組織の病気のパターン「膵臓のトラブル」 | 続・ティール組織 研究会のブログ

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ティール組織が話題になっているが、具現化するにはどうしたらよいか?
その研究を続けるにあたり、さらに次の形態である、続・ティール組織なるものまで視野に入れ、具体的な施策・行動内容を研究・支援する会。

人間の場合の病気のパターンから

組織の場合の病気のパターンへと

考えることにより、解決方法も見えて

くるのだ。では、組織の病気の方を

みてみたい。

 

三位一体の理論より、図のような

3つの要素がバランスよく成り立っている

のが健全な状態であった。

これが病気になると、どれかが酷使され

ることで、機能不全を起こすのである。

バランスが取れなくなった状態を、

”病気”と呼ぶのである。

 

 

・膵臓のトラブル

〇組織形態からみた場合

糖尿病というのは、さまざまな機能を

合わせ持つ、人間にとって非常に

重要な器官である膵臓の病気である。

糖尿病になるのは、膵臓の分泌機能

が弱まって、インシュリンの分泌量が

下がるためであった。

 

組織で膵臓の役割といえば、

過去情報を記憶、分析する組織の頭脳

となる極めて重要なポジションであった。

その頭脳となる知識、リスク分析が病気

で途絶えると、たちまち組織はバラバラ

になり、リスクヘッジが効かない個の

集団と化してしまう。

 

糖尿病の原因としては、そのほかに、

例えば肥満などによって、インシュリン

がうまく作用しなくなるということも

あった。

 

組織でいうと、肥満ということは、情報

をため込みすぎて、分析しようにも出来

ないほどため込んだ状態と言える。

 

〇各メンバーからみた場合

膵臓は、太陽神経叢のところにある

第3チャクラとの関わりが深い内分泌

腺である。この腺がトラブルを起こす

ということは、感情のレベルに問題が

あることを示しているのであった。

糖尿病になる人は、とても感情的で、

またしばしば、欲望に翻弄される。

 

組織でも同様であり、膵臓の役割を

担う担当者が、欲望に翻弄されると、

完璧にしたい欲求が強く、どんどん

情報を吸収しようとため込んでいく。

あらゆる部署から、顧客から、会社から

情報をとろうと躍起になるのである。

そうすると、どんどん組織は複雑化

していき、他のメンバーがついていけ

ないほどに複雑化していくのである。

シンプル is ベストとは程遠い状態に

組織は陥っていくのである。

事務処理が増え、ルールが増え、

決済プロセスが増え、みんなが

何かをするにも、身動きがとれない

状態に陥っていくのである。

 

さらに、膵臓は第二の脳といわれる程、

記憶、分析をつかさどる重要な器官

なのであり、この膵臓が欲望に翻弄され

るということは、膵臓の役割の担当者が

まるで自分が組織をコントロールしてる

管理職かのように、組織を牛耳ること

に目覚めてしまうことである。

こうなると、管理職のマネジメントが

機能しにくくなり、組織も個々に分裂

し始めてしまう。

 

膵臓の役割を担う担当者は、複雑怪奇

な仕組みを作って周りから認められる

ことを求めるのではなく、些細な仕組み

の積み重ねで組織がきちんと機能して

いることに感謝をしていかねばならない。

重要な役割を任されていることに感謝を

せねばならないのである。

 

〇管理職からみた場合

膵臓は潜在意識を統括すると

言われている器官でもある。

あらゆる過去の記憶を、潜在意識という

無意識の領域にしまい込んで、普段は

表には出さないのだが、いざという時

には、潜在意識から記憶を引っ張り

だしてくる役割を担っている。

この潜在意識の記憶量たるや凄まじく、

37兆個もある細胞一つ一つの役割を

時系列で毎日コツコツと記憶している

ほどである。想像を絶する記憶量だ。

 

この膵臓の役割を担う担当者はもはや

プロフェッショナルな職人に近い人で

あって、なかなか代わりが見つからない。

この担当者が欲望に翻弄されると、

組織がどうなるか?は想像がつくで

あろう。管理職は、この担当者をなんと

してでも育成し、愛を注ぎ、欲望に翻弄

されることがないよう、細心のマネジメント

をすることが、組織を生き生きと運営する

最大の秘訣なのである。

 

糖尿病からのメッセージは、

「あなたはこだわりを手放す必要がある。

すべてをコントロールしようとするのでは

なく、向こうから自然に物事がやってくる

のを待つようにしよう。」というものである。

 

管理職も同様で、すべてを仕組化して、

膵臓の役割を担う担当者を手なづけ、

コントロールしようなどと思わないことだ。

顕在意識でコントロールできる範囲は

ごくわずかであり、そんな小さな範囲で

組織という巨体をコントロールできるほど

甘くはない。

顕在意識ではなく、潜在意識という無意識

の領域でのコントロールでしか無理なのだ。

だから、管理職の意志でコントロールでき

ないのだから、膵臓の役割の担当者を

信頼し、力を借りるほかないのである。

力を借りつつも、しっかりとマネジメント

するという感謝の姿勢が必要なのである。

 

 

・解決方法

〇組織全員への質問

組織形態に起こっていることを最も的確

に言い表わすには、どんな言葉を使えば

いいだろうか?

今、組織形態に起こっていることを、

どんな風に感じているだろうか?

 

この質問に対する答えをみれば、

その病気を引き起こした人や状況に

対して、組織がどう感じているかが

明らかになる。なぜなら組織も生き物

なのであるから。

 

〇各メンバーへの質問

A.この病気があるせいで、組織は何を

することができなくなっているだろうか?

 

この質問に対する答えをみれば、

ブロックされている組織の欲求が

あきらかになる。

 

B.この病気があるせいで、組織はどんな

形態になれずにいるだろうか?

 

この質問の答えは、例えば、

「組織は、”感謝にあふれた形態”

になれずにいる」といった内容になる。

 

〇管理職への質問

組織が”感謝にあふれた形態”になった

としたら、組織の将来は、どんな嫌な事、

または困ったことが起こりえるだろうか?

そのことで私は、どんな風に組織を

裁くだろうか?

また、他の人たちは、どんな風に組織を

裁くだろうか?

 

この最後の質問に対する答えは、

”管理職の”、ためにならない思い込み

を明らかにするのだ。

この思い込みは、組織の欲求を

ブロックし、組織が成りたい形態に

なることを阻止している。

その結果、組織形態に問題が

起こっているのである。

 

「感謝にあふれた形態になりたい!」

これが組織が本来なりたいものを

表している。でもその欲求は、管理職の

思い込みによって阻まれているのだ。

”自分が管理職なのでコントロールせねば”

”昇進のためには周りにアピールせねば”

などといった管理職の思い込みである。

 

管理職は、役に立たなくなった

思い込みを知ることが出来たであろう。

組織が成りたい形態になることを妨げて

いる思い込みを自覚することができた

であろう。

 

原因は、ずっと以前に、もう二度と痛みを

感じまいとして、そうした思い込みを作って

しまったトラウマとコンタクトを取って、

管理職がそういう思い込みを作ったという

ことを完全に許すのだ。

そして、幸せになるために、その思い込み

をまだ管理職が必要としているかどうかを

問うのである。

もし答えが「イエス」であるなら、

その思い込みはまだ、組織のために

なっているということだ。

ただし、その思い込みを持っている限り、

組織は必ずまた同じ問題に遭遇する

ことになるであろう。

 

もし、管理職が、これ以上その思い込み

を持っているのは嫌だと心の底から

思うなら、組織に対して、成りたい組織

になることを許し、そのために必要な

行動を起こしていくべきである。

組織の全員が些細なことに感謝をし

あえる、愛ある組織をめざしていく

べきである。

 

さあ、勇気を持って前に進もう!