2008年 札幌記念・新潟記念 穴馬を探せ!徹底予想! -3ページ目

河内調教師、重賞初V 関屋記念(G3) 

 「第43回関屋記念」(G3、芝千六百メートル)は10日、新潟競馬場で行われ、1番人気のマルカシェンクが直線で外から一気に伸びて1分32秒8で快勝した。1馬身差の2着には5番人気のリザーブカード、3着には8番人気のタマモサポートが続いた。福永はこのレース3勝目、河内洋調教師は重賞初勝利。函館競馬の「第40回函館2歳ステークス」(G3、芝千二百メートル)は2番人気のフィフスペトルが最後の直線で豪快に抜け出した。2着は1番人気のナムラミーティア、3着には5番人気のアイアンデューク。こちらは大型新人・三浦の重賞初制覇となった。加藤征調教師はこのレース初勝利。


 北の重賞がフレッシュな輝きなら、こちらはイブシ銀の光沢だ。マルカシェンクがデイリー杯2歳S以来2年10カ月ぶりの重賞V。瀬戸口勉元調教師から引き継いだ河内調教師は、30回目の重賞挑戦でついに念願を果たした。


 「出来が良かった。ゲートに一抹(まつ)の不安がある馬だから外枠もプラス。でも自信があっても競馬だから分からない。重賞では2着ばかりでツキに見放されていた。それが続くと、今度も何かに負けるのではと不安になる。長かった。やっと勝てたという感じ」


 河内師の“長かった”という言葉に実感がこもる。アグネスアークが3回、ニシノマナムスメが2回、シェンク自身が1回の合計6回。重賞ではシルバーコレクターに甘んじてきたからだ。


 シェンクにとっても復活への道のりは長かった。2回の骨折に加え、昨年は腸捻転(ねんてん)で手術を受けた。クラシック候補と騒がれた馬が、3歳以降はオープン特別を勝っただけ。度重なるアクシデントを乗り越え、秋への展望が大きく開けた。


 福永は関屋記念連覇で今年の初重賞Vを果たした。「ゴールしたら真っ先に河内先生の顔が浮かんだ。きょうのメンバーで負けたら困ると思っていた。完全復活? まだまだ。順調ならネオユニヴァース以来の感触を持っていた馬だからね。これをきっかけにG1路線で飛躍してほしい」と、シェンクの完全復活を待ちわびる。


 次走は未定だが、秋はマイルCSを最大目標にする予定だ。だんだんと数が少なくなってきたSS産駒。2歳時には最後の傑作とも言われた馬が、底力を見せつけた。


出典:中日スポーツ

マルカシェンク、末サク裂! 新潟11R・関屋記念

河内師待望の初重賞


 夏のマイラー決戦、GIII関屋記念(10日、新潟芝1600メートル外左)はマルカシェンク(牡5=河内)の切れ味に軍配!河内師は厩舎開業以来、待望の初重賞制覇だ。一方、GIII函館2歳S(10日、函館芝1200メートル)でも“初”の快挙。今年デビューしたばかりの三浦皇成がフィフスペトル(牡=加藤征)で抜群の読みを発揮して初重賞Vを手にした。


休み明けなんの!大外豪快抜け出した


 1番人気を集めたブランク明けマルカシェンク(牡5=河内)が、直線大外を豪快に抜け出して5勝目をマーク。GIIデ杯2歳S以来の重賞勝ちを収めた。2着にはやはり休み明けの5番人気リザーブカードが入線。接戦3着争いは先制攻撃をかけた8番人気タマモサポートが粘り込んだ。


 好発を決めたタマモサポートを内からフサイチアウステル、トップオブツヨシが絡みつく。これにナカヤマパラダイス、マイケルバローズが差なく続き、マシュリクやリザーブカードは中団の位置。マルカシェンクは例によって後方待機。トウショウヴォイスも後ろで息を潜めている。


 日本一直線の長い(659メートル)新潟芝外回りコースだ。それもあってか前半のラップは良馬場にしてはそんなに速くない。だが、馬群が4角をカーブすると後続が束になって先行&好位グループに襲いかかってきた。あと400メートルを切って内からマイケルバローズ、フサイチアウステル、タマモサポート、ナカヤマパラダイス、リザーブカード、そして大外を進出のマルカシェンクなどがほぼ横一線に広がっての伸び比べ。


 地力に勝るマルカシェンクが真っ先に抜け出し、これに同じピンク帽のリザーブカードが内から懸命に食い下がる。2頭が完全に出た。勢い文句なしのマルカシェンクのVは確定的だ。2着もリザーブカードで決まりの形だが3着争いがし烈。一度はつかまりかけたタマモサポートが二枚腰を発揮して3着を死守した。4着はよく追い上げたトウショウヴォイス。


出典:スポーツニッポン大阪

河内師初V!シェンク&福永で決めた30度目の正直…関屋記念

 第43回関屋記念・G3(10日、新潟競馬場、芝1600メートル、良) 大外から豪快に末脚を伸ばしたマルカシェンクが、05年デイリー杯2歳S以来、2年10か月ぶりに重賞を制した。福永は昨年のカンパニーに続く連覇。河内調教師は05年の開業以来、30回目の挑戦で初重賞制覇となった。2着はリザーブカードが入った。


 もう“銀メダル”はいらない。河内調教師の祈りが乗り移ったかのように、マルカシェンクが最後のひと伸びを見せた。リザーブカードとの叩き合いから頭一つ抜け出すと、徐々に差を広げ始める。ゴール前では内に逃げるところを見せながらも1馬身差をつけてゴール。05年の開業以来、30回目の重賞挑戦となった厩舎へ、初タイトルをプレゼントした。


 福永も「勝った瞬間は、一番最初に河内さんの顔が浮かびました」と満面の笑みを見せた。大物と騒がれながら、2度の骨折、腸ねん転の手術などで出世が遅れたパートナー。デビュー時からコンビを組み、苦しい時を知っているからこそ、喜びはひとしおだ。「最後は力でねじ伏せてくれた。これをきっかけに、G1戦線で頑張ってほしい」と言葉に力を込めた。


 06年の天皇賞・秋(アグネスアーク)など重賞2着が6回。“7度目の正直”で重賞勝ちの美酒を味わったトレーナーも「いやあ、長かった」としみじみ。「出来は良かったし、直線が長いのも合うとは思っていたけど、競馬だから。2着が重なると『また何かにやられるんじゃないか』という気持ちが出てきてね」。元騎手としても競馬の厳しさを知るだけに、1勝の重みをかみしめていた。


 このVで完全復活を示したマルカシェンク。今後は休養で遅れたぶんを取り戻す番だ。「秋は大きいところを狙いたい」と河内師。天皇賞・秋(11月2日、東京)やマイルCS(同23日、京都)を視野に、G1戦線へ乗り込むつもりだ。


 マルカシェンク 父サンデーサイレンス、母シェンク(父ザフォニック)。牡5歳の黒鹿毛。戦績17戦5勝。主な勝ち鞍・05年デイリー杯2歳S。総収得賞金2億1405万4000円。生産者・北海道千歳の社台ファーム。馬主・河長産業(株)。栗東・河内洋厩舎所属。


出典:スポーツ報知

関屋記念 シェンク、2度目の重賞制覇!

 第43回関屋記念(10日・新潟11R、GIII、3歳上オープン国際、別定、芝・外1600メートル、1着本賞金4100万円=出走12頭)断然人気に推されたマルカシェンクが外から豪脚を繰り出し、3年前のデイリー杯2歳S以来の重賞制覇を決めた。1分32秒8(良)。福永祐一騎手(31)=栗・フリー=は昨年のカンパニーに続く連覇で、今年の重賞初V。河内洋調教師(53)は嬉しい重賞初制覇となった。シェンクは秋、マイルCSが大目標になる。


 サンデーサイレンス産駒最終世代の大物が、真夏の日差しに照らされて輝きを取り戻した。マルカシェンクが外から堂々と抜け出して、05年デイリー杯2歳S以来、2年10カ月ぶりの重賞2勝目をマークした。


 昨年から夏の主戦場を小倉から新潟に移した福永祐一騎手は、昨年のカンパニーに次ぐ連覇で通算3勝目。河内洋調教師は開業4年目で念願の重賞初V。人馬ともにかけがえのない夏のGIII制覇となった。


 「2度骨折した馬。ネオユニヴァース(03年皐月賞、ダービーをミルコ・デムーロ騎乗でV)以来の手応えがあっただけに、順調に行っていれば…。紆余曲折あったけれど、きょうの勝利をきっかけにしてくれれば」。ユーイチはクラシック前に手綱を取っていた2冠馬ネオを引き合いに出して、素質馬の復活に安堵の表情を浮かべた。


 とはいえ、「今回は負けたら困るくらいだったから。本調子? まだまだ」と続く言葉は厳しかった。それも、シェンクに求めるものが高いからこそだ。


 レースぶりは完全に一枚上だった。後方4番手の外を追走。直線で外から2頭目まで持ち出すとゆっくり追い出し、ラスト200メートルで先頭。上がり3ハロン32秒3の末脚で抜け出してから内にモタれたが、そのまま力で押し切った。「抜け出してから遊ぶところがあったし内の方へも逃げた。まだ若さを見せていた」。その辺りがユーイチの評価が厳しくなるところか。


 2歳秋、3歳春の2度の骨折。定年解散した瀬戸口厩舎から07年3月に河内厩舎に転厩した後も腸捻転になるなど、様々な苦境を乗り越えてきたシェンク。本来の姿に戻れば、秋は必ずGIで活躍できるはずだ。


出典:サンケイスポーツ