小田和正のクリスマスの約束2013を振り返って | 新時代のリアル

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小田和正のクリスマスの約束は今回で13回目を迎えました。
この番組は高校時代から見ていて、小田和正ファンになるきっかけとなった意義ある番組です。
毎年、クリスマスの時期に放送され、ゲストを呼んで素敵なコラボレーションが披露されます。

今年は、同じ世代を生きてきた戦友・吉田拓郎が最初のゲストでした。
小田和正と吉田拓郎は共に1970年にデビューを果たしています。
しかし、活躍していた時期は異なり、吉田拓郎は70年代初頭からスターとして脚光を浴びていましたが、小田和正率いるオフコースは下積みが長く1979年までなかなかブレイクできなかったことが明かされていました。
小田和正にとって吉田拓郎は目標とすべきライバルで、常に背中を追っていたのかなと二人のやりとりを見ていてそう思いました。
『落陽』、『今日までそして明日から』、『人生を語らず』、『リンゴ』の4曲が歌われましたが、年齢を感じさせない歌いっぷりで場内を沸かせていました。
共にこれから70歳、80歳になっても現役で活躍していてほしいと思います。

次のゲストは、スターダストレビューの根本要、スキマスイッチ、いきものがかりの水野良樹といったクリスマスの約束でお馴染みのオールスターズでした。
彼らは過去の放送にて長時間メドレーで苦楽を共にした仲間であり、息もピッタリと合っていて洗練されていました。
小田和正はコーラスは、時に力強く、時に優しく歌い上げられハーモニーに彩りが加えられていました。

ミスチルの桜井和寿ですが、2003年以来となる10年ぶりの出演でした。
彼を見ていていつも思うことは、言葉の表現力が群を抜いて素晴らしい。
何気ない言葉であっても彼の歌声に乗せれば意味のある言葉に変わる。
今回もその能力はいかんなく発揮され、共同作『パノラマの街』は非常にメッセージ性のある歌でした。
本番に向けて綿密な練習が重ねられ、1日10時間以上に及んだこともあったと語られていました。
ストイックなまでに音楽を追求する二人の姿はまさしくプロ中のプロだと思いました。

女性のゲストは松たか子とJUJUだけでしたが、クリスマスを飾るのにふさわしい出演でした。
松たか子の癒し系ボイスとJUJUのハスキーボイスの化学反応は優しさに溢れ、一気に会場の雰囲気が華やかになりました。

今回、一般人のゲストとして、東北大学の合唱サークルが呼ばれていました。
2011年の東日本大震災以来、学生達は打ちひしがれおり、それを見かねた東北大学総長・里美進氏は小田和正に学生達を立ち直らせる歌を書いてほしいと手紙で依頼しました。
小田和正自身もその時期は音楽活動のことで悩んでおり、1年もの間、返事を保留していました。
東北大学のOBということもあり、後輩達に何かできることはないかと考え、復興支援ソング『緑の丘』が制作されました。
杜の都・仙台のカラーが強く現れた曲で、自然風景の描写が鮮やかに描かれていました。
本番のステージでは、小田和正と学生達の世代を超えた合唱が実現し、勇気と感動をもらいました。

毎回思うことですが、音楽は世代を超えて一本の線で繋がれている気がします。
音楽を通じて笑いや涙が生まれ、みんなの心が一つになる。
小田和正の音楽にはそんなパワーがあると思います。