三宅島探鳥記⑨(クロアシアホウドリ) | その日ばかりの野鳥観察

その日ばかりの野鳥観察

山あり海あり川ありの自然に恵まれた新潟県中越地方で、野鳥を観察しています。
出会った野鳥を、気ままに紹介したいと思います。

5月中旬、三宅島で探鳥しました。

今回が探鳥記の最終回となります。

最後は船上での海鳥探鳥でした。

 

 

 

定刻通り、お昼過ぎの出航となります。

三宅島には3つの港がありました。

波や風により、立ち寄る港を変えます。

この日は島の東側、三池港でした。

どの港でも、宿の方が送迎してくれます。

そういう宿泊のオプションでした。

レンタカー利用でも同じサービスがあります。

非常に助かりました。


 

 

天気は雨時々曇りでしたが…

出航と同時に雨が止みます。

また、甲板は2層で構成されていました。

下の階層ならば、濡れずに済みそうです。

波飛沫や雨を除けるのに適していました。

 

風は吹いていましたが…

甲板に立てないほどではありません。

結果、海鳥ウォッチングを楽しめました。

 

 

 

三宅島を出てすぐ、海鳥を探します。

カンムリウミスズメが目当てでした。

三宅島の近くに繁殖地があります。

運が良ければ出会えるはずですが…

見渡す限り、海面には白波しかありません。

私は『海鳥運』を持ち合わせてないようです。

 

 

 

最も多く見たのはオオミズナギドリでした。

海面スレスレを滑空しています。

以前にも見た、お馴染みの飛翔でした。

 

 

 

 

オオミズナギドリは出っぱなしです。

なかなか近くには来てくれませんが…

時折、傍を通り過ぎました。

とはいえ、撮影条件は良くはありません。

何度も撮影し、ボツ画像を量産しました。

海鳥の観察&撮影って難しいです。

 

 

 

 

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甲板でイルカ女子と知り合いました。

少し、その方の話になりますが…

 

前夜に東京から船に乗ったそうです。

三宅島を過ぎ、御蔵島に向かいました。

御蔵島はイルカが生息する事で有名です。

ドルフィンスイムを予定していたのだとか。

しかし、本日の朝は悪天候のため着岸出来ず…

そのまま八丈島まで向かう羽目になりました。

同日、折り返し船便でチャンスを狙いますが…

再び悪天候で御蔵島には着岸出来ません。

結果、東京⇔八丈島を往復して1日を過ごします。

 

女性「一応、料金は払い戻しされますが…。今夜もこの船に乗って、明日に御蔵島を再挑戦します。船員さんよると、そんな人は私だけみたいです」

 

バイタリティ溢れる女性でした。

御蔵島は初めてとの事ですが…

小笠原諸島には5回訪れたのだとか。


女性「そちらは片道1日かかりますよ。6日は戻ってこれない場所ですね」


長期休暇が無いと、私には無理ですね。。。



 

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女性「もしかしたらイルカが居るかも」

 

イルカ女子も海の観察に参戦しました。

彼女は、私よりも目が良かったです。

次から次へと海鳥を見つけていきます。

望遠カメラで撮影もしていました。



野鳥の名前を尋ねられます。

殆どがオオミズナギドリでしたが…

1羽だけ、別の海鳥が写っていました。

アホウドリっぽい姿です。

 

悔しくて、私も躍起になって探しました。

大人気(おとなげ)なかったかも。。。

その甲斐あってか、ようやく見つけます。

クロアシアホウドリでした。

 

 

 

 

オオミズナギドリとは姿が異なりますが…

大きく異なったのは、飛び方でした。

海を上に下にと、飛んでいます。

遠くからでも、その違いが判りました。

 

 

 

 

この鳥を発見した直後です。

視界に海鳥を大量に見つけました。

船は伊豆大島の近くを航行中のようです。

陸地が近いと、海鳥の数も増えました。

繁殖期だから、尚更なのかもしれません。

 

 

 

 

3時間以上を海鳥探鳥に費やしました。

途中、昼食(お弁当)で休憩を取ります。

三宅島で購入した海苔弁は美味でした。




16時30分頃の事です。

房総半島が見えきた頃でした。

それまでとは異なる海鳥を見つけます。

小さくて、羽ばたく回数の多い海鳥です。

ハシボソミズナギドリでした。

 

 

 

 

遠いと、大きさでの比較は困難です。

飛び方の違いで判別する事が出来ました。

もう少し明るいと良かったのですが…

贅沢は言えません。

見つける事が出来ただけ、僥倖でした。

 

 

 

 

今回で三宅島の探鳥記を終えます。

例の如く、内容が盛り沢山となりました。

多くの野鳥との出会いに恵まれます。

観たかった野鳥は全て観れました。

全てを撮影は出来ませんでしたが…

またいつかの楽しみにしたいと思います。

 

お付き合い頂き、ありがとうございました完了

 

 

 

【三宅島で観察できた野鳥】(順不同)

 

アオサギ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、

ウグイス、ホトトギス、ウチヤマセンニュウ

イソヒヨドリ、オオヨシキリ、アカコッコ

タネコマドリ、キジバト、ツバメチドリ

ヒヨドリ、カラスバトイイジマムシクイ

シチトウメジロミヤケコゲラ、ササゴイ、

モスケミソサザイオーストンヤマガラ

ダイサギ、ウミネコ、スズメ、シジュウカラ、

モズ、ツバメ、アマツバメ、カワラヒワ、

トビ、コサギ、ゴイサギ、ウミウ、ホオジロ、

オオミズナギドリ、ハシボソミズナギドリ

クロアシアホウドリ

 

計36種(赤字はライファー:12種

 

 

 

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~旅行の小話⑨~

 

 

 

日が暮れました。

甲板での海鳥探鳥を終えます。

 

船の到着予定は20時20分でした。

本来よりも30分遅れています。

これは天候のせいではありません。

東京湾の海上の信号(?)の影響だとか。

安全な航行のため、仕方がありません。

 

 

 

船内の食堂が開店していました。

早めの夕飯を食べる事にします。

明日葉カレーを注文しました。

 

 

 

具材として明日葉が入っています。

ドロドロに煮込まれ、原形はありません。

風味だけは残っていました。

 

 

 

隣に座っていた初老の女性達と話します。

私のカメラに興味を持ったようでした。

船から見る海鳥について簡単に説明します。

彼女達は船に乗るのが初めてなのだとか。

 

女性「私達、八丈島からの帰りなの。本当は神戸から飛行機で往復の予定だったのだけれど、天候が悪くて飛行機が飛ばなくてね。2時間で帰れるはずだったのに…。今日は東京に宿泊するのよ」

 

先程会ったイルカ女子も同様です。

彼女も悪天候で予定が狂いました。

天候は様々な人に影響を及ぼします。

 


かくいう私も帰りの電車が心配でした。

もともと終電ギリギリの旅程です。

船の到着時間が遅れると、一大事でした。

最悪、1泊してからの帰宅になります。

色々と想定しながら、ネットで調べました。

終電を逃した場合、次善の策が必要です。

無事に帰り着くまでが旅行でした。

 

 

事前に発着ホーム含め、最短コースを調べます。

結果、終電には何とか間に合いました。

同日中に帰宅出来て、一息つきます。

 

やっぱり、家が一番かもしれません。