クイーンS アンカツ、ザレマ導く
北海道シリーズ前半戦の函館で25勝を挙げてリーディングに輝いた安藤勝己騎手(48)=栗・フリー=が、今週から始まる札幌でも大暴れの予感!!クイーンSでは先週の関屋記念を制したマルカシェンクの半妹ザレマに騎乗。勢いに乗っての開幕ダッシュが期待できそうだ。
安藤勝己騎手は、朝一番に札幌ダートでザレマに騎乗した。馬なりで5ハロン67秒5、3ハロン37秒7-12秒3。スムーズな動きに、アンカツは手応えを感じ取った。ザレマは新潟日報賞(4着)から中1週で新潟→(栗東)→札幌の強行軍となるが、キビキビとした走りが状態の良さを物語る。
追い切りを終えたアンカツは、ソファーに腰を下ろし柔和な笑顔。「中1週なので、終いだけサラッと伸ばす程度。変に気負う面もなく落ち着いているし、感触も良かった」と合格点を与えた。
ザレマの半兄は、先週の関屋記念を制したマルカシェンク(父サンデーサイレンス)だ。妹もオープンの忘れな草賞を勝ち、京都牝馬Sで2着になった実績がある。「向こう(シェンク)には乗ったことがないから何とも言えないなあ…」とアンカツは取材陣を煙に巻いたが、名手の腕を持ってすれば兄妹で2週連続重賞ジャックという可能性は十分あり得る。
開幕週は土日で14鞍に騎乗。ザレマのほか、土曜9R札幌日刊スポーツ杯のビービーガルダンも「昇級戦になるが能力は相当あるし、いずれは重賞でも好勝負できる馬だよ」と有力な1頭だ。札幌は1開催だけの参戦予定だが、どれだけ勝ち星を積み上げるのか、楽しみだ。
「ローカルは中央場所と違って、ピリピリとしたムードじゃないのがいいね。(休日には)今まであまり行けなかった、日高の牧場にも足を運んでみたいと思っているんだ」。リラックスして北海道シリーズを心底楽しんでいる鉄人のいぶし銀の腕で、ザレマも重賞ウイナーへと羽ばたけるかもしれない。
出典:サンケイスポーツ