人間の場合の病気のパターンから
組織の場合の病気のパターンへと
考えることにより、解決方法も見えて
くるのだ。まずは人間の病気の方から
みてみたい。
三位一体の理論より、図のような
３つの要素がバランスよく成り立っている
のが健全な状態であった。
これが病気になると、どれかが酷使され
ることで、機能不全を起こすのである。
バランスが取れなくなった状態を、
”病気”と呼ぶのである。
・心臓のトラブル
〇肉体的な方面からみた場合
心臓は、からだ中に血液をめぐらせる
ポンプの役割を担っている。現在、
心臓病は、欧米人の死因の第一位を
占めている。心臓という、生命をつかさ
どる臓器が、人体のまさしく中心にある
というのは非常に興味深いことである。
〇感情的な方面からみた場合
自分の中心で生きている人というのは、
自分のハートで物事を決める人である。
つまり、調和、喜び、愛の中で生きている
人のことなのである。
一方、心臓にトラブルのある人は、それ
とはまったく反対の生き方をしている。
つまり、限界を超えて無理な努力をし、
肉体を酷使しているのである。
そんなとき、心臓は次のようなメッセージ
を送ってきている。
「お願いだから、自分を愛して！」
心臓にトラブルを抱えている人は、
自分自身のニーズを無視して、他の人
たちから愛されるためにすごく無理を
しているのである。
自分自身を愛していないので、何かを
することによって、他の人たちから愛さ
れようとするのである。
〇精神的な方面からみた場合
心臓のトラブルを抱えている人は、
早急に物事の見方を変える必要がある。
愛は他人からしかやって来ない、と考える
のではなく、自分で自分に愛を与えるよう
にする必要がある。愛は常にあなたの
中心に存在している。愛を外部に探す
必要などないのだ。
他人に依存している人は、いつまでも、
愛を他人からもらうという行為を繰り返さ
なければならない。でも、もしあなたが
自分を愛し、自分を大切にするならば、
愛は常に自分の中心にあるということが
わかるであろう。愛を他人からもらう必要
などまったくないのである。
・解決方法
〇肉体的な方面への質問
私の体に起こっていることを最も的確に
言い表わすには、どんな言葉を使えば
いいだろうか？
私は、今、体に起こっていることを、
どんな風に感じているだろうか？
この質問に対する答えをみれば、
その病気を引き起こした人や状況に
対して、あなたがどう感じているかが
明らかになる。
〇感情的な方面への質問
A.この病気があるせいで、私は何を
することができなくなっているだろうか？
この質問に対する答えをみれば、
ブロックされているあなたの欲求が
あきらかになる。
B.この病気があるせいで、私はどんな
人間になれずにいるだろうか？
この質問の答えは、例えば、
「私は、”自分で自分を愛する”人間に
なれずにいる」といった内容になる。
〇精神的な方面への質問
あなたが自分のハートとのコンタクトを
取り戻すための方法を記載します。
それは、毎日、少なくとも１０回褒めると
いうことである！ぜひ実行してみてほしい。
あなたは必ず自分のハートと繋がることが
できるであろう。あなたの心が変化すれば、
肉体にも必ず変化が現れる。ハートが
健やかになれば、あなたはもう他人からの
愛を失ったとしても、ダメージを受けること
はないであろう。
ただし、それは、あなたが他の人たちの
ために何もしなくなる、ということではない。
むしろ逆である。
あなたは相変わらず他人のためにいろいろ
なことをするのであるが、その動機が全く
違うものになるのである。
あなたは、彼らが喜んでくれるのが純粋に
嬉しいから、彼らに尽くすのだ。彼らから
愛をもらうために尽くすのではない。
あなたが愛すべき人間である、ということ
を証明するために尽くすわけではないのだ。
私が”自分で自分を愛する”人間になった
としたら、私の人生では、どんな嫌な事、
または困ったことが起こりえるだろうか？
そのことで私は、どんな風に自分を裁く
だろうか？また、他の人たちは、どんな風
に私を裁くだろうか？
この最後の質問に対する答えは、
あなたのためにならない思い込みを
明らかにする。
この思い込みは、あなたの欲求を
ブロックし、あなたが成りたい人間に
なることを阻止している。
その結果、あなたの心臓に問題が
起こっているのである。
「自分で自分を愛する人間になりたい！」
これがあなたが本来なりたいものを
表している。でもその欲求は、あなたの
思い込みによって阻まれているのだ。
あなたは、自分の役に立たなくなった
思い込みを知ることが出来たであろう。
自分が成りたい人間になることを妨げて
いる思い込みを自覚することができた
であろう。
原因は、ずっと以前に、もう二度と痛みを
感じまいとして、そうした思い込みを作って
しまったトラウマとコンタクトを取って、
自分がそういう思い込みを作ったという
ことを完全に許すのだ。
そして、幸せになるために、その思い込み
をまだ自分が必要としているかどうかを
自問するのである。
もし答えが「イエス」であるなら、
その思い込みはまだ、あなたのために
なっているということだ。
ただし、その思い込みを持っている限り、
あなたは必ずまた同じ問題に遭遇する
ことになるであろう。
もし、あなたが、これ以上その思い込み
を持っているのは嫌だと心の底から
思うなら、自分に対して、成りたい自分
になることを許し、そのために必要な
行動を起こしていくべきである。
さあ、勇気を持って前に進もう！