思い出の花 -128ページ目

『陽射し』


浜辺に付けた足跡も波に消え
写したフォトも風に飛ばされた
ただ ただ強い光だけが
射す真っ白な思い出

蝉声は鈴虫に成り
トンボは赤く成り
風が冷たく成った

開けていた窓も閉めて
部屋の空気が少し重く
薄着に一枚着せて寂しさを隠す
ただ ただ透き間風だけが
吹き抜ける現実

陽が傾くのが早く成り
日の終わりが早く成り
独り時間が長く成った

褪めた肌と冷めた気持ちが
夕暮れ時に影を引く
夏の終わりを感じ
心は波にさらわれ
想いは風に飛ばされた

『火の海』


何の罪を犯したか
火に炙られ焦げる肌

大地は焼けて砂と成り
輩 苦しみ
水に飛び込み
並々ならぬ辛い水

全身ヤケド
ソウヤケド

火傷の後
優しい風が
肌を撫でれば
体 全部に染み渡る

残る足跡
残るシミ

まだまだ残暑
「Sun Zan」

『全国花火競技大会in大曲』


大きな黒板に描く
七色の花

書いても
書いても消える
火垂の花

一瞬の美しさ求め
一瞬の花を描く為
一年前から想像す

同じ花は二度書けぬ
新たな花々共演し
三輪 四輪と
咲き散る花は
夏の終わりを告げた

夏に描く
火垂の花は
華やかに散りぬる
一年先に
咲くと願いながら