愛記システム概念設計:地域経済の評価項目・地域外貿易指数 (AET) | 続・ティール組織 研究会のブログ

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先までは、"愛記"についての記載で、どのようにブロックチェーンSNSに組み込んで実装していけばよいのか、概念的なところからアプローチ方法を記載していった。大まかな概念としてはひとまず終えた。次は、ブロックチェーンの概念設計といえるところまで、基本設計書に着手できるようなところまで、概念を具体化していきたい。

地域経済の評価項目について⑦

先に個人の評価項目について記載した。今度は、地域経済の評価項目について見ていきたい。愛貨という通貨の性質を考えれば、地域経済をまったく違う視点で見ていくことになる。世界は金本位制から始まり、通貨発行権を駆使して金利を設けて経済を動かしてきた。今からの時代は、当方が考えている愛貨が経済を動かすだろう。それは、行動本位制と呼ばれ、愛の行動をしたら愛貨がやりとりされ、その愛の行動が実経済も動かすという理論。だから、行動量を10倍にすれば、実経済も約10倍になるということ。これを経済学的に証明していきたい。そのためにも、愛貨の経済圏の評価制度の構築を通じて、愛貨が地域社会に与えるポジティブな影響を定量的かつ定性的に評価することを考えてみる。

  1. 愛貨の経済効果指標:

    • 愛貨取引量指標 (ATV): 愛貨の取引量を示す指標である。
      ATV=愛貨取引総額​/地域内総生産(GDP)

    • 愛貨の流通速度指標 (AVV): 愛貨が地域内でどれだけ速く回転しているかを示す指標である。
      AVV=愛貨取引総額​/愛貨の流通量

  2. 社会的結束力指標:

    • 愛貨関連協力指数 (ACCI): 地域社会の結束力を示す指標である。
      ACCI=愛貨関連の協力関係数​/地域内総人口
  3. 共感性指標:

    • 愛貨共感性指数 (ASI): 地域内での共感性を示す指標である。
      ASI=愛貨取引者の共感行動数​/地域内総人口
  4. 社会的責任指標:

    • 愛貨社会的責任指数 (ASRI): 地域社会への責任を示す指標である。
      ASRI=愛貨関連の社会貢献行動数​/地域内総人口
  1. 地域内貿易指数 (AIT): 地域内での愛貨の取引による地域内貿易の活性度を示す指標である。
      AIT=地域内愛貨取引総額​/地域内総生産(GDP)

  2. 地域外貿易指数 (AET): 地域外との交流において、愛貨がどれだけ活用されているかを示す指標である。
      AET=地域外愛貨取引総額​/地域内総生産(GDP)

  3. 愛貨所得格差指数 (AIHI): 地域内における愛貨の所得格差を示す指標で、愛貨の所得の分散具合を示す。   AIHI=愛貨所得の標準偏差​/愛貨所得の平均

  4. 愛貨価値指数 (AVI): 地域内での愛貨の価値の安定性を示す指標で、価値の変動が少ないほど高い値となる。   AVI=価値変動の標準偏差​/価値の平均

  5. 愛貨利用率 (AUR): 地域内の人々が愛貨をどれだけ利用しているかを示す指標である。   
      AUR=100×愛貨取引量​/総取引量

これらの指標を利用することで、愛貨の経済圏が地域経済に与える影響をより詳細に評価することができる。

 

地域外貿易指数 (AET): 地域外との交流において、愛貨がどれだけ活用されているかを示す指標

AETは、地域外との交流において愛貨がどれだけ活用されているかを示す指標だが、これが高いということは、その地域が他の地域との交流が盛んであり、愛貨が広く使用されていることを意味する。これは、その地域が他の地域とのつながりが強く、地域間の経済活動が活発であることを示すポジティブな指標である。一方、地域外貿易指数が低い場合、地域が孤立していると解釈できる。これは、地域内での経済活動が主体であり、外部との交流が限られていることを意味する。一般的には、地域外貿易指数が高いほど、地域経済が活性化していると見なされるが、地域の特性や目標によっては、低い方が望ましい場合もある。低い地域外貿易指数が望ましい場合としては、以下のような状況が考えられる。

  1. 自給自足の地域: 地域が自給自足の経済を目指しており、外部との依存度を低く保つことを重視している場合、地域外貿易指数は低くなる。この場合、地域内での資源や生産力を最大限活用し、地域内の経済活動を支えることが重要である。

  2. 地域固有の文化や産業の保護: 地域が独自の文化や産業を保護し、地域外からの影響を最小限に抑えることを目指している場合、地域外貿易指数は低くなる。この場合、地域内での文化や産業の維持・発展が重要視される。

  3. 地域間格差の縮小: 地域内の経済格差を縮小し、地域全体の均衡発展を図るために、地域内での経済活動を重視する場合、地域外貿易指数は低くなる。この場合、地域内の経済活動や資源の再分配が重要となる。

これらの場合、地域外貿易指数が低くなることで、地域内での経済活動や資源の活用が重視され、地域全体の持続可能な発展を図ることができると考えられる。地域外貿易指数 (AET) を計算するためのAPIを作成する手順は以下の通りである。

  1. 地域外愛貨取引総額を取得する。これは地域外での愛貨の取引総額を示す。例えば、特定の期間内での地域外の愛貨の取引総額を取得する。

  2. 地域内総生産 (GDP) を取得する。これは地域内での総生産量を示す。例えば、特定の期間内での地域内のGDPを取得する。

  3. AET を計算する。AET は地域外愛貨取引総額を地域内総生産で割った値である。つまり、以下のように計算される。
    AET=地域外愛貨取引総額​/地域内総生産(GDP)

この計算を行うAPIを作成するために、以下の手順に従ってプログラムを作成する。

  1. API のエンドポイントを設定する。例えば、/calculate_aet というエンドポイントを作成する。

  2. エンドポイントに対するリクエストを処理する関数を作成する。この関数では、地域外愛貨取引総額と地域内総生産を取得し、AET を計算して返す。

  3. API を起動し、リクエストを受け付けるようにする。

以下は、Python Flask を使用して AET を計算する API の例である。

 

■地域経済評価項目・AET専用API

このAPIを使用する際は、/calculate_aetエンドポイントにPOSTリクエストを送信し、external_trade_total(地域外愛貨取引総額)とgdp(地域内総生産)を含むJSONデータを送信すると、APIはAETを計算して返す。

from flask import Flask, request, jsonify
from flask_limiter import Limiter
from flask_limiter.util import get_remote_address
import os
import hashlib
import hmac
from dotenv import load_dotenv

app = Flask(__name__)

# 環境変数を読み込む
load_dotenv()

# リクエスト制限を追加
limiter = Limiter(
    app,
    key_func=get_remote_address,
    default_limits=["100 per day", "10 per minute"]
)

def generate_hmac(data):
    # シークレットキーを取得
    secret_key = os.getenv('SECRET_KEY').encode('utf-8')
    # HMACを生成
    h = hmac.new(secret_key, data.encode('utf-8'), hashlib.sha256)
    return h.hexdigest()

@app.route('/calculate_aet', methods=['POST'])
@limiter.limit("5 per minute")
def calculate_aet():
    # セキュリティトークンの検証
    client_token = request.headers.get('X-Auth-Token')
    if not client_token:
        return jsonify({'error': 'No token provided'}), 401
    expected_token = generate_hmac(request.data.decode('utf-8'))
    if not hmac.compare_digest(expected_token, client_token):
        return jsonify({'error': 'Unauthorized'}), 401

    # POSTリクエストから地域外愛貨取引総額と地域内総生産を取得
    request_data = request.get_json()
    external_trade_total = request_data.get('external_trade_total')
    gdp = request_data.get('gdp')

    # AETを計算
    aet = external_trade_total / gdp

    # 結果をJSON形式で返す
    return jsonify({'aet': aet})

if __name__ == '__main__':
    app.run(debug=True)
 

SECRET_KEY 環境変数を使用してセキュリティトークンを生成し、リクエストの署名を行っている。リクエストヘッダーから X-Auth-Token を取得し、リクエストデータと照合している。hmac.compare_digest を使用してセキュリティトークンの照合を行い、タイミング攻撃を防止している。これにより、セキュリティトークンを使用してAPIを保護し、悪意のあるアクセスや改ざんからの保護を行っている。

 

■地域経済評価項目・AET分析バックエンドプログラム

以下は、DApps側のPythonプログラムである。セキュリティトークンを使用して認証を行い、API経由で分析結果を取得するようになっている。

import requests

# セキュリティトークン
SECURITY_TOKEN = "your_security_token_here"

# APIエンドポイント
API_URL = 'https://your_api_url/calculate_aet'

# セキュリティトークンを使用して認証を行い、API経由で分析結果を取得
def get_analysis_result():
    try:
        response = requests.get(API_URL, headers={'X-Auth-Token': SECURITY_TOKEN})
        if response.status_code == 200:
            result = response.json()
            return result
        else:
            print(f"Failed to get analysis result. Status code: {response.status_code}")
            return None
    except Exception as e:
        print(f"An error occurred: {e}")
        return None

# 分析結果を取得して表示
analysis_result = get_analysis_result()
if analysis_result:
    print(f"AET: {analysis_result.get('aet')}")
 

このプログラムは、地域外貿易指数(AET)の分析結果を取得するためのバックエンドプログラムである。以下にプログラムの概要と各部分の解説を示す。

  1. SECURITY_TOKEN には、APIを呼び出すための認証トークンが設定される。
  2. API_URL には、APIのエンドポイントのURLが設定される。このURLは、AETを計算するAPIのエンドポイントを指定する。
  3. get_analysis_result 関数は、指定されたAPIエンドポイントに対してGETリクエストを送信し、分析結果を取得する。リクエストヘッダーには、セキュリティトークンが含まれる。
  4. リクエストが成功した場合(ステータスコードが200)、レスポンスから分析結果を取り出して返す。失敗した場合は、エラーメッセージを表示して None を返す。
  5. analysis_result には、get_analysis_result 関数を呼び出して取得した分析結果が格納される。
  6. 分析結果が取得できた場合は、AETの値を表示する。

このプログラムを実行すると、指定されたAPIエンドポイントにリクエストが送信され、AETの計算結果が取得される。取得できた場合は、その値が表示される。

 

 

いかがであろうか、これが地域経済評価項目・AETについてであった。地域内か、地域外か、これらの指標を見ていくことで、今の地域経済の評価が出来ると言うことだ。これは重要な指標であることが理解出来るだろう。