にいはま森のようちえんでは、毎日毎日、自然の中で過ごします。


朝の会、帰りの会、着替えの時間などで時間を区切ることはありますが、

それ以外の時間は子どもたちが自由に活動する時間。

そのフリーな時間全てを使って、

人と関わりながら、「遊び」というたくさんの創造的な活動を繰り返していきます。

だからお弁当を食べるのも「だいたいお昼」としていて、自分の遊びの区切りのいいタイミングに食べます。



 自然の中にある素材

この写真、とっても大好きな一枚。
見返してみたら、去年の春の写真でした桜
ずーっと印象に残っている一枚。

入園して2ヶ月の子。まだまだ緊張感のほぐれない中で初めて見せた「自分らしさ」
「感性」

スタッフみんな、感動したんだけど、
これを保護者も感動したっていう話を聞いて、大切にしたいことが一致してるんだな、ととても嬉しくなった。

レゴとか、トミカとか、リカちゃん人形とか、
そんなわかりやすい刺激的なおもちゃなんて、森のようちえんにはありません。

あるのは、
たくさんの
葉っぱ、砂、土、棒、枝、木、花、水。
シンプルな素材。


その素材を、自分自身の五感(感覚)を使って感じ取り、自分の感性が刺激されて、直感を働かせて、まとめたり、工夫して、想像して、創造し、表現した。

それがぎゅっと詰まった1枚です。


「何をしたらいいんだろう」っていう不安感がまだまだある中から、
もうそんなことも忘れて、夢中になって、やりたくなったんですよねラブラブ


 土、砂


砂浜の砂


干潟の砂

山の土

雨が降った土

田んぼの土


シンプルな素材から、見て触って感じ取って、
色々やってみながら、その性質を知り、自分の中の経験と結びつけたりしながら、
それにあった創造活動をしていきます。
その中で、想像力、創造力、記憶力という思考力をたくさん使って、
ものごとの本質を捉え、関係性を知っていく。


こうやって、どんどん手を動かし、「やってみたい」「やってみよう」っていう、やる気や活動に向かうエネルギーを、
スタッフは大切にしています。


ここまで何回か出てきた「感性」
感性って、感覚とはまた違って…
快と不快
調和と不調和。

葉っぱの写真も、調和が取れてる感じ、しませんか?

自分でやってみるってすごくおもしろいことなんだけど、
その前に
大人からの「汚い、危ない、やめなさい、早くして」によって、ストップをかけられてしまうと…

感性を使うことも、
想像することも、
創造することも、
わくわくすることも、
ぜーんぶなくなっちゃう危険がありますアセアセ



子どもたちが、やりたいことをやりたいように、心ゆくまで、活動できる場所。

「大人がどう育てたいのか」ではなく、「子ども自身がどう育ちたいのか」を大切にする場所。


 年齢によって

森のようちえんで子どもたちが拾った石。


スマホになり、

おにぎりになり、

ボールになり、

鉛筆になり、

碁石になります。


1歳半ころから、ひとつのものをたくさんのものに見立てる「みたて遊び」が始まりますが、

それは一つのものを抽象的に捉え、たくさんの可能性を見出す活動で、

人生を豊かにしていく力。




2歳になると、「おんなじだねぇ」を楽しみます。

(色が)おんなじ

(形が)おんなじ

おんなじ(靴と靴)


違いがあるものの中から、一致するものを見つける力。


そして、4歳頃から、自分たちのルールを作って遊びを作り始めます。

戦いごっこも、誰が敵で誰が味方で、どんな攻撃はありで、どんな攻撃はなしか、

ちょっと遊んでは、揉めて、ルールを改善して…

そうやって、そこに参加するメンバー全員で秩序を作ることで、公平さを保障し、自由に遊べる。



鬼ごっこをするときに、

「だって、私は足が遅いから…」と言うのをきいて、

「じゃあ、俺はスキップにするけん!」


能力の不平等さを受け入れて、

公平に遊べる世界観を作り上げました。




遊び始めるまでの、ここが彼らにとって大事な創造的な活動でもあります。


 遊び

遊び。

すなわち創造的な活動。

感性が刺激されて、創造力や直感、思考力をフル活用。



それは、自分の人生を豊かにしていく。

夫婦関係だって、子育てだって、会議だって、余暇の時間だって、

これ、してる。

充実してるときって、これがうまくいってるとき。



可能性を見つけたり、

一致する部分を見つけたり、

秩序を見つけたり、

感じて、思考して、創造していく。



1日の中で、何度も何度もそれを繰り返す。




でもね、自由な遊びの場を保証しているのであって、

身勝手やワガママが許されているわけではありません。


一人ではなく、この集団で過ごしているのでね。

みんながそれぞれ良くて、それぞれの関係性を持って繋がって生きているんです。



こうやって、どんどん遊びが盛り上がっていく中で、ときにはうまくいかない失敗もしますが、それだって、次への遊びの情報となります。




っていうことが、『子どもの目が輝くとき』

 

 という本にたくさん書いてありました。




改めて、子ども(大人も含むか)にとって、

やりたいことをとことんやるっていう、遊びの本質について、考え直すことができました。



 

 あぁ、我が子はなんで積み木をしないんだろう…

今からでも、積み木を楽しんでくれないかなぁ。





 

 

 

 

 

 
 
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