3月中旬の事です。
福島潟で探鳥しました。
瓢湖を訪れたついでになります。
桜や菜花には、まだ早い時期でした。
人も疎らなので、探鳥には向いています。
水鳥達は、その大半が北に旅立っていました。
マガモやコガモなどが残っているだけです。
葦原の傍を歩いていた時の事でした。
残っていたカモ達が、一斉に飛び立ちます。
少し遅れて、上空に猛禽が現れました。
茶色い姿に、最初はトビだと認識しましたが…
チュウヒでした。
画像には写りませんが、翼はV字で飛行します。
上尾筒に白斑があるのも特徴でした。
地元では、あまり見かけない猛禽です。
『灰色』ではなくても、嬉しい存在でした。
積極的に水鳥を襲うつもりはなさそうです。
ノンビリと旋回しているように映りました。
遠くでは、カラス達が騒いでいます。
そちらから逃げてきたのかもしれません。
別の猛禽もやってきました。
ミサゴです。
上空を飛びながら、魚を探していました。
葦原の影でしたが、狩りをしていたようです。
水に飛び込む音がしました。
狩りが成功したか否かはわかりません。
湿地帯で、独りのCMを見つけます。
こちらに向けてカメラを構えていました。
何かが潜んでいるようです。
私からは死角になり、わかりません。
邪魔しないように大きく回り込みました。
その間にCMは去ってしまいますが…
撮影していたらしき被写体を見つけました。
ツルシギです。
1羽だけ、池の畔で過ごしていました。
同日、瓢湖でも3羽を見つけます。
ここでは間近で観察が出来ました。
細長い嘴が凛として、美しいシギです。
福島潟での探鳥を終えました。
時刻は夕方前です。
もう一度だけ、瓢湖に立ち寄りました。
3羽のツルシギは、遠い沖の小島です。
オシドリ、ヨシガモ、シマアジ…
珍しいカモ類を探しますが、見つかりません。
諦めて帰りかけた、その時でした。
上空に群れ飛ぶ野鳥を見つけます。
タゲリの群れでした。
大きな翼でフワフワとした飛翔。
「ミュ(ャ)ー」、どこか猫に似た鳴き声。
遠くからでも識別出来ます。
何度も、湖の上を大きく旋回しますが…
降りる場所がなかったのか、飛び去ります。
今季、初めての出会いだったかもしれません。
北に帰る前に、ひと目会えて良かったです。
嬉しさを胸に、自宅のある南に帰りました。