雨上がりの林で(チゴモズ) | その日ばかりの野鳥観察

その日ばかりの野鳥観察

山あり海あり川ありの自然に恵まれた新潟県中越地方で、野鳥を観察しています。
出会った野鳥を、気ままに紹介したいと思います。

5月下旬の事です。

市外の探鳥地に出かけました。

先日、その地の探鳥会に参加しますが…

観察がやっとで、撮影は出来ません。

天候には勝てませんでした。

今回こそは…と、再挑戦のつもりです。




いつもの道路が通行止めでした。

春、大量の雪解け水で崩落したそうです。

そのため遠回りをしなくてはなりません。

周辺の集落や観光地が影響を受けました。

早期の復旧が望まれます。




山間部にある林の中を歩きました。

…が、早朝かつ曇り空が災いします。

暗くて、撮影には不向きな条件でした。

それに加えて、小雨まで降り始めます。

 

キビタキとクロツグミが囀っていました。

キツツキ類のドラミングも耳にしますが…

残念ながら、姿は見えませんでした。

アカショウビンは声さえ聴こえません。

雨の影響でしょうか。

 

 

 

林の中で飛翔する鳥を見つけました。

カケスかな、と思ってカメラを向けると…

オシドリの夫婦です。

太めの横枝に、器用にとまっていました。

 

 

 

オシドリは山林の樹洞に巣を作ります。

この近くで営巣するのかもしれません。

暫くの後、2羽とも飛び去りました。

 

 

 

雨が激しくなったので、車に避難します。

1時間程で止む…、との天気予報でした。

早朝の出発だったので、仮眠をとります。

 

目が覚めると、雨は止んでいました。

ただ、ブナ林は観光客で賑わい始めます。

別の場所に野鳥を探しに行きました。

 

 

 

電線に黄色い鳥を見つけます。

キビタキではなく、キセキレイでした。

♂夏羽だと、黒色が目立ちます。

 

 

 

 

近くの樹で、ガソゴソと何か動きました。

枝葉の中を、目を凝らして探すと…

可愛い哺乳類を見つけます。

二ホンリスでした。

 

 

 

2つの前足で顔を拭いています。

こちらにはお構いなしでした。

何か動きがあるかと期待しますが…

ほとんど動きません。

他の場所に移動する事にしました。

 

 

 

「ギョッ、ギョッ、ギチギチギチッ…」

 

特徴的な鳴き声がします。

声の主は簡単に見つかりました。

目の前の電線に止まっています。

チゴモズでした。

 

 

 

 

日本で局地的に繁殖するモズ類です。

黒くて太い過眼線は♂の特徴でした。

♀は過眼線が不明瞭で細いのだとか。

この日は♂だけの登場でした。

 

 

 

 

高いスギの木の上で囀っています。

時折、低い位置に下りてくれました。

頭部が青灰色なのがよく分かります。

背部や側腹部には横斑がありました。

 

 

 

 

観察中、数人のCMが集まります。

皆、この鳥がお目当てなのだとか。

遠方から訪問された方も居ます。

 

雨が止み、姿が観れて幸運でした。

それぞれが感想を口にします。

観察と撮影の喜びを分かち合いました。