[映画レビュー#82] キャプテン・アメリカ/ ウィンター・ソルジャー | ニールのシアター

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一度見てて気に入った、配信が終了したとしても何度も見たいな、そんな風に思った作品は厳選してブルーレイ、DVDソフトを購入するのが自分の最近のご褒美のパターンになりつつある、ニールです。

 

 

相当ご無沙汰ぶりでした。留学先の春学期も終わり、2020年今後はどうしたもんかな、と鼻をほじっていました。あたふたしていた期間も過ぎ、最近はZoomで東京の友達と定期的に映画研究っぽいことをやっていました。でもそれから派生して何かを発信していたわけではないので何か発信したくてうずうずしていましたw というわけでね、戻ってきましたw

 

 

前回取り上げた「タイラー・レイク/ 命の奪還」で脚本・製作などにルッソ兄弟が関わっていたというつながりから、彼らの監督作を久しぶりにまた鑑賞したのでその記録をお送りします☆

 

そういえばマーベル・シネマティック・ユニバースの作品レビューって久しぶりかも。

 

 


2012年の「アベンジャーズ」の戦いのその後の物語。現代を舞台に戦うスティーブ・ロジャース/ キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)とニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)、ナターシャ・ロマノフ/ ブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)が属する国連の組織シールドの面々が巨大な陰謀に挑む。

 

原題: Captain America: Winter Soldier

全米公開: 2014年4月4日

日本公開: 2014年4月19日

上映時間: 136分

製作国: アメリカ合衆国

 

 

監督: アンソニー&ジョー・ルッソ

脚本: クリストファー・マルクス、スティーブン・マクフィーリー

製作: ケヴィン・ファイギ

製作総指揮: ルイス・デスポジート、アラン・ファイン、ビクトリア・アロンソ、マイケル・グリロ、スタン・リー

共同製作: ネイト・ムーア

撮影: トレント・オパロック

音楽: ヘンリー・ジャックマン

音楽監修: デイブ・ジョーダン

視覚効果監修: ダン・デレウー

 

出演: クリス・エヴァンス、スカーレット・ヨハンソン、セバスチャン・スタン、アンソニー・マッキー、コビー・スマルダース、フランク・グリロ、ヘイリー・アトウェル、トビー・ジョーンズ、他

/ ロバート・レッドフォード、サミュエル・L・ジャクソン

 

 

 

今作はまだ今ほどMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)がそれほど複雑化していなかった頃の作品ですね。「キャプテン・アメリカ:ザ・ファースト・アベンジャー」(2011)と「アベンジャーズ 」(2012)を見さえすれば何も混乱することはありません。

 

 

 

 

一応軽く説明しておきましょう。

マーベル・シネマティック・ユニバースとは、マーベルコミックの複数のヒーローがそれぞれの作品で活躍し、その世界線を共有している映画シリーズです。例えば「アイアンマン」(2008)、「スパイダーマン:ホームカミング」(2017)この二つの映画の背景となっている世界というのは同一のものなので、2人のヒーロー(さらにその他のヒーローたちキャプテン・アメリカ、マイティ・ソーなど)は同じ世界に存在しているということです。よって「アベンジャーズ 」シリーズで合流できると。そんな映画が今や20本以上あるというw 映画界でもこんなことをやったのはマーベルが初めてです。それから始まり近年は色んな映画のユニバース化がどんどん生産されております。この風潮が主流になるべきとは僕は思いませんが、

 

やっぱりね、MCUは内部の設定といい、キャラ描写といい、作風といい、抜け目がないため、ほとんどの映画がちゃんと面白いんですね!こればかりはすごいなとw 

 


まあ近年は宇宙行ったり、生命消したりとだいぶぶっ飛んでいるためなんか現実味ねえな、と過去作を見ていないと思ってしまうかもしれませんが、今回の「〜ウィンター・ソルジャー」は比較的現実味のあるサスペンスアクションです。それほど抵抗なく見れます。

 

今回の主人公となるヒーローはスティーブ・ロジャーズことキャプテン・アメリカ童貞だ。

 


はい、名前の次のは覚えなくていいですからね〜

 

MCUの代表格となっているヒーローでクリス・エヴァンスが演じています。「キャプテン・アメリカ:ザ・ファースト・アベンジャー」(2011)では第二次大戦が舞台、ヒョロヒョロなんだけど愛国心のあるスティーブが人体実験に参加したことで超ムキムキのスーパーソルジャーになって戦意高揚マスコットから本物のアメリカのヒーローへと成長します。しかしナチにそっくりすぎるラスボスを追い詰めるも色々あって南極で70年近く眠ることになります。そしてラストで彼は現代に蘇り、「アベンジャーズ 」(2012)でアイアンマン、ソー、ハルクと地球外の敵を追い返して…今作につながります!

 

ふう、こんなとこだろう汗 ということで!総括しましょう!

 

キャプテン・アメリカは100歳の童t(殴)

 


まあそんなこんなでキャプテン・アメリカが登場するのは3本目、キャップソロの映画としては2本目の映画です。一作目は主に歴史をなぞったSF冒険アクションになっていました。これは明るく楽しかったです。ただ今回はもう戦時中ではなく現代が舞台、しかもポリティカルサスペンスに大変身。シリアスでございます。

ちなみに「アベンジャーズ」からブラック・ウィドウ姉貴、マリア・ヒル姉貴、ニック・フューリー親分も参戦。

 



舞台が変わったことでどうなったかというとですね、一作目でアメリカの代表ヒーローだった男が現代では、

 







アメリカの敵になってしまうという話なんですね。

 

ニック・フューリーが長官の組織シールドが空飛ぶ艦隊を使って国を管理することで犯罪を抑止すという案が今作で登場し、キャプテンはこれに疑問を抱きます。それは平和じゃなくてただの恐怖じゃないか、と。


そこから浮かび上がる陰謀、裏切り、かつては命を捧げても構わないと思ったアメリカがもはや荒んでしまっているという事実。追い打ちは、信頼できると思っていた者との最悪な形での再会そして揺らぐことのない童貞。そもそも自国を支えてきたはずの組織が根っこから長い時間をかけて敵に侵食されていて希望のない状態。

 



それでも、己の信じる愛国心と正義というのは、変わり果ててしまったこの時代でも貫けるのか。

 



っていうことをやっている映画です!スノーデンの事件や、陰謀論を想起させるようなテーマなので個人的には非常に興味深かったです。それに、決して僕らも無縁な話ではないと思うのです。

 

で「タイラー・レイク/ 命の奪還」も経て思ったんですが、やっぱりルッソ兄弟は社会の光と闇のなかでもがくヒーロー的な人物を時に社会的なテーマも用いつつ描くのが好きなんだな、とわかりました。で、前のブログで「こういうテーマの脚本は別の人に任せた上で監督をルッソ兄弟に任せればいい作品になるんじゃね?」みたいなことを僕は書いたんです。なぜかっていえば、今作がその手法でめちゃくちゃ面白くなっているからなんですよね。

 


「キャプテン・アメリカ」シリーズと「アベンジャーズ 」後半シリーズの脚本はクリストファー・マルクス、スティーブン・マクフィーリーが全て手がけています。で今回、フィクションとはいえやっぱり黒歴史みたいなものがどんどん明るみになったりどんどん裏切り展開も増えたりで暗くなっちゃうんですが、そこからの正義のアッパーパンチ的なヒーロー優勢展開でカタルシスをちゃんと用意しているから、いい気分にさせてもらっちゃいますw「タイラー・レイク」のジョー・ルッソの脚本は(原作や元々の案も踏まえてかもしれませんが)そこがちょっと個人的にいまいちだったんですけど、そこらへんの心配は今作はありません。

では監督サイドのアンソニー&ジョー・ルッソの何が凄いかと言いますと映画のストーリー展開の間へのアクションの挟み方がすごく上手いところです。




ドラマパートからアクションを交互に入れることによって、本題となる何かが動き出していることを暗示できたり、



何かのミッションの障壁に驚愕展開を加えられたりなど、


ざっくり云えば、アクションシーンだからと言って映画の進行が止まることがないのです!その物語上必然なタイミングでカーチェイスや接近戦を入れている、その中での見せ方も色とりどり(ちなみに名シーンのエレベーター内戦闘シーンは追加で思いついたもの:音声解説より)。



無駄がねえ汗 そこらへんの整理具合が本当にルッソ兄弟すげえな、と。

 






細かい話にはなりますが、ブラックウィドウの髪型は今作の時が一番好きですね(´∀`)というか今回女性陣はみんな可愛い。マリア・ヒルも、エージェント13も。



見てくださいよ、このサラサラヘア。というか敵の目を誤魔化すためにキャップとキスするシーンでは久しぶりに「そこ代わってくれ」と口にしました。でそのあとにちゃんと「あなたどれくらいキスしたことあるの?」「え、下手だった?汗」とスティーブをいじるあたりがなんか良いなぁ、と思ったり。やっぱりスティーブに全くゲス要素が微塵もないからなんかひとときの惚気展開も微笑ましいんですよね。それがわかるのも各キャラをいろんな映画でちゃんと掘り下げているからこその深みかなと思います。

 

 

 





一応言っておきますけど、キスいじり以外にもたくさん良さはありますからね、あくまで僕の語り口がクソレベル過ぎるだけであってw そうそう、「キック・アス」「X-MEN: ファースト・ジェネレーション」「キングスマン」のヘンリー・ジャックマンの音楽もよかったです!それとロバート・レッドフォードね!ネタバレを避けていうならば…すごく深みのあるキャラ。

 


まあそんなとこで、技術面、アクション、キャラ愛のバランスが取れて、社会テーマも刻みつつ、ヒーローとして意地もちゃんと見せるシリアスサスペンス展開ながらも、一定の明るさはキャプテンの笑顔でちゃんとキープできている!MCUの中でも個人的に上位に来るくらいの面白い一本です。



 

最終評価は92点です。

 

 

 

 

今作から見ても大丈夫ですが、もし余裕があれば「キャプテン・アメリカ:ザ・ファースト・アベンジャー」「アベンジャーズ 」を事前に鑑賞することもオススメします。

 




最後まで読んでいただきありがとうございます!

 




これからしばらく愛読できていなかった(なんなら良いね!すら押せなくてここ数週間はマジでキツかった泣)他の映画ブロガーさんの記事をこれからじっくり彷徨おうと思います。楽しみだ!

 

では、次回は「ブロンソン」のレビューでお会いしましょう!