ゴールデンウィークの終盤を愛知県で過ごしました。
せっかくなので、1度くらいは大きな公園へ野鳥散策に行きたくなります。
帰宅する日(5月6日)の早朝を利用して、愛知県内の大きな公園に立ち寄りました。
事前に何も調べずに行ったので、とんでもない事に気付きます。
朝7時過ぎに到着したところ、駐車場が閉鎖されていました。
予定していた公園が、午前9時からじゃないと開園しなかったのです。
入場は無料の公園でしたが、開園時間があるとは思いませんでした。
幸いにも近くにはキャンプ場があり、駐車場も多目的利用可能と記載されています。
キャンプ場の周辺には散策路があったため、そこで鳥見をする事にしました。
薄暗い森の中をしばらく歩くと、少し開けた場所で鳥の姿を見つけました。
鮮やかな羽の色をした、初めて見る後ろ姿です。
あちこちを飛び回りますが、正面からの観察が出来ました。
ソウシチョウです。
初めて見る野鳥ですが、その美しさに見惚れてしまいました。
こんなに綺麗な小鳥ですが、特定外来生物に指定されています。
他の夏鳥のように、自然に日本に渡って来たのであれば問題なかったのでしょうね。
輸入の歴史は、江戸時代(!)にまで遡るそうです。
この個体は静かに枝枝を飛び回っていましたが、ソウシチョウの囀る声は大きいようです。
散策中に出会った男性が、「ソウシチョウのせいで他の鳥の囀りが聞こえない」と嘆いていました。
そんな散策路でしたが、他の野鳥にも無事に出会いました。
目にする機会が多かったコゲラ。
画像は♂の印(頭部の赤い羽根)が確認できました。
黒っぽい頭部と、赤いアイリングが特徴のエナガ幼鳥。
傍には親鳥もいました。
ようやく入れた公園で見つけた、コサメビタキ。
後にWikipediaで知りましたが、ソウシチョウは都市化した公園では見かけにくいそうです。
最初に散策したキャンプ場周辺は、自然に近い雰囲気の場所でした。
一方、公園の方は人の手が加えられていた為なのか、ソウシチョウは見かけませんでした。
今思えば、すぐに入園できなかったからこそ、ソウシチョウと出会えたのかもしれません。
様々な要因が、その野鳥との一期一会に影響します。
「史記」の一文に、『禍を転じて福と為し、敗に因りて功を為す』とあります。
災い(禍)というよりは、事前の準備を怠った失敗(敗)です。
成功(功)というよりは、幸運(福)でしょう。
失敗が転じて、幸運に巡り合えました。
さながら、『敗に因りて福を為す』といったところでしょうか。
しかし、初めての探鳥地へ行くなら、事前の準備や確認が望ましいですね。