思い出の花 -25ページ目

ガラスの指輪


ガラス玉の指輪を下さい
彼女にプレゼントするのです
高価なダイヤモンドの
指輪は買えません
背伸びをせず
ありのままの姿で
プロポーズしようと思います
離れてガラス玉を覗けば
逆さに映ります
彼女は近くに寄り
偽りの無い僕の心を
覗いてくれるでしょうか
太陽が煌めく青い空の下
海辺に彼女を誘い
空の様に広く
海の様に深い愛を告げます
海に向かい
ガラス玉を覗けば
空から見た地球
真っ青に輝く宝石の指輪で
僕は結婚して下さいと--

朝鮮戦争熱発


手にしたニラは希望

38度線の危険地帯を
さ迷いながら
共産主義会社の捕虜と
なった
戦地では誰しも
他人を気遣う余裕など
無く
訪れた倦怠感に
一人 目を潤ませ
鼻水を垂らす
飲んだカゼ薬の暗示も
効かない

擦りおろしたニンニクは
願望

怯えてる訳でもないが
震えは止まず
日や強制労働を
強いられ
ネギ畑を掻き分け
高麗人参を探した
人間 生きる為には
食わねばならず
明日の平和を夢見て
味のしない汁を
すすれば
落とした玉子に
日の丸を見た

口にしたキムチ鍋は
切望

月よう日


太陽が沈む
熱気を残し
黄昏を引きずりながら

月が昇る
色気を残し
宵を引きずりながら

月が沈む
吐き気を残し
酔いを引きずりながら

太陽が昇る
眠気を残し
布団を引きずりながら

気が沈む