【ワンポイント社会】税
ワンポイント社会 税の種類と逆進性/軽減税率/インボイス制度を一気に攻略 ねらい入試で頻出の税の分類(国税・地方税/直接税・間接税/普通税・目的税)を骨組みにして、逆進性の意味と対策、軽減税率の線引き、そしてインボイス制度の最低限を、仕組み→例→計算→書き方の順で深掘りします。最後にひっかけポイントと記述テンプレも用意しました。 A. 税の種類(国税/地方税・直接/間接・普通/目的) どこに納めるか:国税(所得税・法人税・相続税・贈与税・消費税・酒税・関税・印紙税 など)/地方税(住民税・事業税・固定資産税・自動車税・都市計画税 など)。 負担者と納税者が同じ?:直接税(負担者=納税者:所得税・相続税 など)/間接税(負担者≠納税者:消費税・酒税・関税 など)。 使いみちは決まってる?:普通税(一般財源:所得税・消費税 など)/目的税(使い道が決まる:自動車重量税・ガソリン税・都市計画税 など)。整理のコツ「国か地方か」「直接か間接か」「普通か目的か」の三段で、代表例を各3つ言えるようにすると盤石です。 B. 逆進性とその対策(軽減税率・給付・控除) 逆進性:同じ税率でも、低所得世帯ほど消費の比率が高いため、可処分所得に対する負担が相対的に重くなる性質です(=消費税で起こりやすい)。 緩和の方向性:①必需品を軽くする軽減税率、②低所得層に配慮する給付的措置・税額控除、③教育・医療・住宅等の非課税・公的支援を厚くする、など。直感例パンや牛乳などの必需品は収入に関係なく必要。ここへの課税は低所得世帯ほど重く感じやすい→対象を絞って税率を軽くする(軽減税率)考え方が出てきます。 C. 軽減税率(8%)の対象とよくある境界 基本:酒類と外食を除く飲食料品、および定期購読の新聞(週2回以上発行)は8%。 テイクアウト/店内:同じ商品でも、テイクアウト=8%、店内飲食=10%。 外食・ケータリング:軽減税率の対象外(10%)。 線引きの覚え方:「持ち帰って食べるか」「店で提供を受けるか」で判断するのが基本です。 D. インボイス制度(適格請求書)の要点とキーワード 目的:仕入税額控除を正しく行うため、税率ごとの消費税額等を記載した適格請求書(インボイス)の保存が必要になりました。 記載の柱(入試向け):登録番号、取引日、取引内容、税率ごとの対価の額、税率ごとの消費税額、発行者の氏名(名称) など。 複数税率:軽減8%と標準10%が混在する場合、税率ごとに合計を分けて記載します。 免税事業者の論点:インボイスを発行できるのは登録した課税事業者。免税のままでは原則発行不可なので、取引先の仕入控除に影響が出る点が論点になります。計算の最小単位(入試用)仕入税額控除=売上にかかる消費税額 − 仕入にかかる消費税額。税込1,100円(10%)の売上→税額は100円。税込540円(10%)の仕入→税額は40円。納付すべき消費税は60円。 E. 税の転嫁(前方・後方・吸収)と価格弾力性の直感 前方転嫁:税分を価格に上乗せして消費者が負担(例:小売価格が上がる)。 後方転嫁:仕入価格を下げて仕入先に負担を押し戻す。 吸収:企業が値上げできず自社でコストを飲み込む(利益が減る)。 価格弾力性:需要が鈍い(必需品)ほど前方転嫁されやすく、需要が敏感(ぜいたく品)ほど価格に上乗せしにくい、という直感が役立ちます。 F. 垂直的公平と水平的公平/累進課税のしくみ(超要点) 垂直的公平:能力(所得)が高い人はより多く負担を、という考え。 水平的公平:同じ条件の人は同じ負担を、という考え。 累進課税:所得税は課税所得の段階が上がるほど税率が高くなる方式。住民税は原則一律の所得割+均等割の組み合わせで、所得税よりフラットに近い構造です。ミニ例(超ざっくり)課税所得300万円の人と700万円の人では、同じ税率が全体にかかるのではなく、各税率区分ごとに計算して合計します(限界税率の考え方)。 G. 社会保険料と税は何が違う? 税:国や自治体が広く強制的に徴収、対価性はない(一般財源)。 社会保険料:年金・医療・介護などの保険制度の財源で、給付との対応関係があるのが基本です。 H. 財政の三機能(資源配分・所得再分配・景気安定化) 資源配分:道路・防災・教育など、民間だけに任せにくい分野を政府が担います。 所得再分配:累進課税や社会保障で、格差の拡大を緩和します。 景気安定化:不況時に公共事業などで需要を下支え、好況時には過熱を冷ます(自動安定化装置も含む)。 I. ひっかけ対策と記述テンプレ ×消費税=直接税 → ◯消費税は間接税。 ×軽減税率=外食も8% → ◯外食は対象外(10%)。 ×インボイスは誰でも発行可 → ◯登録した課税事業者だけが発行。記述テンプレ(そのまま使える)①「消費税は間接税で、同じ税率でも低所得ほど負担が相対的に重くなるため逆進性がある。」②「軽減税率は飲食料品(酒類・外食を除く)と定期購読の新聞に8%を適用して負担を和らげる。」③「インボイスは適格請求書の保存が仕入控除の条件で、税率ごとの対価と税額を分けて記載する。」ミニ確認(10問) 国税と地方税を1行で区別し、地方税の代表例を3つ挙げなさい。 直接税・間接税の定義と、消費税がどちらに当たるかを答えなさい。 普通税・目的税の違いを1行で説明し、目的税の例を2つ挙げなさい。 逆進性とは何か。消費税で逆進性が起きやすい理由を1行で述べなさい。 軽減税率の対象・非対象の具体例を、それぞれ1つずつ挙げなさい。 税込1,100円(10%)の商品と、税込540円(10%)の仕入だけがあるとき、納付消費税はいくらか計算しなさい。 インボイス(適格請求書)に必要な記載を3つ挙げ、複数税率のときの記載の工夫を1行で述べなさい。 前方転嫁・後方転嫁・吸収の違いを1語ずつで示し、前方転嫁が起きやすい条件を1行で述べなさい。 垂直的公平と水平的公平を1行ずつで説明し、累進課税がどちらに関係するか答えなさい。 財政の三機能を3つ並べ、各機能の具体例を1つずつ挙げなさい。30秒まとめ 税は国/地方・直接/間接・普通/目的で骨組みを作る。消費税の逆進性は軽減税率や給付・控除で緩和。軽減税率は食料品(酒類×・外食×)と定期購読の新聞に8%。インボイスは登録番号と税率ごと区分が要。仕組み→例→計算→記述テンプレの順で固めれば、定期テストも入試も崩れません。🪄 シリーズ:ワンポイント社会📚 地歴・公民の単語テスト(穴埋め)プリント販売中!入試〜定期テストの弱点つぶしに最適。用語→定義の空所補充で“覚えたつもり”を可視化。▶︎ BOOTHストアはこちら