先週は、春の予感がした一週間でしたね~ そんな陽気に誘われて、勾当台公園や、錦町公園をふらりと散歩してみたのだけど、今何時で、どこにいるのか、何をしているのかふとわからなくなる。見慣れた景色が一面に広がっているのに、迷路に迷い込んだ子供のように不安で仕方が無い自分…そう、そんな時は立ち止まって目を閉じて、風を感じればいいんだ、幼い頃に父から教えられたこと。

献杯、そして私を元気付けようと、毎晩仲間が足を運んでくれた。モンスターの初節句のお祝いや、急遽お手伝いすることになったデーター入力のお仕事は、暫しの間哀しみを忘れさせてくれた。このタイミングで、4年ぶりにあの元気いっぱいの日下氏が戻ってきたのは何より。みゆきちゃんとボスは両手に抱えきれないほどのお花を持って福島から駆けつけて笑わせてくれた。伊藤氏は、そんな時は鰻だ!と言って(その意味はよくわからないんですが)お誕生日のお祝いに特上鰻重をご馳走してくれたり、旧ビックマウスの鈴木さんが懐かしい特製アンチョビソースのハンバーグを作ってくださったりで、ただただ感謝感謝。お陰でこのところ食べ物の味が蘇ってきたことにも安堵する。昔から、ひとは快適な睡眠と旨いもん(酒も含む)があれば満足。そこに一緒に愉しめる仲間がいればもう何も要らないと、常々言ってきたが…その仲間のひとりを失い、ぽっかり空いた心の穴を埋めるにはまだまだ時間が必要かもしれない。
そして、今日は3.11。あの時、大切な人を失った方々がどれだけいたことか。二年過ぎても、まだその哀しみは消えることはないんだろう。今、そんな人たちの哀しみに真に寄り添える私がいる。合掌。
追悼を終えた瞬間、こんにちは!と、ワイン輸入業者の鈴木氏から連絡が入った。お仲間の方々に満足いただける新しいワインが入荷 しましたよ! <フィトゥー>は、ランクグドック・ルーション地域最高のものとして、市場の名声を博し、新しい醸造技術の導入が盛んなこのラングドックの中にあって、伝統的な製法の優れた実例と言える…だそうな。試飲したら、深い味わいの中に明日が見えた。ずっとずっと忘れずにいることと、過去に生きることは全く違う…
今年の桜は、昨年の桜じゃない。
一周忌も近い吉本隆明さんの本が、
 4月になったらまた出版されるとのこと
 雑誌『dancyu』に連載されていた
 食べものにまつわるエッセイ集。
 晩年は、目が不自由になっていたこともあって、
 口述筆記の原稿ばかりになっていたが、
 この連載だけはなんとか手書きで書いていたもの
 食についてなにか書くというと、いつのまにか、
 食の快楽について語るものばかりになってしまい
 なにがうまい、かにがうまい、
 これこれをこう料理したものがうまいというような、
 美食を追求する「グルメ」ばかりが目立つが、
 「食」というのはそればっかりじゃないわけで
 食べものや、食べることを語っていると、
 自然とじぶん自身や、じぶんの周辺のことが露になって、
 いつのまにか裸に近づいていくような…
それも、生きていればこそ。
 
ものごとには、終りがある。
 わかっている、知ってる、それは常識だ。

 おいしいものを食べていても、
 いつかは食べ終る。
 
 どんなに仲のいい人がいても、
 なんらかのかたちで別れはくる。
 
 いかに楽しいことがあっても、
 ずっと、いつまでも続くことはない。
 
 夢中で読んでいる大長編小説でも、
 やがて終りがきてしまう。

 わたしや、あなたの人生も、
 終りがくると言わざるを得ない。

 知ってる、わかってる、常識だ、法則だ。
 でも、どうしても、さみしいものだ。
 知っているけれど、忘れていたままでいたい。

 だから、終りなんかないかのように、
 ふるまい続ける人もいる、そっちのほうが多い。
 
 でも、終りがくると知っているのなら、
 終りがくることを認めたほうがよいのではないか。

わたしも、できることなら、そうしたいのだが…
まだ、認めることができずにいる。
週末に仙台と新庄を一往復する「リゾートみのり」には、数えきれないくらい乗車した。お勧めは紅葉の頃だが、雪景色を酒の肴に片道2時間の列車の旅も乙なもんである。記憶に新しいのは、昨年の芋煮会で後片付けしたメンバー4人がこのみのりで戻った。それがアンディとの最後の旅になるとは。年が明け、お店でこのみのりの話題で盛り上がり、子供達も連れて鬼首スキー場まで足を延ばしてローカル線の旅をしようということになり、一ヶ月前にみのりの往復2ボックス、8名の指定をとった。まさかまさか、この旅がアンディの追悼旅行になるとは…人生は偶有生の旅と茂木さんがおっしゃるように、明日何が起こるかはわからないものだ。今回一緒に旅をした方々は、薬剤師つながりのお客様とその家族。小学校4年生の二卵性双生児(しかも男の子と女の子)のお父さんは、私の昔務めていた会社の後輩でもある。そして、歩く広辞苑的存在の二郎先生。発車して数十分で赤ワインが二本空いてしまった(笑)外は大雪。今季最大の寒波とやらが北日本にやってきて、みのりも40分ほど遅れて鳴子温泉駅に無事到着。しかし、鬼首までの市営バスはすでに発車してて、次のバス時刻をみるとなんと2時間後。恐るべし、ローカルな旅。企画はふりだしに戻る。そのむかし、亡きアンディとも何度か訪れた、じゃらん人気No.1の老舗旅館すがわらの日帰り温泉に変更。久しぶりの旅館すがわらの門を潜り涙が出そうになったけど、子供達の笑顔のお陰でおさえることができた。雪見の露天は最高。鳴子へ行かれたら、是非旅館すがわらへ立ち寄ってくだされ。ちなみに日帰り入浴は一人500円。タオルは持参のこと。その後、鳴子の温泉街を散策して、温泉神社をお参りして、心配していた帰りのみのりは、良い子のお陰で運休になることはなく、定刻に仙台駅へ。いつの間にか、日が長くなったんだね。一つ前の駅、松島ではまだ空は黄昏。そして今日という一日が終わる。愉しかった思いでは過去のものとなり、誰しもがいつかはこの世からお別れするんだ。最後に、仙台駅三階寿司通りの立ち寿司「北辰」に立ち寄り〆の一杯を…そうそう、アンディとここでもよく呑んだっけ。いろいろなことを忘れるためにはまだまだかかりそう。いや、近いうちに私もあちらへ呼ばれるかもしれない。最近夢によく出てくる父さんへ、あちらに赤ワインがあるかどうか聞いておきゃなきゃ。ボルドーのしっかりした赤が。