商工会・商工会議所等からセミナー講師として依頼されるために -39ページ目

成功する士業に共通するお金の使い方

私は仕事柄、多くの士業の方と接する機会があります。その方たちと会ったときにする質問で多いのが、「食べれるようになるまでにどれぐらいかかりました?」というものです。

一番多かった答えは「3年ぐらい」というものでしたが、それより早く「食えるようになった」と言われる方も多数存在します。

 

そういった方々に共通しているのは、「積極的に投資をすること」すなわち「お金を上手に使うこと」でした。

 

独立される士業の方はだいたい2つのタイプに分かれます。

 

一つは、「自分の持っている資金を節約しながら、できるかぎり永らえていこう」とするタイプ。もう一つは、「持っている資金が少なくても積極的に投資をして、できる限りスピードを上げて顧客を獲得していこう」と考えるタイプです。

 

前者の場合は、資金を節約しようとするため、チラシやホームページなども自分で作ろうとしたり、参加費がもったいないからといって、あまり外にでなかったり、外に出たとしても、できる限り参加費用の安い交流会にいったりという行動になります。

その結果、うまく顧客が掴めず、売上もあまりあがらないままずるずるといってしまうということになっています。

 

後者の場合は、自分でどんどん攻めて行くことができるため、顧客を獲得する可能性も高くなり、その結果、早い時期に「食える」ようになっています。

彼らは自己資金が少なくとも気にしていません。多くの方はお金を借りています。

士業が独立して成功するためには、ある程度積極的な投資は必要不可欠だと思います。

 

しかし、その資金がなく、資金が減って行くことに不安を覚えるのも、私は経験上知っています。

 

だからこそ、当面のキャッシュポジションを高めて、攻めの姿勢に転ずるためにも、積極的に「お金を借りる」ということをしてほしいと思っています。

 

士業のお金の借り方については、このコンテンツで順次紹介していきます

まず、「紹介してください」と言おう

先日、顧問先から「誰か税理士を紹介してほしい」と言われました。とくに「○○に強い人がいい」といった指定がなかったので、近ごろ2~3度ほど続けて会った一人の若手税理士を紹介しました。直近で会ったとき「お客さんがいたら紹介してください」と言われたので、強く印象に残っていたのです。

 

「紹介してください」と言っていい。というより、むしろ言うべき

「物欲しげな感じがして恥ずかしい」「厚かましく思われたくない」という考えから、自分から紹介してほしいと言い出せない士業の方々によく出会います。でも紹介する側のことを考えてみてください。誰かから「○○の士業を紹介してほしい」と言われてスムーズに思い出せるのは、ハッキリと「紹介してほしい」という希望を表明している人でしょう。意志がわかっているので、気軽に紹介しやすいのです。逆に、「紹介してほしい」という意志が見えていなければ、その人にはなかなか声をかけにくいものです。

 

あくまでもサラリと、軽めにお願いする

「物欲しげな感じ」「厚かましい印象」でない頼み方があれば、みなさんも気軽に周りに紹介をお願いできるでしょう。まず、何度もしつこくせっつかないこと。そして、「お客さんになりそうな人がいたら、紹介してください」「声をかけてください」「私のことを思い出してください」くらいの、あっさりした言葉で十分です。

 

あまりにも忙しそうな人は紹介しにくい

誰かに誰かを紹介する側の考えは、次のようなものです。まずは専門性が合致していること。「飲食業に強い税理士」「会社設立に強い行政書士」と指定されれば、素直に要望通りの人を選びます。とくに専門性の指定がなければ、●いつも親しくおつきあいしている ●「顧客になりそうな人がいたら紹介してほしい」と言われた ●直近に会った ●その他、その人の何かが印象に残った、というあたりでしょうか。ここで強調しておきたいのは、「仲はよいが、とても忙しそうな人」には「かえって迷惑では」と遠慮する気持ちが働くこと。やはり「紹介してほしい」という意志を普段から表明しておくのが大切なのです。

 

金融機関は士業との連携を待っている

最近、金融機関で税理士や中小企業診断士、行政書士、社労士、司法書士、弁護士等の士業との連携を探っているところが増えている。

 

というのも、金融庁から金融機関に対して、「取引先へのコンサルティング機能を強化すること」というお達しがでているから。

しかし、金融機関にはそういった専門的なコンサルティングをできるスタッフがあまりおらず、その部分を外部の専門家と連携して埋めて行こうと考えているらしい。

 

金融機関とうまく連携することができれば、セミナーや研修などの仕事もいただける確率は高くなるし、紹介も発生する。

 

金融機関の本部部署(できれば「業務推進部」といった部署が前向きに話を聞いてくれる)を訪問し、「連携して何かをしませんか」という提案をすれば、前向きに検討してくれることもありえる。

 

その際には、一人で連携するのではなく、あらかじめいろいろな士業者とのネットワークを構築した上で、「うちの士業ネットワークと御社との連携をしませんか」と、企画書を作った上で訪問することが望ましい。

 

金融機関を味方につけることができれば、事務所の経営にとても役立つ!