岸田劉生 in 名古屋 | (新)なごやん

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名古屋からJリーグ アルビレックス新潟に熱い思いを送ります。旺盛な好奇心そのままに、アルビネタに留まらず、鉄道、芸術、SWL(短波・海外放送受信)、昆虫、等々、思いつくまま書いていきます。
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 洋画家岸田劉生の没後90年を記念する展覧会が昨年8月の東京ステーションギャラリーで始まり、11月には山口県立美術館へ巡回し、次は名古屋だよーという案内がされていました。


 私の手許には・・・ありました。この切手です。


 今年になって、名古屋市営地下鉄の掲示板でも見かけるようになりました。


 そして今月2日(日)に行ってきました。


 場所は名古屋市美術館です。白川公園の中にあります。


 美術館展示室へ入ると、いつものようにフォトコーナーがありました。

 時折、入場者がウィッグと肩掛けをつけ、麗子になりきって被写体になっていました。


 ということで、岸田劉生と言えば、なんといっても「日本一有名な少女」麗子像です。

 まさに「麗子がいっぱい」でした。

 重要文化財の「麗子微笑」は1月8日から2月16日までの展示だそうです。


 もちろん麗子像以外にも、時代を追って多くの作品が展示されています。

 第二章の「近代的傾向・・・離れ」から「クラシックの感化」までではポートレートのオンパレードです。


 私が2月2日に行った理由のひとつは、その日、本展覧会の企画者である山田諭京都市美術館学芸課長の記念講演会があったからです。

 定員180名のうち、私は69番目で30分位前に入室し、新聞等を読みながら開始を待ちました。


 会場はほぼ満席で、山田課長は時代を追って劉生の"画風"を解説されました。熱心なあまり予定を15分超過し、105分間に渡る講演でした。その間、参加者が誰一人として退席しませんでした。


 講演の中で、劉生は描いた後の署名も変化させていったことを述べられましたが、私も講演会に先立って鑑賞している時、「このサインの変化は意識的に行っているな」と思っていたので、ほぼ「我が意を得たり」の心境でした。

 

 "理系”の私は変なところにこだわり、この署名にしても、初期には[日六月八年十四治明]のように右から左へ書いていますし、ある時から「年」が西暦になっています。更に、英語での年号の表記が[25th July.1914]や[18.March.1914]のようにヨーロッパ式だったり、[May.20th.1914]と米国式になったりしています。これらに何か意味があるのかどうか?・・・

 質問しようかと思いましたが、あまりにも末節的なことなのでやめました。


 そして2月2日選択のもうひとつの理由は愛知県美術館とのスタンプラリー締め切り日がその日だったからです。もちろん、県立美術館で押した用紙に名古屋市美術館のスタンプを追加し、投函しました。

 当選するかどうか・・・無理でしょうけどね。


 本展覧会は私が行った2月2日までの前期と2月4日からの後期に分けられ、一部作品が入れ替わります。そして3月1日まで開催されています。

 常設展の「郷土の美術」ではこの展覧会にちなみ、「岸田劉生と愛美社」と題し、大澤鉦一郎水野正一らの作品が展示されていました。

 また、「エコール・ド・パリ」のコーナーには最近本美術館が受贈した藤田嗣治の作品が2点加えられていましたし、「メキシコ・ルネサンス」のコーナーにはフリーダ・カーロの「死の仮面を被った少女」が長期遠征から戻ってきていました。


 企画展の岸田劉生展だけでなく、常設展も十分楽しめる美術館です。


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