后前弐時のブランチ -4ページ目

后前弐時のブランチ

少し特異な体験を中心に書いています。
背中がゾクッとするのが苦手な方は片目で
読む様にして下さい(笑)

雨というモノも季節によってその姿を変えます。


春の雨、夏の雨、秋の雨、冬の雨。


違いますよね…。



私は傘を差すのがあまり好きではなく、雨の日は外にあまり出たくない


人です。


しかし出ないといけない事もありますよね…。


そんな自由人ではありませんし(笑)



今日の話は、春の雨…春雨って言うんですかね。


そんな日の話です。



あまり通りたくない道ってないですか…。


なにも無いのでしょうが、なぜか気持ち悪いとか、寂しいとか…。


その日もその道をどうしても通らなければいけなくて…。


深夜にその道を通ってました。



ホントに春雨というか細かい霧の様な雨が一日中降り続いた日でした。



「この道って気持ち悪いよな…。」


横に乗っていた友人が、突然そう言いました。


私も言おうとしていたのですが、怖がらせてはいけないと、その言葉を


飲み込んだところでした。


「そうやなー。俺もあんまりこの道は好きじゃないな…。」


なんて言いながら走ってました。



すると少し先に見える林の様になっているところに女性が立ってました。


私より先に友人が気がついたのです。


「おいおい…。びっくりするやん…。」


その女性を見て友人は身を縮めてそう言ってました。


私はその友人を見て、笑いながらその女性の事を通り過ぎました。



友人は車の中で振りかえり、小さくなるその女性をずっと見てました。



「おー大丈夫や…幽霊じゃなさそうやな…。」


などと言って笑ってました。


「幽霊やったら俺には見えんやろうしな~。」


などと…。




そのまま何事も無く、私と友人は用を済ませて、またその道を帰りまし


た。



まだ春雨は降り続けてました。



時間は深夜0時を少し回ったくらいだったと思います。


来る時に女性を見た場所を再び通る事に…。



「あれ…。あんなんあったか…。」


友人はそう言います。


「なに…。」







来る時に女性が立っていた場所に祠の様なモノがありました。


私はその横をゆっくりとスピードを落として車を走らせました。






そこには新しい祠に地蔵が祭られていました。



そして真新しい花が供えてありました。




「誰かここで死んだんやな…。」


それは明らかでした。


身代わり地蔵というのでしょうか…。事故の現場によくまつられる地蔵。



そのまま私はその場を通り過ぎました。



「さっきの女ってもしかして…。」


などと冗談のように二人で話しながらその日は帰りました。




そのまま忘れてしまってたのですが…。







数年たったある日。



別の友人が彼女が出来たんで紹介すると言われ、出かける事になり


ました。


少し離れたファミリーレストランへ。



その友人らしからぬ彼女で、ものすごく真面目な明るい子でした。


そこは今回の本編に関係ないので…(笑)



「数年前に彼女のお姉さん事故で亡くなってなー。」


とその友人が言います。


「そうなんや…。」


「すごい仲良かったんで、私もつらくて…。」


と友人の彼女も言います。



「どこで亡くなったの。」


私はなにかこれを聞かなければいけない感じがして…。



その友人の彼女が場所を説明すると、まさにあの私と友人が女性


を見た場所…。


あの祠のある場所でした…。



「ひょっとしてお地蔵さんのあるところ…。」


「そうです…。父がお地蔵さん建てたんです…。」



あの祠は友人の彼女のお姉さんのために建てられたものだったの


です。



「写真ありますよ…。」


って友人の彼女は手帳を出して、何枚か写真を出してきました。



スラッと背の高い、細身の女性でした。


白いワンピースがよく似合う感じの…。



あの日見た女性もそんな感じの服装だったのです。



「お姉さんいつもこんな感じの格好で…。」


「そうですね~。背あるし似合うから…。」



私は無意識に眉間にしわを寄せて写真を見ていたようでした。



「お前…またなんか怖い事言うんやろ…。」


友人がそれに気がついた様子で、そう言って来ました。



身内の幽霊を見たというのは気が引け、その日は黙って帰りました。





その少し後でした。


あの日一緒に車に乗っていた友人から電話がありました。


「おい、○○の彼女会ったんやろ…。」


と彼は言いました。


彼も紹介されたようでした。


「ああ…この間なー。」


「見たんやろ…。写真。」


「写真…。」


「彼女の姉貴の写真よ…。」



友人も覚えていたようです。



「あれって間違いないよな…。たしかあんな感じやったやん。」



友人は私よりも詳しく話を聞いていたようです。


原付で走っているところをダンプにひっかけられて、あの場所で


彼女のお姉さんは亡くなったそうです…。


そして、私たちがあの道を通ったのはちょうど、事故から1年程


経った頃だったようです。


友人はそのお姉さんの命日に間違いないというのですが、私は


記憶があいまいで…。



その友人はその話を友人とその彼女にもした様で、一緒にその


場所に行って欲しいと言われて私に電話をして来たようでした。




その次の休みに、4人でお姉さんの亡くなった場所へ花を持って


行きました。



1時間近く、友人の彼女は手を合わせては昔話を繰り返してました。




お姉さんは春雨の中、バイト先から原付で夜遅くに自宅へ帰ってい


る途中で事故に遭ったそうです。




もしかしたら、春雨の中だと会えるのかもしれませんね…。










TODAY'S BGM 「心拍数」 山崎まさよし

暑いです…。


もう春の怪談を書いてもピンとこない気温ですね…。


梅雨の明けたとかで…。



しかし、あまり書かないと早くしろ!と編集者の方ばりの催促が(笑)



久々に、更新します。



今日の話しは、不動産会社に努める友人との話しです。


この話しは私も怖くて仕方ありませんでした…。




10年程前でしょうか…。


駅で、友人とばったり会ったのです。


一緒に帰る途中で、最寄りの駅で一杯飲もうと言う事になり、駅前の


安い居酒屋へ入りました。


昔話は尽きず長い事していたのですが、私がトイレに立った時に、


友人の携帯電話に電話が入っていたようです。



私は友人の向かいの席に座り、友人の電話が終わるのを待ってました。


かなり深刻に話をしていました。



友人は電話を切ると、大きなため息をついてました。


「困ったわー…。」


「どうしたん…。」


「貸してる家で自殺があったらしくてよ…。」


「いつ…。」


「今朝らしいわ…。俺、今日一日出てたんでわからんかってんけどな。」



賃貸で事故があると大変だと友人はいう。


友人は身を乗り出して、その話を始めました。


「いや…大阪の物件なんやけどな…。この物件がいわゆるいわくつきで


な…。今日の自殺…首吊りなんやけど、今日が初めてやないねん…。


俺が担当してからも3件目。未遂入れたら4件やわ…。」



私は興味深く、聞き入りました。



「俺が担当する前も、何回かあったらしくてよ…。いや、家もな、くらい場所


に建ってんのよ…。裏は墓やし、両隣は廃墟みたいな家やしよ…。気持ち


悪いんやけどな~。」



結構古いが頑丈な作りで、立地も良い。しかし、裏に墓があり、両側に廃墟


のような家がある。


そして、その部屋を借りた人たちがことごとく自殺する。


そんな家の様だった。



「お前、霊感とかなかったか…。一回見てくれへんか…。」


「いや・・・。って言われてもな…。」


正直関わりたくない気がしました。



しかし、なんだかんだと丸めこまれ、その物件を見に行く約束をしてしまった


ようです…。


実は私もそんな約束をしたのは覚えていないのですが…(笑)



それから数カ月経った頃にその友人から連絡がありました。


「例の家さ、ようやく入れるようになったんやけど…行ってみようか。」


軽く言うよな…。


と、思ったのを覚えています。



ある日、大阪駅で待ち合わせをして、電車で移動すると言う事で、その友人


と環状線に乗り、ある駅でおりました。



駅から2~3分でその家があると言います。


その駅の周辺には桜が散っていました。


良い春の日だった記憶があります。



友人と話をしながら、その家まで歩いていたのですが、その家に近づくに


つれて、嫌な気分になるのです。



「ここやで…。」


と友人が言う前にその家がわかるほどでした…。



「な。言った通りに両側が廃墟で、裏は寺があって、その墓地があるんや。」


確かに友人の言う通りでした。


少し木が茂る小さな庭を入ると、その家の玄関がありました。


ステンドグラスのハマった窓など、古びた家でした・・・。



「入ろうか…。」


そういうと友人はドアのカギを開けました。


ドアが開くと、独特の臭いがしました…。


そうです…。あの独特の生臭い臭いが…。



玄関を入り、奥の部屋が見えました。





そこに、小さな女の子が見えました…。


私にだけ…。


のようでした。




「こっちの部屋でみんな首吊りよるんや…。」


と友人が指をさしました。



こんな事はあまりないのですが、どうしても気が進まないのです。



その部屋のドアを友人が開けると、そこにさっきみた女の子がいるの


です…。




その女の子は私を睨むようにみてました。


はっきり見える訳ではないのですが、そんな風に感じるのです。



「どうした…。」


友人はそういうとその部屋に入ろうとします。


やはり友人にはまったく見えないようでした。



「いや…何でもない。けど…今日はもういいや…。ここでわかったから。」


私はそういうと一旦外に出ました。



友人も私の後を追うように出てきました。


「なんやねんな…。見んとわからんやろ…。」



私は友人を制し、


「いや・・・もう見た。見えた…。この家は触ったらアカン家やわ…。」


そう言って、表の道まで出ました。




その家にいた女の子の形相。


それは怒りに満ちた顔でした。



その友人には帰り道、話しながら歩きました。



その家の裏手を寺の方から見ると、大きな桜の木が見えました。


すごく大きな桜の木で、その日もまだ桜が満開に咲いてました。



「普通、家の庭には桜は植えへんねん…。白蟻が来るからな…。」


友人はそう言ってました。



私はその友人にその家の話を少し詳しく聞きました。


「なんか他に、あの家のおかしなところないの…。」



「そうやなー。古い家やのに…トイレが二つあるんや…。」


古い家にもトイレを1階と2階にトイレがある家は珍しくないと思うの


ですが…。


そうその友人に聞くと、


「ちがうねん…。1階に二つトイレがあるんや…。」


そういうのです。



確かにそれはおかしいかもしれません…。



幾つか「それはおかしい。」という話を聞いたのですが、忘れてしま


いました。



その後、その家に入る人はいなくて、取り壊された様ですが、あの


女の子の形相は忘れる事ができません…。




そんな物件…。その友人が言うにはたまにあるそうです。



みなさんの近くにも、そんな家ありませんか…。








TODAY'S BGM 「緑の日々」 オフコース

暑いですね。


今日は蒸し暑い感じですかね…。


普通に歩くだけでも日焼けしてますね。



「あれ?社長ゴルフってされましたっけ。」


「昔してましたよ。へたくそですけど。」


「なんでそんなに焼けてはるんですか。釣りとかですか。」


「街焼けです。」


なんて会話を昨日もしてました。



寂しいですね…。


街焼けって(笑)



春の怪談シリーズ。


もう春っぽくないので、来年に回そうかと思ったのですが、やはり少し書か


ないと、


「おーい。そろそろ書いて下さいよー。」


なんてメッセージを頂いたりします。



少しバタバタしてて更新できなかった事をお詫び申し上げます。



さて、今日の話、これも20年程前の話なのですが…。


よく春先になると、猫にもサカリが付いて、夜中にニャーニャーと鳴き声が


聞こえますよね…。


あの声、実は私はあまり得意ではないのです。


赤ん坊の泣き声にも似てませんか。



その日はある友人の家でマージャンをしてました。この頃は毎週週末にな


ると誰かの家や雀荘でマージャンをする事が多かったですね…。



その友人の家は公団住宅で、どんどん人が減って来ている団地でした。


両親の住む部屋は別にあるのですが、友人は別に部屋を借りてました。


家具もほとんどない部屋で窓を開けて、男4人で色気も無く、タバコを吸い


ながら、夕方からマージャンを始めたのです。



友人の家なので、時間を気にする事も無く、のんびりとやっておりますと、


誰からともなく、


「おい、腹減ったでー。誰か買い出し行ってこいやー。」


なんて声が出てくるようになります。


私はその友人の家まで自転車で来ており、原付で来ていた友人が、


「俺が行ってくるわー。」


と立ち上がりました。


「俺、牛丼。」


「俺、王将の餃子かな。」


なんて色んな注文が出ます。



なんでもいいのです。お腹がいっぱいになれば(笑)



その友人が買い出しに行っている間は少し休憩となり、残ったメンバーは


それぞれに漫画を読んだり、TVをみたりと寛いでました。



私は壁にもたれて、少しまどろんでいました。


毎日毎日バイトを遅くまでやってましたので、眠くて仕方かないのです。



すると壁の向こうから、


「ニャー」


という声が聞こえます。



あ、隣は猫を飼ってるんだな…。



その時はそれくらいにしか思っていませんでした。



友人が帰って来て、飯を食い、またマージャン再開です。


もちろん朝方までやる予定で集まってます。



夜中の2時頃でしたか、一人の友人が、


「腹減ったなー。」


なんて言い出しました。



今と違い、そんなにその時間に開いてる店も無いのです。コンビニくらい


かな。



「じゃあちょっとコンビニ行ってくるわ。」


とその部屋の友人が言い出しました。


みんなで適当に色々と頼んで、その友人は出て行きました。



私は窓から、その友人が原付で出て行くのを眺めてました。



すると、今まで気がつかなかったのですが、その団地の公園らしき所に


猫が沢山いる事に気がつきました。


しかもサカリがついて、ニャーニャーとうるさいのです。



マージャンをしている最中も、隣の部屋からそんな猫の声が聞こえてい


たのは、このサカっている猫に反応してか…。


と私は納得しました。



友人が帰って来て、また夜中に色々と飲み食いしながら、マージャンを


再開。



「この団地って猫多いなー。」


私は友人に聞きました。


「そうやねんなー。餌やってる人とかおるからなー。」


友人はそう言います。


「ペット飼ってもいいんやろ。」


「あかんねん。結構厳しいで。」


「あーそうなんや…。」


なんて会話をしました。



「隣の部屋。猫おるよな…。」


と私が言うと、その友人は不思議そうな顔をして私を見ました。







「なに言ってんねん。隣の部屋って空き家やで…。」


どうやら私の聞き間違いだったようです。




と、思っていたのですが…。




「隣な…。去年まで若い奥さんと赤ちゃんの二人暮らしでなー。


その赤ちゃんが病気で死んでしまってよ…。夜中によー泣く赤ち


ゃんやったわー。それが何日か聞こえへんなーって思ったら、


その赤ちゃん死んでて…。その母親もどうしたらえーかわからん


から、死んでる赤ちゃん抱いたまま数日おったらしいんよ。」




え…。


私は背筋がぞっとその瞬間にしたのです。



「結局、その奥さんもちょっと頭がおかしくなって病院に入りはって


両親が部屋を片付けに来てはったけど…。だから空き家やで…。」




私が聞いた声…。


あれは赤ん坊の泣き声だったようです。



その後も私には隣の部屋からの泣き声がずっと聞こえてました。


友人たちに何度か言ったのですが、


「何も聞こえんわー。」


と笑い飛ばされるばかりで…。





春先に猫のサカっている声を聞くとこの事を思い出します…。



皆さんも猫の声によーく耳を傾けてみて下さい。


赤ん坊の声に聞こえませんか…。








TODAY'S BGM 「五月雨」 レミオロメン