后前弐時のブランチ -21ページ目

后前弐時のブランチ

少し特異な体験を中心に書いています。
背中がゾクッとするのが苦手な方は片目で
読む様にして下さい(笑)

今日の曜日もわからないまま…って日が続いてます(笑)


ダメですね~仕事にはメリハリをつけないと…。


どなたかこの哀れなコンピュータ屋に仕事を下さい(笑)



今日はデータセンターと事務所の間、片道4キロくらいですかね。


往復歩きました。


ある人にプレゼントしたい絵があって、原付や自転車では運べないし、


車を自宅に取りに行くのも面倒で、歩いて取りに行く事にしました。


もう涼しくて歩いても汗もかきませんね…。


いい季節です。



今日も秋の怪談を少し…。もう涼しいので必要ないのかもしれません


が…(笑)



ある友人から「祭りがあるから来ないか」と電話がありました。


別に祭りに興味はないのですが…。


「ちょっと相談したい事があってな。」


と言うので行く事にしました。


友人は地元の青年団員で祭りを抜ける事が出来ないと言うので、その


友人の家に車を先に止めて、友人の奥さんと母親に挨拶をして、青年団


の集まる集会所みたいなところに訪ねて行きました。



みんな盛り上がってて、ガンガン酒を飲んでいました。


私も行くといきなり升で何杯か飲まされました。



その日は土曜日で、翌日も祭り。数名がその集会所に泊まり込む様子。


私と友人は落ち着いた頃に抜け、友人の家に行きました。



奥さんたちがすごい料理を準備して待っててくれました。


友人の家は農家で、お父さんはその数年前に亡くなってました。大きな


古い家です。友人はサラリーマンで、農家の仕事は母親がやってました。



マツタケご飯、大量の煮物、刺身、肉、そして酒。


もう酒は正直たくさんでした…(笑)



友人、友人の奥さん、友人の母、妹、弟、そして私。


賑やかに料理を食べてました。


祭りという事もあり、みんなハイテンションでした。



しばらくすると弟と妹はそれぞれの友人と出て行きました。



「で、相談ってなんや。」


私は落ち着いた頃に友人に聞きました。



「あー。そうそう。」


友人は立ち上がり仏壇の下から紙袋を持ってきました。


「お前、霊感あるって言ってたよな。○○から聞いてな。」


○○ってのは共通の友人でした。


「あー。ちょっとやで。あんまり役には立たんけど…。」


そう言いましたが、色々と料理も頂いているので…。



その袋を友人が開けようとすると、


「ひー怖いわ…。」


と言い友人の母親はその場を去って行きました。



私もその言葉が少し怖かった。



紙袋の中から出てきたのは腕時計、メガネ、タバコケース、そして櫛。


そしてそれらは全部割れているのです。



「なにこれ…。」


私はそれらを手に取り見ました。



「それ全部、オヤジの遺品やねん…。」


友人はそう言って私の前に全部並べて行きました。



「なんでこんな事したんや…。」


私はそれを見ながら友人に聞きました。



「それが違うんや…。別に俺らはオヤジに恨みもないし、こんな事する


必要もないやん。」


まぁそうだろうけど…。



「これな…全部仏壇の前に置いてたんよ。」


私は仏壇を見ました。仏壇の前に仏卓があり、そこに置いていたようです。


「ある日、起きて朝オヤジに線香あげようと思ったら、全部割れてたんや。」



……。



私はそのポルターガイスト的な話に驚き声が出ませんでした。



「あそこにオヤジとばあさんの遺影があるんやけど、あれも割れてたんよ。」


私は立ち上がり遺影を見ました。


友人の父と祖母。その遺影にはガラスが入ってませんでした。



「遺影のガラスは割れたから入れ替えたんやけど、また数日したら割れてて


さー。そこからそのままやねんけど…。」



完璧にポルターガイストの様な話だった…。



友人はそんな事もあり、お寺に相談したらしい。するとそのお寺の和尚がやっ


て来て、家を見てくれたそうだ。



「その和尚いわくは、どうやらこの家が霊の通り道になっているらしいんよ。」



霊道というのを私も聞いたことがある。


霊が通る道。その道ではいろんな心霊現象が起こると言われている。



「でもな、そんな事今まで無かったからよ…。」


友人は身を乗り出してそう言う。



「う~ん。」


私にはさっぱりわからない話だった…。



「他にもなにかあったんか。」


私はあまり聞きたくなかったが、念のために聞いてみた。



すると母親も帰ってきた。


全部は覚えていないが、すごい数の現象が起こっていた。



林檎がきれいに二つに割れる。


時計の時間が合わせても合わせても狂う。


テレビのチャンネルが勝手に変わる。


電話に雑音の様なモノが入る。


風呂のお湯が赤く染まる。


目の前でグラスがひとりでに割れる。



金縛りに合うや、人影の様なモノを見るなどは当たり前のようにあるようだ。



「オヤジが怒ってるんやろうか…。」


友人は真剣にそう言う。



「別に何かした訳じゃないんやろ。」


私はそう聞いた。


「それがなー。それも考えてみたんよ…。で、こんな事が起こり始めるタイミ


ングでやった事があるんよ…。」


友人はそう言う。


「何をやったんや…。」



「実は、裏に栗の木があってんけど、夏にスズメバチが巣作ってな。それを


退治するのに木を焼いてしまってな。焼けたからその木を切ったんや…。」



友人は続けて、


「でも別にオヤジがその木を特別大事にしてた訳じゃないんやけどなー。


どっちかっていうとほったらかしやったし…特に思い入れがある木やとは思え


んのやけどな…。」


そう言う。



私にはわかった。


木などを植えて霊道を動かすという話を聞いたことがあった。要は木を切って


しまった事で霊道が動いてしまったのだろう。



ただ、何の確信もない。


とりあえず、外に出てその栗の木を見る事にした。



母親に連れられて、裏口からスリッパをはいて出た。



確かに友人の家の北側にきれいに木が切られた跡があった。そしてその北側


を見ると大きなお寺が見えた。



「あのお寺って。」


「あー。うちもあの寺の檀家。」


友人は指をさしながらそう言う。



部屋に戻り、色々と体験したという友人の話を聞いた。



寝ていたら、日本刀を突き付けられた事もあったという…。



そんな体験をしながら暮らしているってすごいと感心した(笑)





その日、飲んでいる私はその友人の家に泊まる事になった。


しかし、その日は私には何も起きなかった。



だが、翌朝、面白い事が起こったのだった…。



豪勢な朝食を食べている時のことだった。


友人の家に、お寺の和尚がスーパーカブに乗って普段着で血相を変えて


訪ねて来たのだ。


母親が和尚を連れて私たちが朝食を食べているところに入ってきた。



普段着の和尚は見る限り普通の人だ。


私には誰かもわからず、とりあえず頭を下げて挨拶をした。


友人に和尚だと説明してもらいようやくわかった感じだった…。



和尚はお茶を飲みながら、


「夢にオヤジさんが出てきてなー。とりあえず朝一番に家に行ってくれって


言うんや…。」


と言う。



夢枕っていうやつですね…。


私は栗の木の話を和尚や友人に話した。


確信はないままなのだが…。



「私も聞いた事あるな…。」


和尚もそんな事を言い出しました。


「また来ます。」


そう言うと和尚は颯爽と帰って行った。



しかし30分ほどで和尚は帰ってきました。



「うちのじいさんに聞いてきた。」


と和尚は話し出した。



友人のオヤジさんが小さい頃にその家は建ったそうだ。そしてその時に


やはりその家は霊道になっていたらしく、その時にその和尚の父親が、


北側に木を植えろと指示して友人の祖父が栗の木を植えたと言う。



「やっぱ木切ったらアカンかったんやなー。」


友人はそう言って原因が分かった事を喜んでいた。



その日、友人は喜んで祭りに行った。



私は友人に祭りに来いと言われていたが、もう酒を飲まされるのがいやで、


そのまま帰った。マツタケご飯をもらって…(笑)






その翌週、友人から電話があった。


ホームセンターで木を買ってきて、栗の木が植わっていた場所に植えたと


いう。



「何の木にしようかと思ったけど、栗の木植わってたし、今回も栗の木にした


わー。」


そう言っていた。





数年後、友人には子どもが生まれて、家を建て替えたと連絡があった。


「家、見に来い。」


と言うので、また祭りの時期に訪ねた。


そして、新しい家の北側の栗の木の下には栗の実が転がってた。



その時もマツタケご飯を頂いた記憶がある…。







TODAY'S BGM 「スラバヤ通りの妹へ」 大江千里

風邪をひいてしまいました…。喉が痛く、鼻水が…。


季節の変わり目の風邪、みなさんも気をつけて下さいね。



さて、今日は10代の頃に友人Fと一緒に買い物に行った時の話です。


Fが夏休みにバイトしたお金でミニコンポを買うと言うので、一緒に買い物に


いくことになりました。


加古川駅前にその当時ダイエーがやっていたディスカウントストアがありま


した。そこに行きたいからついてきてくれという電話が朝一番にありました。



駅で待ち合わせして、一緒に加古川まで行きました。


昼飯をおごってくれるという約束で、加古川でガッツリ昼飯を食った記憶が


ありますね(笑)



その後、そのディスカウントストアへ行きました。


そのディスカウントストアは駅前のビルなのですが、全体的に暗く、飾りっけ


の無い、ただただ本当に安いだけの店でした。



少し上の階に家電の売り場があり、Fは少し悩んでました。


しばらく見て、


「少し考える…。」


と言い売場を離れて、外に出ました。



カップのジュースを買ってベンチに座り、ミニコンポの話。


「あれはこの機能がついてて、これはこの機能がついてる…。」


みたいな話で…。



しばらく話して、Fはどれを買うか決めたようです。



手に持ったカタログをくるっと丸めて、ポンポン手に叩きつけながら、店の中


に入って行きます。



「コンポは最後にしよう…。先に服見よう…。」


と言い家電売り場を通り越し、服を見に行く事に…。



その売場までエスカレーターで上がった時にFが言いました。



「やっぱりな…。」


私は、何がなにかわかりませんでした。



「この店。火事かなにかあったんかな。」


そう言いながら服を見てます。


私にも火事があったのかどうかはわかりません。



「なんで。」


私はFの隣でジャケットを見ながら聞きました。



「怪我してる人が歩いてるんよ…。何人か…。」


「何言ってんの…。」



「いや…いい。なんでもない…。」


Fはそう言うと選んだ服をレジに持って行きました。


私も自分の服を持ってレジに並んだのですが、さっきのFの言葉がどうも気


になります…。



服を買うとそのまま階を下り、家電売り場へ。


店員を一人捕まえて、コンポを買いました。今度は買うまでに3分とかかりま


せんでした。



ひもを通して、取っ手をつけてもらい、階を更におりました。



その時、私の右腕が妙に熱くなったのです。着ていたジャケットとシャツを捲


り、腕をさすってました。



「待ってな、外に出たら何とかするから…。」


Fが何を言っているかわかりませんでした。




もうお気づきの方もおられるかもしれませんが、そうなんです。この日私はFに


霊感なるモノがある事を初めて知った日なのです。




外に出て、さっきジュースを飲んでたベンチに荷物を置きました。



私は熱い腕が今度は痒くなり掻いてました。



Fは私を置いて電話ボックスへ行き、電話をしていました。



私はジャケットを脱いで、ベンチに座っていました。涼しいのに全身から汗が吹


き出します。


そうこうしているとFが戻ってきました。



「手出して…。」


そう言うとペンを出して口でキャップを取りました。私に両手を出させて掌に鳥居


のマークみたいなモノを書きました。



「何やってんの…。」


私は訳も分からず、噴き出す汗を拭いてました。



「えーから、その手を合わせて…。」


ベンチに座る私の後ろに回り、今度は私の両肩に自分の手を乗せて、お経の様


なモノをブツブツと唱え始めました。



その時、私は初めて自分が何かに取り憑かれている事に気がつきました。



たぶん5分もかからなかったと思います。


体の熱は無くなり、汗も引きました。体もずいぶん楽になったのです…。



「すまんな…俺がついてきてって言わんかったらこんな目にあわんで済んだのに


なー。」


そうFが言います。



Fの額には汗が浮いてました。



「お前大丈夫か…。」



「あーうん。俺は大丈夫。ちょっとサテンでも入ろうか…。」


そう言うとFは荷物を持って駅前の喫茶店まで行きました。



その喫茶店で、私に憑いていたモノの話を聞きました。それが不思議な事に私にも


わかってたのです。そのディスカウントストアのビルで亡くなった霊ではなく、古くか


らその場所にいる霊。それが私の右腕にすがりつく様にくっついていたようです。


それをFに話すと、


「お前にもわかるんやな…。その通りやで、古い霊やから俺じゃ無理かと思ったけど


何とかなったわ…。」


Fはそう言って水を何杯も飲んでました。



「腕見てみ…もしかしたら指の型ついてるかもしらんで…。」


私は右腕を見てみました。


その時腕にそれらしき跡はありませんでした。



「あのビルはたぶん色々と問題あるで…。」


Fはそう言って窓からビルを見ていました。



その日、Fの力を聞きました。幼いころからお寺をやっている田舎の祖父のところに夏


休みと冬休みに行って、その時に変な力がある事がわかったという事。


それが隔世遺伝だろうという事。今まで見てきた霊の話など。



私もその時初めてFに私が体験した事を話しました。



そんな事で意気投合し、妙に仲良くなりました。


それからのつきあいで現在に至ります。



恐ろしい程の霊感の持ち主F。



この日、その喫茶店で夜遅くまで話をしていました。



夜遅くに家に帰り、風呂に入った時でした。


私の右腕には力強く握られた跡がついてました…。




その後も何度かそのディスカウントストアへ行った記憶があります。同じような目には


あう事はありませんでしたが、みんなが決まって言うのです。



「この店に来ると足が痛いわ…。」



行かれた事のある方おられませんか…。


短い時間で足が疲れませんでしたか。



Fが言うには…。








TODAY'S BGM 「きっと忘れない」 尾崎豊

一気に寒くなってきましたね。昼と夜の温度の差が…。


本当にいずれ日本の四季は二季になってしまうかもしれませんね。



もう私の話で涼しくなる必要などないかもしれませんが…(笑)



今日も一つ、秋の怪談を…。



今日の話はまだ学生だったときの話です。


ある友人から麻雀をしようと誘われ、宝塚まで行きました。初めて行く


場所で、三宮から阪急に乗り換え、また途中で宝塚線に乗り換えます。



言われた駅で降り、友人を待っていると、車で友人が迎えに来ました。


学生の頃は麻雀を雀荘でやろうなんて思考はなく、いつも誰かの家で


やってました。


就職して仕事帰りに雀荘で全自動卓を覚えてからは、手ごね麻雀なん


て面倒になってやらなくなりましたが…(笑)



その日はもちろん麻雀なので、4人集まる予定だったのですが、1人が


ダメになり、3人でしばらくやってました。しかしやはり3人で打つ麻雀は


面白くなく、途中でやめてしまいました。



まだ夕方で暗くなる時間でした。


「近くの王将に飯を食いに行こう。」


という事になり、3人で出かけました。



戻って麻雀という気分でもなく、ゆっくりと飯を食って外に出た時には21


時を回ってました。



その後は何処へ行くでもなく、フラフラと知らない街を歩いてました。



すると、


「あー面白いところあるから行ってみるか。」


と友人が言います。


それがどんなところか知らないまま、私ともう一人の友人はついて行き


ました。



住宅地を抜けると少し寂しい感じの場所が現れます。そこに出てきたの


は廃墟のビルでした。



「つぶれた病院やねん…。」


友人はそう言います。



私は、少し嫌な予感がしました。廃墟になっている病院というだけで、少し


気が進みません。



「心霊スポットやって話で、夏の間はヤンキーが溜まってたりしてるんや。」


友人はそう言いながらどんどん進んで行きます。



駐車場には壊れた車やバイクが置き去りにされています。


壁には落書き。ガラスは一枚もなく、べニア板が張られています。



「おいおい…入るんか…。やめようぜ…。」


もう一人の友人は怖がって立ち止まります。



私もやめた方がいい気がしていました。



とりあえず、3人で駐車場に置かれたタイヤに座り、タバコを吸いました。


その場所で、友人がその場所で噂になっているという話をしています。



夜中に声が聞こえるだの、無線に誘導されて今でもこの病院にやってくる救


急車がいるだのと…。


単なる噂なのでしょうが…。



私はそんな話を聞きながらその廃墟の屋上を見ました。




おや…。




屋上に誰かいるのが見えました。



「誰かおる…。」


私は思わずそう言いました。



「おる訳ないやろ…。」


「おいおい…勘弁してーや。」



友人たちは口々にそう言います。




しかし、確かに見たのです。




「ホームレスでも住みついてるか、ヤンキーやろ…。」



こんな気持ち悪い場所にホームレスなんか住みつくか…。



私はそう思いながらもまた屋上を見ました。


やっぱり人のいる気配がするのです。



「いや…やっぱ何かおるで…。」


私のその言葉で、帰ろうという話になりました。



ちょうどその時に車が数台入ってきました。


地元のヤンキーでした。



派手に車を停めて、ガヤガヤと喋りながら車を降りてきます。



その中の数人が私たちに気がついたのか、



「おい!お前ら!」


と大声で言います。



ある意味、霊より厄介な奴らに見つかったものです…。



「お前らここで何してんねん。」


「別に…。肝試しでもしようかって話で来てんけど…。」



ヤンキーたちは笑いながら、


「もうほっとけやー、行くでー。」


そう言いながら廃墟に入って行きます。



「で、肝試しするんか。」


一人のヤンキーが言います。



「いや。帰るわ。何にもなさそうやし…。」



ヤンキーたちはみんな廃墟の中に入って行きました。



私たちは帰りながら、その廃墟を振り返りました。



「やっぱ、完璧に溜まり場になってるな。」


「誰も来んやろうし、溜まるにはえーかもなー。」


などと話をしています。



私はその時、また屋上を見ました。



屋上にはやはり人が立ってました。


「おい…。」


私は友人二人を止めて、屋上を指さしました。



「ホンマや…。人や…。」


友人たちもはっきりと見ました。




そしてその瞬間、その人影は屋上から飛び降りたのです。




私たち3人は固まりました…。



ふと我に返り、


「おいおい…。洒落にならんで…。」


そう言うと友人が廃墟の方へ走りだしました。



廃墟のその人影が落ちた辺りへ行きました。





しかし、その場所には何もなかったのです…。





「確かに飛び降りたよな…。」


「うん…。」




私たちはそんな会話をしながら、その周囲を見ていました。




「やっぱり幽霊やで…。」


友人がそう言いだし、帰ろうと言い出しました。



私もその方が良いと思い、その場を離れることにしました。




駐車場のあたりまで行くと、



「おい!」


と、あのヤンキーの一人が声をかけてきます。



「まだおったんか…。」


そう言いながら近づいてきます。




「人が飛び降りたんが見えたから…。」


友人がそのヤンキーに説明してます。


そんな話信じるはずもなく…。飛び降りたはずの人の姿もないのですから。



しかし…。




そのヤンキーからは、予想もしない答えが返ってきました。



「見たんか…。」


妙に神妙な顔でそのヤンキーは言います。



「はい。」


友人は屋上を指さしながら説明を始めました。




ヤンキーも何人か出てきて、その話を聞いています。



友人が説明を終えた頃に、一人のヤンキーが、



「ここが病院やった頃に、良く自殺があったらしいわ。飛び降りるヤツだけ


じゃなくて、病室や便所で首吊ったやつとか…。」


「関係者もここで自殺したヤツおるって話やし…。」



色々な話が出てきます…。



「俺らも結構ここにきてるけど、結構あるんや…。声聞いたり、人影みたり。」



おいおい。怖くないんか…。



私はそう思いながら、そのヤンキーたちの話を聞いてました。



「あんまり自殺が多いからこの病院、つぶれたって話やしな…。」




私たちはそのヤンキーの話を一通り聞いた後に、その場を去りました…。




もしかしたらヤンキーたちは私たちを驚かせようと、作り話をしたのかもしれま


せん。真実はわからないまま、その日はその友人の家に泊まる事に。



なかなか眠れずに結局朝まで喋っていて、朝早くに家に帰る事にしました。



明るくなり始めた頃に友人の家を出て、モーニングを食べてから帰る事に。



国道沿いのファミレスに朝入り、3人でモーニングを食べていました。



すると近くの席に、昨夜見たヤンキーが座っていました。



向こうが私たちに気づき、近づいてきました。



「自分ら早いなー。昨日眠れんかったんやろ…。」


そう言って隣の席に座りました。



「まぁ。始発で帰ろうと思ってたんで…。」



離れた席のヤンキーたちは私たちの席の隣に移ってきました。



そして、ヤンキーたちの話が始まりました。



「昨日、自分らが帰った後、あの病院の部屋を全部見て回ろうって事に


なってなー。俺ら4人で全部回ったわ。」



その4人のヤンキーたちはそう言ってきたらなしく音を立ててドリンクバー


の飲み物を飲んでます。



「俺ら誰も霊感とかないし、何にもわからんかってんけど、流石に屋上は


ちょっとビビったわ。」



「何かあったん…。」



そのヤンキーはニヤッと笑って、


「自分らが人が飛び降りたってゆーてた場所。あそこに花を供えてる跡が


あったわ…。もう花なんてないけどやー。花瓶とか缶ジュースとか…。」



ヤンキーの語り口が軽いので、怖さは伝わってこないのですが、その言葉


で、昨日見たのは確実に人でないモノだったという事を確信しました…。




その後、ヤンキーたちと仲良くモーニングを食べて帰りました。


店を出た時に小雨が降っていたのを覚えています。寒く感じました。





何処にでもある廃墟の心霊現象の噂話です。


しかし、やはりその廃墟を目の前にした時は少し胸騒ぎを感じます。





その後、何年かしてその友人の家に訪ねた事があります。


その日、あの廃墟の話をその友人にしました。



「あーあの病院はもう壊されてないわ。あの後くらいから、あの廃墟で自殺者


が増えてな…。自殺するために入ったら既に首吊ってる死体があって通報し


たみたいな話がよくあったんや。」


友人はそう言います。



「俺の同級生の兄貴もあそこから飛び降りてな…。」




何がそうさせるのでしょうか…。


私にはわかりませんが、呼ぶモノがあるのでしょうか…。




今、その場所には大きなマンションが建っているそうです…。




あなたの住んでいる場所は、大丈夫ですか…。









TODAY'S BGM 「少年」 Mr.Children