流るる水に白い月 | ワールズエンド・ツアー

ワールズエンド・ツアー

田中ビリー、完全自作自演。

完全自作、アンチダウンロード主義の劇場型ブログ。
ロックンロールと放浪の旅、ロマンとリアルの発火点、
マシンガンをぶっ放せ!!

黒木渚 世界の終わり アメブロ 画像

「流れる水に白い月」


波間たゆたう海月は微かに青く透き通る、
鐘の音が鳴っていた、海鳴りなのか吹鳴か、
どちらにも思えては、やがてどちらでもないと、
路傍の花束、其れを聞いているのかいないのか、
聞きようにも聞こえぬだろう、
何故なら彼らは耳を持たない、

支柱から万国旗、四隅に伸びる色其々、
採石場の鉱夫たち、手にした僅かな金の粒、
油と泥が滲む手のなか、光ってるようにはとても見えない、
かしげる首の歪なる骨、灼けた其処が消えてゆく、

壁に落書き、愛や平和はそこいらじゅうで配ってるから、
それより自由をくれないかって、
飛び立つ鳥を真似た舞踏家、肩甲骨を除去する手術をふと思う、

汝が故の孤独に満つる魂よ、
掬い上ぐにも届かぬ手、指は十しかないのだと、
足りなさばかりは数えもきれぬ、
汝が故の百年ばかりの孤独を以って、
どうにも救えぬことばかり、

せめては終わりが静謐なれと、
溶けて消ゆる海月の姿を其処に見据える、
滔々たる流れに沿って、幾ばくかの無言に落ちた孤独たちの最期を川に、
やがては其れが海へとたどり着きますように、

春に想い、夏に想い、
秋に想い、冬にも想う、
私たちの生の脆弱、波に浮くのは海の月、
其処には唯のひとつも意志はない、


Twitter @ machinegunbilly


【おとなやな】裸の太陽
【あるある】草原には君がいた
【ええんやて】見上げれば天が在る
【いけるやん】潮騒のゆりかご
【せやせや】天の配剤





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