昔、バカなりに経営学の本でも読まなきゃと思い、人に薦められてドラッカーの本を読んでみた。確か、日本版刊行にあたり「日本人は明治維新、太平洋戦争後に見られるように、国民的合意形成がされれば、猛烈なスピードで目標に向かってまい進する特性がある」と励ましや賞賛の意味を込めて書いてあったと記憶している。

当時はそれを額面通り受け止めていた。「そうだ、日本人は凄いんだ!」と。
しかし、最近はますます性格が悪くなってきたこともあり、このように思うようになった。

「それって、全部が駄目になるまで気付かないということでは?」

バブル崩壊だってそうだよね。結局必要以上の出血を伴ったわけだ。

こういうのってある意味ワンパターン。まず、正しいことを言っている人間が潰される。で、気味悪いムードが醸成されてよく分からんけど突き進む。どんどん泥沼に陥って、一発大逆転を狙って更にドツボにはまる。最後に総玉砕、みたいな。

今うちらの業界がそんな感じ。泥舟には乗りたくないので、業界の集まりみたいなのには出来るだけ出ないようにしている。単純に話をしていても面白くないというのもある。だって、同業他社の悪口ばっかり言って、前向きな発言が何もないんだもん。

でも、潰されそう。
創業社長にとって、上場企業の社長というステイタスは魅力らしい。
で、会社一丸となって上場を目指すことになる。

ちなみに、上場準備をすると頭の良さそうな方々が色々な事を提案
してこられる。

金融関係、監査法人、はたまた仕入先まで、いろいろ。

彼らは一般水準以上の頭の良さを持っている人たちなので提案を
受けて勉強になることもある。素直に受け入れるときは受け入れた方
がいいと思う。それがWIN-WINというヤツだろう。

しかし、こういう提案はいただけない。

「今はM&Aの時代ですから、資本政策と同時に出資先との提携を
して、IRストーリーをつくりましょう」

この提案自体は別にいい。もっともらしい。しかし、純粋な資本政策
の話がいつの間にか提携話にすり替わっている。

試しに聞いてみた。「じゃあ、何%持ってもらったらいいんですか?」

「最低20%ですね」

相手は上場企業です。何故20%なのかはわかる人はわかるよね。

更に提携契約で相手に悟られないようにガチガチに縛られたら。。。
生かさず殺さずの江戸時代の農民みたいなもんですな。

単純に上場するつもりがIRストーリーを作る為に色々やって頑張って
調達した額が数億で、かかったコストが数千万。挙句の果てには、
株価が低迷しPBR1倍割れ。割れたところで、20%出資先からの
TOBで連結子会社化される(笑)。

上場。やらんほうがいいでしょう。

正直、上場して成長できる会社と上場で成長が止まる会社は大体
見分けがつく。後者の殆どは上場を最終目的化している(た)会社。

M&Aに長けた会社はそういうことを見越して提案してきている。


。。。。なんて、頭の悪いバカ息子の誇大妄想かなあ。




とは何だろう?

一代目のフルパワーを間近に見ていると、自分には経営者としての
資質など無いだろうなと思う。

でも一方で、真似もしたくない。

創業者というのは周囲のパワーを吸い取って自分のパワーにしてし
まう図太さがある。いや、むしろ逆で自分のパワーを周囲に与えるこ
とができるから創業者として成功しているのだろう、という意見もある
だろうけど。

そういう姿をどちらかというとネガティブに捉えている。オーナーシップ
を前面に押し出した創業社長の無理難題、意味不明の指示に右往左
往する社内の人たちの姿を何度も見ている。

社長の指示しか聞か無い人が居る。逆に言うと、自分で考え行動をす
ることは絶対にしない人。また、社長の姿が見えないとなると僕に対す
る態度も一変。

まるでスネ夫。

のび太が僕で、ジャイアンが社長。肝心のドラえもんはいないなあ。
しずかちゃんはもっといないなあ。

ドラえもんといえば、どう考えても希望的観測に基づいて社長が独断で
投資しようとした案件について、「まるで『あんなこといいな、できたら
いいな』と唱えながらの『ドラえもん経営』ですね!」と皮肉たっぷりに
社長を批判したことがある。我ながら上手い例えだと思う。

こういう場合、社長以上に頭にくるのはそれに反対しない連中。普段は
「数値管理をしっかりしろ!」と檄を飛ばす強面の管理部長が、途端に
でっち上げの数値を元に案件を通そうとする。

サラリーマンだからといえばそれまでだけど。情けない。

こういう時、いつも僕がガンガン皮肉たっぷりに、時には本当に罵声を
浴びせながら社長以下を批判する。嫌われたって、バカ息子と言われ
たって一向にかまわない。頭のいい人は「社長が引退した時に支えて
くれる番頭を批判するのは良くない」とでも言うのだろうけれど、知った
ことか。会社が潰れてからじゃ遅いんだよ。

って、最近はいつもこんな仕事ばかり。あなたの専門分野はという問い
には、今自信をもって「創業社長の尻拭いです!」と答えることができる。

こんなんでいいんだろうか?