今日は日曜日です。そして神戸は雨です。
昨日は小学生のバレーボール大会を観戦してきました。
負けて泣く子、勝って泣く子。その涙に感動しました。
昨日ライオンズの先輩と話をしてたのですが、一生懸命な子どもたちを
見ながら、
「あの頃に戻れたら、こんな人生送ってないでしょうね…。戻りたいと思い
ませんか。」
私はタバコを校門のところで吸いながら先輩にそう言いました。
「いやー。俺らは一緒やで、楽な方に流されてしまうやろー。」
と、先輩。
身も蓋もない話でした…(笑)
さて、昨日書きました「ドッペルゲンガー」の話し。
これを読んで友人から電話がありました。
「俺も実は自分を見たんや…。死ぬんかな…。」
久々の電話でいきなりそんな電話でした。
「って…俺のブログ読んでたんか…。」
「うん。こっそりな…。」
そう言って笑ってました。
いろんな人からコメントを頂いたりしたのですが、双子説などもあったの
ですが、霊がその人の姿を借りて実体化したものなどという説もあったり
します。
その友人の体験は、かなり貴重な体験です。
「で、どんなんやったんや…。」
「あー。話すけど…。話すけどやー、ブログに書いてくれるか…。」
ん…。それか…目的は…(笑)
はいはい。ちゃんと約束通り書きましたよ…(笑)
その友人M。Mの体験を私は電話で聞きました。
「実は3回ほどあってよ…。最初の時は会社やってんけどな…。」
営業職のMがある日の夕方、会社に戻ったそうです。
「あ、Mさんさっきの資料、部長に回しておきましたよ。」
机に戻るとすぐに向かいに座る女性のスタッフがそう言って来たそうです。
「さっきの資料って…。」
Mが椅子に座りながら、その女性に聞き返したそうです。
「え…。5分くらい前の話ですよ…。嫌やわ…トイレで脳みそまで流してきたん
と違います…。」
そう言われたそうですが、Mはその時、会社に戻ったばかりでその女の子に何
かを頼んだ覚えはなかったそうです…。
Mもその子が誰かと間違っているんだろうと、その時は何も思わなかったそうで
すが…。
「どう思う…。怖いと思わんか…。」
友人は電話越しに言います。
「でもそれは、ホンマに女の子が間違ったんかもしれんぞ…。」
「いや…それが違ったんや…。」
それがわかったのが新人歓迎会があった日だったそうです。
Mはその日外回りで、会社に戻らずに直接歓迎会の会場に行く事になり、少し
遅れてある居酒屋に行ったそうです。
しかし翌日も自宅から直接客先へ行くために資料を会社に取りに行かなければ
ならず、歓迎会が終わった後に会社にいったん戻ろうと思っていたようです。
会場に入ると自分の席だけ空いてて、ガヤガヤと騒がしい中、その席に座って
宴会に参加したそうです。
誰も何も言わずにその場に溶け込んで宴会を楽しんだそうなのですが、Mはそ
れが少し違和感を感じたそうです。
「そう思わんか…。普通遅れてきたヤツに色々と言うやろ…。何にも言わんしよ。」
確かにそうだろうが…。
そして、宴会の途中で、自分の座っている席の後ろに会社の封筒がある事に気が
ついたそうです。
「あれ…。これ何…。」
Mはその封筒を隣の同僚に見せて聞いたそうです。
「Mさん、明日の資料やって持って来てたじゃないですか…。」
「え…。」
持ってきたはずの無い封筒を隣にいた同僚がそう言ったそうです…。
宴会が終わった後、数人で二次会に行くことになり、あるバーにMたちは行った
そうです…。
そこで、今日の話をみんなにしたそうです。
Mの席の向かいに座る女の子も一緒で、先日の話もそこで出てきたそうです。
「じゃあ、あの時もMさんは本当に知らなかったんですね。」
「もちろん。」
「でもちゃんとあの時、Mさんは私に言ったんですよ。部長に届けておいてって。」
「今日は俺、みんなと一緒に来たんか…。」
「いや…。少し遅れて来たんですよ。明日の準備があるから資料取ってきたって。」
Mは客先から直接会社に寄らずに来た事と、終わってから会社に資料を取りに行
こうと思ってた事をみんなに話した。
「それってドッペルゲンガーってやつちゃいますか…。」
ある後輩がそう言いだしたそうです。
その日自宅に帰ってから、「ドッペルゲンガー」をネットで調べたそうです。
「自分でその姿を見ると死ぬ…。って書いてるしよ…。さすがにちょっとびっくりして
。」
「うん。それはわかるわ…。俺も怖かったしなー。」
「でも不思議でよ…。まったく自分では記憶にないし。俺、自分でおかしくなったかと
も思ったわ…。」
Mはそう言います。
しかし、それからしばらくはそんな事もなく、忘れかけてたそうです。
そしていよいよMは自分と会ったと言います。
「でよ…。今年の春やねんけど…。」
「うん…。」
友人は、数年前に離婚して今は一人で住んでいるそうですが、別れた奥さんとの
間に娘さんがいて、その娘さんのピアノの発表会に行ったときの事だそうです。
その日は奥さんの実家のある大阪のある街へ行ったそうです。
しかし、その朝、車の事故を起こしてしまい、間に合わなかったようです。
ようやく会場に着くと、ちょうど発表会が終わった頃で会場からゾロソロと親子が出
て来ていたようですが…。
Mはその人の中で別れた奥さんと娘…そして自分の姿を見つけたようです。
「びっくりしてよ…。」
「そっくりやったんか。」
「いや…そっくりって言うより、自分そのもの。来てる服も一緒やし…。」
私もその話を聞いて鳥肌が立ちました…。
「俺も車から動けなくてよ…。じっと見てたんやけどな。その俺に似た男だけどこか
に行ってしまってよ。」
しばらく元奥さんと娘を見ていると、向こうがMに気づいて近づいてきたそうです。
奥さんと娘は普通にMの車に乗り込んできたそうです。
「こっちに回ってきたん。電話くれたら良かったのに…。」
と奥さんは言ったそうです。
「え…。」
「車回してくるって言うから駐車場の方かと思ってずっと見てたわよ。」
「あー。ごめんごめん。」
Mは訳がわからないまま、そう答えて、とりあえず奥さんの実家の方へ向かった
そうです。
「実家近くの焼肉屋を嫁さんの母親が予約してくれててよ。そこに行ったんよ。」
「もうびっくりしたわー。事故したって言うから心配しててんでー。」
義母がMにそう言ってきたらしい。しかしMは義母に電話した覚えもなかったようだ。
その日は、奥さんの実家に泊まる事になって、夜遅くに今日の自分の体験を話した
そうだ…。
「何言ってんの…。大丈夫なん…。一人で生活してて不便なんじゃないの。少し疲れ
てない…。」
奥さんはMを心配してたらしい。
奥さんが言うには、Mは事故を起こしたが軽い事故で、すぐに処理が終わり駆けつけ
たらちょうど娘がステージで発表会をしているところで、Mも奥さんの横でちゃんと聞い
ていたと言う。
「ドッペルゲンガーって知ってるか…。」
Mは奥さんに聞いたそうだ。
「知ってるよ。そんな話し私好きやし…。」
奥さんはドッペルゲンガーを知っていると言う。「見たら死ぬってやつでしょ…。」
「そうらしいな…。」
「なに…。見たん…。」
「うん。俺は車をあの場所に停めて、実は発表会間に合わんかってん…。そした
らお前ら出てきて…俺も一緒やってん。だからどんな曲を弾いたのかも知らんし、
感想もわからん…。」
「…。」
奥さんはそれを聞いて黙ってたらしい。
次の日の朝からMは自宅に帰ったそうだ。
「たぶん俺は近々死ぬなー。って本気で思ったわ…。そんな事しか書いてない
しな…。」
「まだ生きてるやん…。たぶん大丈夫なんやで…。見ても生きてる人の方が多
いんちゃうかな…。それどころか、ドッペルゲンガーって実は結構起こってて、
それに気がつかない人の方が多いだけかもしれんしな…。」
「うーん。」
Mは唸るように声を出して黙った。
「パパー。」
電話からそんな声が聞こえた。
「ん…。娘さん来てるんか…。」
私はMにそう聞いた。
「ん…。ああ、実は嫁と娘が戻ってきてな。再婚する事になったんよ。来月の娘
の誕生日に籍を入れる事になってんねん…。」
「おーそれは良かったなー。おめでとう、。」
「あーありがとう。まあ、嫁が俺が精神的に病んでるんやろうって心配してくれて
よ。ドッペルゲンガーで死ぬなら死ぬで、そん時も一人じゃ困るやろーって…。
嫌な事言うで…。」
そう言ってMは笑っていた。
ドッペルゲンガーも悪いもんじゃないかも…。
TODAY'S BGM 「弁解ドビュッシー」 椎名林檎