知られざるブンカーン Ⅳ | nezumiippiki

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ブンカーンに来たもう一つ大事な目的

ラオ日帰り体験

 

ブンカーンはメコン河沿いの県でその対岸は、当然ラオとなる。

そのラオとタイの間の国境、メコン河を舟で渡るのが目的。

ラオ側の町パークサンを見るのは二の次。

 

ブンカーン到着日にまずはメコン河を見に行く。

対岸にラオのイミグレーションが見える。

この時は気が付かなかったが、水量が減っていて川床が露出している。

中央草地の先は本来水が流れているはず。

対岸の坂道の下の所が舟付場、坂道を上がったところの建物がイミグレーション。

 

最初から話を脱線させる。

日本ではラオをラオスと呼ぶが、ラオの正式名称はLao People's Democratic Republic

そして人々はその長い名前で呼ばずLaoラオと呼ぶ。昔からラオはラオなのだが欧米諸国がSをつけてラオスと呼び、日本もラオスで呼ぶようになったようだが、もういい加減ラオに敬意を表してしてラオと呼ぶべきと思う。ではなぜ欧米諸国はラオにSを付けたか。このSは複数のSで、ラオの植民地時代、さらに独立後の内戦時においてもラオ王国は2派3派に分裂していたため複数形で呼んだのがその理由。今はその王家もなく完全な単独の共和国なので当然そのSはつけるべきではない。今時Sを付けて呼ぶのは日本ぐらいではと思う。

 

 

もたもたしている間にタイとラオの間に橋が次々に架かり、今や舟での越境は唯一ブンカーンとラオ側対岸のパークサンとの間のみ。それも2019年には3年計画でタイ・ラオ友好橋の工事が始まるとなっている。来てみると、工事らしきものはどこにも見当たらず、まだ着工はされていないようだ。

 

折角の大河がありながら、橋で国境を渡るのは実に味気ないではないか。

実は、タイの東北地方イサンーンは元々ラオの領土。そのためイサーンの人はタイラオ族の人が多く、言葉もタイラオ語、バンコクから言わせるとイサーンは方言がきついと言う。

というわけで、特にメコン河沿いの人々には時代は経っても相変わらず河を挟んで親戚付き合いをしている人々が多く、ラオからタイ側に働きに来ている人もいて、また生活物資も日常的にお互いにやり取りがあって、日本人がイメージする国境というイメージがない。そのあたりを見るには、やはり舟ですよ。

 

ホテルをチェックアウトする日の朝にラオスに行き、12時にホテルをチェックアウトしました。余裕でしたね。

タイ側のイミグレーションと舟着き場はホテルから西に約4Kmと少々。

最初の舟が8時半で出入国・税関の窓口が開くのが8時。

 

行きは街中でトゥクトゥクを見つけて、国境オフィスまで50バーツ。

バンコクとは違ったタイプで、前が大型バイク、後ろがソンテオ。

相乗りも一人50バーツ、チャーターも一人50バーツ。高くない?

しかし、地元の人も相乗りで50バーツ払っていたから、それがブンカーンの相場なのかも。



 

舟は双方とも30分ごとに運行、一人60バーツ。

 

 

メコン河沿いの双方の人達にとって行き来は日常とはいえ、あくまでも国境。

必要な手続き求められる。出入国カードは必要、税関もあり、検疫もある。

コロナウイルスが流行っている時期なのでそれなりの検疫体制はお互いに取っていました。

 

タイ側国境オフィス

タイ側 税関のサイン

 

坂道を上がった突き当りにラオ側国境オフィス。

成る程、国際港だ!

 

実は、ラオ側の入国管理は何故かダブルチェックになっていた。

舟を降りた段階でパスポートチェックが必要で、筆者それで入国審査が終わったものと勘違いし、随分簡単すぎるなと思いながら本来の入国手続きをせず、そのまま敷地外に出るところでした。

 

 

乾季で水の量が少ない上に、最近問題になっている、中国側がダムを作りメコンの水を横取りしているといわれている、からなのか舟はまっすぐ対岸のラオ側の国境の舟着き場に進まない。河の真ん中よりタイ側の方に浅瀬が広がっていて、一旦ゆっくりゆっくり上流に向かい、所どころで舟底が河床をこするのが分かる。Uターンしながらようやく浅瀬を抜けたところで下流方向になってしまったラオ側に舟を進める。通常であれば7-8分と思われる時間が15分以上かかっている。逆もまた同じ。

 

ラオ側から、タイを出た船がゆっくりゆっくり上流に進んでいるのが見える。

メコン河を巡る国際河川問題は現実の問題なのだと認識を新たにしましたね。

 

この国境では人と舟で運べるだけの貨物かと思っていたら、トラックも国境を越えていた。

ラオ側は同じ場所で国境検査を行っているが、タイ側は更に2Km先に車用の国境がありました。

 

舟の乗り降りが面白い。

出発する船に到着の船が横付けされ、降りる客が出発する客の船を通り越していく。

乗り降りはこの繰り替えし。

改善するという発想は無いのだろうね。

 

タイ側の荷物積みが奇抜というか重力の力を借りている。

勢いよく荷物が滑り落ちてゆく。

その逆は、それらしきものがないのでこの階段を人力で運ぶしかない。

 

毎回同じ時間に出発するので、河中で必ず舟は行き交う。
 

ラオに入国はしたが、特に行きたいところがあるわけではないので、プラプラとパークサンのメイン方向に歩き出す。昼前にはホテルに戻りたいので、逆算してイミグレーションに向かって道を折り返す。

恐らく、町一番のホテルでしょう。

パークサンホテル。

町一のモダンなショッピングモールなのだと思います。

 

途中で面白かったのがHONGAのバイク。

数十台が整然と並び、その先にHONDAのバイクが同じように数十台が整然と並ぶ。

これなら消費者は騙されないし、HONDAの度量の広さ(?)にも感心した。

タイでは考えられない光景でした。

 

約1時間ほど歩き、ついでにパークサンのトゥクトゥクにも乗る。ラオの通貨はキップだが、タイバーツもそのまま使えるので40バーツで乗る。歩いた距離はほぼ3Km少々。

 

それにしても街では英語が全く通じなかったですね。代わりにこちらの片言のタイ語で何とか。

 

帰路は10時半の船に乗り、トゥクトゥク相乗りで11時過ぎにホテルに帰着。

帰路は国境オフィスの前に客待ちしているトゥクトゥクがあるのでそれに乗る。

 

 

タイ側国境を8時 半に出発し、ラオ側を10時半に出発なので、ブンカーン発日帰りラオ観光は2時間ということで、12時のホテルチェックアウトには余裕で間に合い、念願のメコン河を舟で横断する国境越えを体験してきました。

 

続く、次回はブンカーンへのアクセス。