前回の記事は、こちら─、
『 ソフトウェア業界におけるサイバーセキュリティのヒエラルキーは? 』
実際─、
私は、サイバーセキュリティの分野で、
働いたこともなければ、
サイバーセキュリティの分野で働いている、
知り合いがいるわけでもない。
しかし─、
一応、IT 分野の業界関係者として、日本のサイバー
セキュリティの立ち遅れは耳にして来たし、
政府主導で、セキュリティキャンプなどの、
演習合宿が開催されるなど、
この分野のエキスパートの、
育成が急がれていることも把握して来た。
しかし─、
これは、とあるアメリカの、
著名なベンチャーキャピタルの言だが─、
たとえば、君が大学の 1 年生で、数学と経済学の
どっちを専攻しようかと 迷っているとする。
この場合はね、数学の方が選択肢がひろがるんだ。
数学からは、ほとんどどの分野へも進むことができる。
数学を専攻していたら、経済学の大学院へ進むのは
簡単だろう。
でも経済学を専攻して、数学の大学院へ進むのは
難しい。
グライダーを考えてみるといい。
グライダーはエンジンを持っていないから、
風上に向かって進もうとすると高度を大きく失う
ことになる。
着陸に適した地点よりずっと風下に行っちゃったら、
打てる手はひどく限られたものになるだろう。
風上にいるべきなんだ。
だからぼくは「 夢をあきらめるな 」のかわりに、
こう言おう。「 風上をめざせ 」。
でも、どうすればいい?
数学が経済学の風上だったとして、高校生は
そんなことを知っていなくちゃならないんだろうか。
もちろん知らないだろう。
『 知っておきたかったこと 』( "What You'll Wish You'd Known" )
ポール・グレアム
だから─、
サイバーセキュリティの分野に興味を持っている、
学生や若者がいたとして、
老婆心ながら、私が彼らに助言するとしたら、
まずは─、
プログラミングに取り組んでみられることを、
おすすめする。
その上で─、
サイバーセキュリティの分野に進んだとしても、
決して遅くはない。
むしろ─、
コーディングのスキルが下地にある分、
サイバーセキュリティの分野でも風上に、
立つことが出来るだろう。
しかし─、
前回までの記事でも述べて来たように、
業界のヒエラルキーの構造上、
サイバーセキュリティの分野からソフト開発に
転向するのは、
かなり、骨が折れる仕事となるはずだ。
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