本日ははじめて相馬野馬追という伝統行事をはじめて見学しました。相馬野馬追というのは、福島県沿岸地域北部にある相馬地方最大の伝統行事なのです。


 この行事の始源は非常に古いところにあります。平安時代中頃に一族内紛がこじれて朝廷に反乱を起こした平将門が、野生馬を敵兵にならぞえ、戦時訓練のため軍事演習を行ったことがきっかけ伝えられています。

 

 そして将門の子孫とも言われる相馬氏が現在の相馬地方を支配するようになると全面的な庇護を受けました。明治維新により廃絶の憂き目に会いましたが、相馬中村、相馬太田、相馬小高の各神社が共同で所管することで存続しました。コロナにより2年間中断しましたが、今年は好天のもと再開でき良かったです。

 

 今では地域の重要な神事として重要無形民俗文化財にも指定されています。野馬追に限らず、地域の伝統行事は絶やさずに行うことが大事ですね。

 

 

 

 

 祭りの2日目には相双(相馬・双葉)地域の各所から騎馬武者たちが南相馬市原町区にあつまります。

 

 この騎馬武者たちが行進するのは陸前浜街道で、騎馬武者が行進する範囲は野馬追通りとも言われます。 

 

 

 

 

 9時半頃から行進がはじまります。いかめしい甲冑に身を固めた武士たちが練り歩く非常に重厚な雰囲気の行事です。

 

 

 

 

 9時半頃から行進がはじまりました。所属の神社毎、組毎に行進は続きます。

 

 

 

 

 馬に乗っている中には、女性や小学生くらいの子洞ももいました。行事を広く伝えていこうとする努力でしょうか。

 

 

 

 

  騎馬武者たちは浜街道の南にある雲雀ヶ原に向かいます。そこには祭場があり、甲冑競馬や神旗争奪戦が行われるのです。

 

 

 

 

 

 祭場の案内図です。祭場の東側には斜面地に観覧席が設けられています。

 

 

 

 

 祭場敷地は祭りを所管する相馬中村、相馬太田、相馬小高の3社の飛地境内となっています。この行事は神に奉納する神事なのです。

 

 

 

 

 この祭場では午後から甲冑競馬と神旗争奪戦が行われました。数多くの騎馬武者が争う古風な武士の気概を伝えるような勇壮なまつりでした。

 

 

 

 

 原町は野馬追一色です。駅前にあるこの騎馬武者像は野馬追のイメージ像なのだそうです。 

 

 

 

 

 常磐線原ノ町駅です。駅舎の前には野馬追の写真が掲げられ、町のシンボルであることを表しています。

 

 

 

 

 駅舎の中には「原ノ町駅陣屋」という野馬追に関する展示があります。

 

 

 

 

 騎馬武者行進を真正面から撮った写真です。やはり相馬武士らしい勇壮さを感じさせます。

 

 

 

 

 行事で使われる甲冑の展示もあり、駅を降りた瞬間から野馬追の世界に引き釣りこまれます。

 

 

 

 

 街角の郵便ポストにも馬が描かれています。馬が市民の意識の中にも当然のように息づいているみたいです、

 

 毎年7月最後の土日月に行われる予定になっています、皆さんも一度あじわってみられるのはいかがでしょうか。