎の解散に伴い移籍したサンデーサイレンス産駒だった。4角最後方に近い位置から直線だけで突き抜けた。新潟の芝で上がり32秒3は、歴代2位(マイル以上)の豪脚だった。


 「2着が6回あったから…。またどれかにやられるんじゃないかとヒヤヒヤしていた」。トレーナーは惜敗の回数をしっかりと記憶していた。アグネスアークで3回、ニシノマナムスメで2回、マルカシェンクで1回。通算2111勝を挙げた騎手時代は、デビュー2年目の75年に小倉大賞典をロッコーイチで勝ち、引退する前年まで134もの重賞勝利を積み重ねた。その昔は芸術的な騎乗で、いとも簡単にさらっていった。調教師になって生みの苦しみを味わっただけに、喜びもひとしおだ。


 主戦を託された福永騎手からも笑みがこぼれる。「最初に河内さんの顔が浮かんだ。2度の骨折や開腹手術を経験したけれど、順調ならネオユニヴァース以来の感触が得られた馬。またG1戦線で戦わせたい」。


 05年デイリー杯2歳S以来の重賞2勝目を挙げたマルカシェンクは今後、11月23日京都のマイルCS(G1、芝1600メートル)を目標に厩舎で調整される。「これをきっかけに、ほかの馬も頑張ってくれないかな」。大きな1勝が、河内時代の再来を予感させた。


出典:日刊スポーツ

関屋記念 シェンクで河内師重賞初V

「関屋記念・G3」(新潟11R)


 素質馬の完全復活は、人馬にとって待ちに待った重賞Vとなった。直線大外から鋭く伸びた1番人気マルカシェンクが、05年デイリー杯2歳S以来、2年10カ月ぶりの重賞V。河内師は開業4年目で念願の初タイトルを手にした。昨年のカンパニーに続く関屋記念連覇となった福永も今年の重賞初V。デビュー翌年から続く、重賞勝ちを12年連続に伸ばした。


 究極の上がり勝負を、最後は力でねじ伏せた。直線大外から脅威の上がり3F32秒3の末脚を繰り出したマルカシェンク。実に2年10カ月ぶりの重賞制覇、福永にとってもレース連覇、12年連続となる今年の初重賞Vとなった。それでも開口一番、「ゴールした瞬間、まず河内さんの顔が思い浮かんだ」。その勝利は開業4年目の河内師にとって、30回目の挑戦で待ちに待った重賞初Vとなった。


 ジョッキー時代には134勝もの重賞勝ちを重ねた河内師だったが、調教師になってからは06年天皇賞・秋のアグネスアークなど重賞2着が6回を数え、産みの苦しみを味わった。「長かった。2着が多かったからなあ。きょうも最後は何かにやられるんとちゃうかと思って。これで厩舎のほかの馬も勢いに乗ってくれればいいけどな」とはにかむように笑った。


 その勝ちっぷりは、1馬身の着差以上の強さを感じさせる完勝劇。「やっぱりマイラーかな。今日は負けてもらっちゃ困る相手。かわし去ってからも遊んでいたからね」と福永は余力残しでの勝利を強調する。


 デビュー直後はダービー候補と騒がれた逸材だったが、2度の骨折に加え、一歩間違えば命を落としかねない腸捻転(ねんてん)による手術も経験した。「ここまではツキがなかった馬やけど、今日の内容なら完全復活やろ」とトレーナー。課題だった賞金加算も成功、この後は厩舎に置いたまま、天皇賞・秋(11月2日・東京)、マイルCS(同23日・京都)を視野に調整される。苦難を乗り越えて、復活を果たした素質馬が秋の大舞台を見据える。


出典:デイリースポーツ