思い出の花 -26ページ目

コンクール作品


※第55回 Kanon詩歌コンクール投稿作品
テーマ『いろ・色・彩』より


『四季彩~しきさい~』

春に目覚める命の色は
夏に強き生を躍動させ
秋に大地の色となり
土へ帰った

冬の訪れ
一面 白く
枝に咲いた雪桜
何色にも染まる大地は
命の芽生えを予感させる

奥入瀬~おいらせ~


津軽の奥山 湧きいづる
白雪解けし雪水の
山紫水明 肌伝い
一筋落ちる白糸の滝

若き日に
旅した奥入瀬 遠く望み
青春は清流にして
胸の木葉 風に揺らぐ

津軽の奥山 湧きいづる
もみづ纏いし渓流の
一水牽愁 頬伝い
一筋落ちる白糸の滝


※もみづ:もみぢの終止形(わざと頭に使いました)
一水牽愁【いっすいけんしゅう】:一筋の川が愁いを漂わせて流れゆく秋の情感

鬼の面


鬼が笑えば娘泣く
娘が笑い豆撒けば
泣く泣く退散 鬼の面
こっそり笑う父の顔

年の数だけ豆食べりゃ
父は多くて羨まし
豆が少ねと娘泣く
笑い手渡す父の顔

家族団欒 咲く笑顔
娘四歳 豆四つ
大きくなるのが早過ぎて
何故かションボリ父の顔

嫁にゆく日も遠からず
笑い送るか父の顔
ニコニコ婿さん泣く娘
きっと泣くだろ鬼の面