週末に仙台と新庄を一往復する「リゾートみのり」には、数えきれないくらい乗車した。お勧めは紅葉の頃だが、雪景色を酒の肴に片道2時間の列車の旅も乙なもんである。記憶に新しいのは、昨年の芋煮会で後片付けしたメンバー4人がこのみのりで戻った。それがアンディとの最後の旅になるとは。年が明け、お店でこのみのりの話題で盛り上がり、子供達も連れて鬼首スキー場まで足を延ばしてローカル線の旅をしようということになり、一ヶ月前にみのりの往復2ボックス、8名の指定をとった。まさかまさか、この旅がアンディの追悼旅行になるとは…人生は偶有生の旅と茂木さんがおっしゃるように、明日何が起こるかはわからないものだ。今回一緒に旅をした方々は、薬剤師つながりのお客様とその家族。小学校4年生の二卵性双生児(しかも男の子と女の子)のお父さんは、私の昔務めていた会社の後輩でもある。そして、歩く広辞苑的存在の二郎先生。発車して数十分で赤ワインが二本空いてしまった(笑)外は大雪。今季最大の寒波とやらが北日本にやってきて、みのりも40分ほど遅れて鳴子温泉駅に無事到着。しかし、鬼首までの市営バスはすでに発車してて、次のバス時刻をみるとなんと2時間後。恐るべし、ローカルな旅。企画はふりだしに戻る。そのむかし、亡きアンディとも何度か訪れた、じゃらん人気No.1の老舗旅館すがわらの日帰り温泉に変更。久しぶりの旅館すがわらの門を潜り涙が出そうになったけど、子供達の笑顔のお陰でおさえることができた。雪見の露天は最高。鳴子へ行かれたら、是非旅館すがわらへ立ち寄ってくだされ。ちなみに日帰り入浴は一人500円。タオルは持参のこと。その後、鳴子の温泉街を散策して、温泉神社をお参りして、心配していた帰りのみのりは、良い子のお陰で運休になることはなく、定刻に仙台駅へ。いつの間にか、日が長くなったんだね。一つ前の駅、松島ではまだ空は黄昏。そして今日という一日が終わる。愉しかった思いでは過去のものとなり、誰しもがいつかはこの世からお別れするんだ。最後に、仙台駅三階寿司通りの立ち寿司「北辰」に立ち寄り〆の一杯を…そうそう、アンディとここでもよく呑んだっけ。いろいろなことを忘れるためにはまだまだかかりそう。いや、近いうちに私もあちらへ呼ばれるかもしれない。最近夢によく出てくる父さんへ、あちらに赤ワインがあるかどうか聞いておきゃなきゃ。ボルドーのしっかりした赤が。