『フランケンウィニー』と『フランケンウィニー アート展』 | 三つ子の魂百まで…トラウマニア

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12月15日の誕生日にティム・バートン監督の
最新作『フランケンウィニー』を観賞。

『フランケンウィニー』
原題:FRANKENWEENIE
【2012年/アメリカ映画/ヴィスタ・サイズ/1時間27分】

監督・原案:ティム・バートン
撮影監督:ピーター・ソーグ
音楽:ダニー・エルフマン

コマ撮りした人形が活躍する
ストップ・モーション・アニメで
落ち着いた白黒画面なのも新鮮!

ムビチケ購入特典第2弾のマスコット人形


主人公ヴィクターは愛犬スパーキーといつも一緒。
ある日兄弟のように可愛がっていたスパーキーが
不慮の事故で死んでしまう。
悲しみに暮れるヴィクター。
科学が得意な彼は風変わりな担任教師の
理科実験でスパーキーを蘇生させるヒントを得る。
雷鳴轟く夜、スパーキーを復活させるため
禁断の実験を試みるヴィクター。
横たわるスパーキーのしっぽが微かな動きを見せる。
実験は成功したのだ!
けなげな表情で鳴く
最愛の友人を抱きしめるヴィクター。
この日を境に二人の奇妙な生活が始まるのだが、
秘密がバレないはずもなく…。

ティムバのオタク趣味全開で魅せる、と言うか
いつもの顔色悪い人がパペットで全員集合だよ~と
ばかりに奇人変人総出演だけど
キモ可愛さが溢れていて
すんなり物語の中に入り込んでしまう
ティムバ・マジックには毎度感心させられますね!

犬好きのツボを刺激しまくる
愛くるしいスパーキーの仕草。
声も本物のワンちゃんと同じなんですよね。
ボール遊びに新聞を取りに行ってくれたり
従順ながら好奇心旺盛で隣人が
飼っているプードルのペルセポネと
塀越しに愛の告白をするシーンは癒されます。

蘇生後は体中ツギハギだらけで、時々パーツが
取れちゃうんだけど「え?」って能天気な顔するのが
これまたムチャキュートなんですよ!
ブルテリアがベースになっているみたいですが、
とても1秒間24コマで動かすパペットとは思えない
本物より犬らしい自然な動きなんです。

キャラの名前が古典ホラー怪人へオマージュを
捧げたものばかりで映画を観ていなくても
名前くらいは知ってる人も多いんではないでしょうか。
ヴィクターの苗字はフランケンシュタイン、
隣人の女の子はヴァン・ヘルシングw
同級生の中にはフランケンの怪物そっくりな男の子や
イゴール(せむし男)まんまのエドガーとか、
スパーキーが恋するプードルなんて
電撃食らった後のヘアスタイルが
“フランケンシュタインの花嫁”な
波打ち模様にしちゃうコダワリ様。
監督は50年代ユニバーサル・モンスターズ
世代なんでしょうね。

自分は2D・日本語吹替え版を観賞しましたが、
3D上映もあって、この辺は50年代に流行った
元祖3D映画を意識して取り入れたのでしょうか。
冒頭でヴィクター君が撮影、
スパーキー主演の8mm3D映画を
家族で観賞しますが『ラドン』そっくりの
怪獣が出てきたと思ったら、
ゾンビ映画の巨匠ジョージ・A・ロメロ監督の処女作
『ナイト・オブ・ザ・リヴィングデッド』のサントラを
流用していて歓喜しちゃいました!
ナイト・オブ~のサントラは既存曲の
流用ですから、もしかして元ネタの怪獣映画が
存在するのかもしれませんね。
猫のウンチの形で人の運勢を見るヘンテコ少女や
クライマックスで多種多様なモンスター総進撃が
あるのも脱力感満載で最高です!

子供が楽しめてホラーファンも納得できる
ギリギリのラインをキープしながら
自己満足の世界を創造し
押し付けがましくなく纏め上げたティムバ監督こそ
永遠のピーターパンな存在なのでは?と
思うほどファンタジックで夢のある作品。

自分自身、長年連れ添った愛犬を
つい最近亡くしたばかりだったので
余計に感情移入してしまいラストでボロ泣き。
他の観客も涙ぐんでいる人が多かったです。
やはり犬が大好きな方は絶対スクリーンで
観た方が良いですよ!


パンフレットは前代未聞の絵本タイプ!(700円)


劇中で活き活きと動き回っていた
スパーキーや街の住民ですが、撮影で実際に
使用されたプロップ(小道具)の展示会
「フランケンウィニー アート展」が
新宿西口のビックロで開催されており、
映画観賞前に見学してきました。
入場料無料なのに撮影フリーなんて驚きですよね。
色々撮らせてもらった可愛いパペットたちの
写真をご覧下さい!

ヴィクターとスパーキーはいつも仲良し。朝食も一緒♪
時々パパのおこぼれを失敬しちゃいますw


料理上手なママ。
キッチンの小物も丁寧に作りこんであります。


熱血漢なジクルスキ先生。
口周りは脱着可能で様々な表情が
付けられるよう数種類のパーツが
展示されていました。


何か企んでる怪しい顔のエドガー。
口の軽さが災いして町がパニックに!


クラスに必ず1人はいる太っちょキャラのボブ。


なんと日本人のトシアキ。
クラスのボス的存在でヴィクターの天敵!

こんな感じで展示されています。


ヴィクターの隣に住むエルザ・ヴァン・ヘルシング。
目がイッちゃってますが、優しい女の子なのよw


エルザの愛犬ペルセポネ。
まだスパーキーと恋に落ちていない頃の姿


学校の掲示板に貼られた
紙モノも一切手抜きなしの細かさ。


ロッカーに貼られたステッカー類なんて
豆粒みたいなサイズなんですよ!


何故かガメラ?が出てくるんです(汗)


監督のスケッチ画を元にモデルメイカーが
製作したスパーキーのパペット


金属製の骨組みの上からラテックスの
皮膚を被せ少しずつ動きを付けながらコマ撮りすると
愛おしいスパーキーの映像が完成します


ラフデザインの頃でしょうか?
気分はブルーのスパーキー君

授業中ヴィクターが書いたスパーキーの絵


背中の水玉模様ツギハギがトレードマーク。
水を飲むと縫い目から大洪水w 内臓は無いの?
なんて野暮な事を考えちゃダメ!


屋根裏の実験室。引き出しの上に
映写機が置いてあります。


スパーキーがねんねしていたお気に入りのトランク


犬だって立派な家族の一員。
現実で死んじゃったら二度と戻ってこないのですから
精一杯の愛情で可愛がってあげたいですね。

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