ブンカーン旅行ノウハウ編
ブンカーンはまだ一般には知名度のないところなので、日本からのツアーを探してもまず無い。ならば自分で行く。
ところがガイドブックは勿論、英語のインターネットにも旅行情報が載っていない。
バンコクからブンカーンへのアクセスは悪い。
ノンカイとブンカーンの間に空港を作る案があり、「間もなく」という情報もあるが、まだフィジビリティ―・スタディーの段階らしい。空港開設を待っている間に次々にも日本人も押し寄せて、ようやく行けたときには、もう自慢にならない。行くなら今だ。
代表的なアクセス方法
① 元気のある人は、バンコクから自分で車を運転してくる。740Km約11時間。
② バンコクのモーチット・バスターミナルから夜行バスで12時間。
③ ノンカイまで鉄道は寝台利用。ノンカイからブンカーンは車(バス)で約2時間。
④ ウドンタニまで飛行機。その後、車(バス)で約3時間。
⑤ ラオスはビエンチャンまで飛行機、車(バス)でパークサン、そしてメコン河を船で渡る。
旅のベテランは、知らない所へその方法を調べながら行くこと自体が楽しいので、不便なところほどパッションが湧く。その意味で、ブンカーンの難易度は中級者向けかな。
筆者は往復②のバスを利用した。理由はノンカイまたはウドンタニでの乗り換えが面倒だから。
それに、朝目が覚めたら到着、というのが一日得することになるので良い。
とはいえ腰に影響が出やすい筆者、用心していたのだが帰国してから2週間は腰が痛かった。要は、若い人向け。
⑤は上級者コース。
一番楽そうな方法は③。
筆者、ラグジュアリーからバジェットまでその時々の条件で旅のスタイルを変えて旅行を楽しむ。
今回、夜行バスを利用する、と決まった時点で旅行スタイルはバックパッカーと決定。
‐公共交通機関を可能な限り利用し、タクシーは原則使わない。
‐食事は可能な限りローカルレストラン・屋台を利用、ドアとクーラーのあるレストランは使わない。
‐デラックスなホテルは(田舎はそもそもない)使わない。
スワンナプーム空港にほぼ定刻の15:40分に到着。
と、ここで一仕事。
実は簡単な仕事なのだがどうしても来なければならない仕事でもあり、なら来たついでに趣味の旅行を計画したわけだ。そのためにその仕事、空港で済むようにしてもらった。
その後エアポートリンクを使い終点のパヤタイ駅へ。パヤタイ駅でBTSに乗り換えモーチットへ。
バスターミナルの名前もモーチットだが、荷物をもって歩ける距離ではないので、ここから路線バスでバスターミナルへ。普通ならここでタクシーに乗るのだが今回はパス。都内を走るバス路線は幾つも重なって走っているので、どれとどのバスがどちらに向かうのかがツーリストにはさっぱりわからない。
バス停に泊まったドライバーに行先を言ったら頷いたので乗車。車なら目と鼻の先なのだが近所をぐるぐる回ってようやく到着。何路線も違うルートでバスターミナルに行く、と聞いていたのでこれがその一つかと納得。
モーチット・バスターミナルは巨大でバス会社が多くて分かりづらい。
メインの建物は4階建てで運行会社毎にチケットカウンターがり、乗り場は渡り廊下で別な場所にあり、150番以上の発着場所がある。
タイ語が読めないツーリストは自分の乗るバスを見つけるのに一苦労する。
出来るだけ早めに行き、自分の乗るバスの発着場所を見るけることが肝要。
筆者タイ語も読めず、以前来て分かりづらいのを知っていたので今回は食事時間もかねて2時間前に到着。
バスチケットは既にインターネットで購入済みだったので、そのまま自分の乗るバスの出発箇所をまず確認し、フードコートで食事をし、余裕の時間でした。
ブンカーンはブンカーン県の県都だが田舎町。小さくてわかりやすい。
ここが街の中心。
デジタルマップ上では宿のマークが沢山出てくるが、OTA(オンライン・トラベル・エージェント)でリストアップされる宿の件数には限りがある。
その中から、バスターミナルに近く歩いて行ける宿を取った。
タイでは名の知れたスーパーマーケット、テスコロータス大通りを挟んで向かえにある。
便利であるに違いない。
街の中心地からは1Kmほど離れている。
宿の名はThe Wisdom Residence。
素泊まり専用のホテルでカフェもレストランも何もない。
2泊で1,100バーツ。
バスが到着したのは朝の8時半。そこから歩いてホテルに到着したのが9時を回ったころ。
通常チェックインは午後だが、朝早くチェックアウトした部屋があったようで、ハウスキーピングが急いで部屋を掃除してくれて10時前には部屋に入れた。これが普通のホスピタリティー。
部屋は広く清潔そうで何も問題なし。
冷蔵庫があり、十分すぎる収納が出来るクローゼットもある。
田舎に来るとTVはローカル局しかないのは分かっているし、乾季で気温も日中は30℃を越えるが乾燥しているのであまり暑さを感じず、朝は16-18℃と少し寒さを感じるくらいなので、結局TVもクーラーも一度も付けることはなかった。
テスコロータスの前を通ったときに見つけたのがThe One。
ブンカーンで一番良いホテルとか。バックパッカーでないときに泊まりましょう。
ブンカーンにはメータータクシーも交渉制のタクシーも無い。
走っているのはイサーンらしいトゥクトゥク。
バイクを改造して後ろに客席を設けている小さなソンテェオ、といったところ。
実際、個人乗りも相乗りもありで、料金が同じ50バーツなので高いと思う。相乗りの時、地元の人も50バーツ払っていたので外国人でということではないようだ。
田舎町を歩いて見つける古いスタイルの建物。
建物のデザインの違いでこの辺りは昔からの街だというのが分かりますね。
タイは洒落たカフェ、コーヒーハウスが田舎でも結構あるが、ブンカーンでは見かけなかった。
そこで、コーヒーは7Elven。
メコン河に面した通り、前が長い広場になっている、に出たらようやく今風のカフェやレストランが並んでいる。
何故か寿司屋まである。
このメコン河に面した通りがチャルンプラキーア通り、その前が広場で向こうにラオが見える。
水量が減って砂地が表れている。
この広場、多目的に使われているようだが、「タイ・ラオマーケット」が開かれるところでもあり、
週に2回火金、ラオ側からもたくさん出店があり、フリーマーケットが開かれるらしい。
朝の4時から午後1時まで。
英語はまず通じない。しかし、必要なところではそれなりに通じる。
恐らく、日本の地方都市レベル。
タイの観光地でなら必ず見かける外国人ツーリストをここでは全く見なかった。
僅かに2組の西欧人カップルをワットプートックで会ったのみ。他のアジア人もいなかったですね。ということは、ブンカーンは外国人にはまだ知られていない、ということかな。
バスターミナルの隣にアセアンの予算で出来たと思われるツーリストセンターがあった。
バスを降りてホテルに向かおうとしてそれに気が付き、観光情報を得ようと早速覗いてみるが全く英語が通じない。数種類のツーリストガイドを置いているだけ。しかし、何とか分かったことは、ブンカーンには旅行エージェントがないこと。プーシンやワットプートックに行くには、車をチャーターするしかないということ。では、その車はとなるとバスターミナル脇にたむろしていたトゥクトゥクかバンのドライバーと交渉するしかないようだ。
まだ新しいバスターミナル。需要も供給も建物の規模に合わないようで閑散としている。
ブンカーンに来る前にインターネットで可能な限りの情報を取ろうとしたが、ツーリストが知りたいであろう具体的な旅行情報は全く見つからない。だが、心配することはない、来れば分かる。
チェックインの際、宿の管理人(女性)に観光に行く車チャーターのことを聞くと、彼女の父親(?)が車を出してくれるという。
プーシンとプートックで一日2,000バーツ。滝にも行きたいとお願いすると2,500バーツ。
出発は朝の7時。朝7時は早すぎるかと思ったが、タイの田舎は朝が早いので了解。
ブンカーンには旅行エージェントがなく、定期観光も専業で観光に連れて行ってくれるガイドも車もない。恐らく、車を持っていて暇な人が、頼まれたら連れて行ってあげる、ということのようだ。知り合いに聞くと、タイ語のサイトで観光情報が載っていて、車チャーターの料金は4,000-5000バーツ前後かららしい。
翌朝、朝7時に予定通りドライバーの爺さんが来ている。
プーシン、プートックに行く前に是非案内したい寺があるという。
素直に従う。
ワット・ポータラン
宿から6Km離れた郊外にあるお寺だが、ブンカーンで一番のお寺なのだろう。
確かにタイ語・英語のガイドブックに載っている。
何故かここに昔使われていたメコン河の渡し船が展示されていた。
昔の舟の方が大型で立派だったことが分かる。
その後、タムプラ滝、ワットプートック、プーシンと、これまでにないエキサイトなタイ旅行を行い、
また来なくっちゃ、今度は誰かを誘って来ようと思う。
食べ物のことを忘れていた。
バックパッカー向けのローカル料理ばかりで、よくわからない激辛の食べ物も食べてしまった。
一応、まあまあな食べ物の一例です。
このトマトソムタム、辛すぎた。
外国人が少ないせいか、外国人の舌に合わせるということを知らないようだ。
次回はきっちりと説明することにする。
メコンで取れた大ナマズのフライ。 美味しいですよ。
大根入りのバーミナムは初めて。
帰路も夜行バスを利用。
ターミナル内のロビーに飾られた写真に気が付く。
ノン・ルンに咲く睡蓮の群生(?)
睡蓮の花はウドンタニに限らずその季節、どこにでも咲くがブンカーンでもこの規模で咲くのか、ガイドブックにはそう紹介されている。
季節(1月前後)によっては睡蓮の花もこのように見られるようで、花の時期に来れなかった人はここで記念撮影。
次回は花の時期に来てください、ということです。