過程を楽しむ(エリマキシギ) | その日ばかりの野鳥観察

その日ばかりの野鳥観察

山あり海あり川ありの自然に恵まれた新潟県中越地方で、野鳥を観察しています。
出会った野鳥を、気ままに紹介したいと思います。

私にとって初めての野鳥を見つけました。

種類を同定するまでの過程を含めて紹介します。

 

 

9月1日の事です。

朝、いつもの海岸散策に行きました。

そこで、見慣れないシギを発見します。

前日に識別不能だったシギかもしれません。


 

2羽のシギが、遠くの浜辺で採餌していました。

左側のシギはソリハシシギと分かります。

右側のシギが、初めて見るシギでした。

 

 

 

観察する位置を移動しました。

ソリハシシギ(23㎝)と同じ位の大きさです。

真っ直ぐでやや短い嘴、褐色の胸部でした。

水浴びのシーンも観察します。

 

 

 

このシギの種類を考えてみました。

キアシシギやイソシギではありません。

先日見つけたオバシギとも異なりました。

タカブシギに似ますが、細部が異なります。


 

撮った画像を見ていると、声が近付いてきました。

ソリハシシギが近くに降り立ちます。

足早に走り去っていきました。

 

 

 

謎のシギは、遠くに居たままでした。

短いですが過眼線も確認できます。

Googleレンズだとサルハマシギとでますが…

嘴の形が異なります。

 

 

 

朝の散策を終えた後も、モヤモヤします。

野鳥図鑑を確認して、大体の見当をつけました。

夕方、再び海岸を散策して同じシギを探します。

 

 

夕方も様々なシギチに出会いました。

そのあたりは、後日に紹介させて頂きます。

問題のシギとも、無事再会できました。

 

 

釣り人に驚いて、飛び去るシーンです。

体の濃淡がハッキリと分かりました。

 

 

 

朝よりも近い場所に降り立ちます。

短くて白いアイリングを確認できました。

これで種の同定に確信を持ちます。

エリマキシギ(冬羽 or 幼鳥)でした。

 

 

 

繁殖期の♂は襟巻状の飾り羽をもちます。

図鑑によると、主に淡水域で観察されるそうです。

♂(28㎝)と♀(22㎝)とで大きさが違います。

ソリハシシギ(23㎝)と同じ大きさでしたので♀と考えました。

 

 

残念ながら、近くにまでは来てくれません。

それでも、初見の野鳥は嬉しいものです。

思わぬ出逢いでしたが、悩む過程も楽しめました。