前回の記事は、こちら─、
『 営業部がつい騙される開発部の、こんな奴!』
確たる知識を持たぬ人間の、
質問パターンというのは、例えば…、
技術者のスキルを尋ねる場合でも、
「 これまで、どんな仕事に取り組んで来ましたか? 」
などということは、絶対に聞かない。
なぜなら─、
そのようなことを聞いたとしても、
それが、どの程度のレベルのことなのかの、
判断が、つかないからである。
だから─、
彼らは、次のように質問する。
①「 これまで何年、開発の仕事をして来ましたか? 」
②「 いくつの開発言語が、使えますか? 」
③「 これまで使用したことのある言語の種類はいくつですか? 」
こういう質問であれば─、
2年よりも3年、3年よりも5年、
取り組んできた者の方が、
きっと─、
レベルは上であろうと、推測できる。
開発言語にしても、
1つよりは2つ、2つよりは3つ使える者の方が、
きっと─、
レベルは上であろうと…。
先ほどの─、
営業マンの話にしてもそうである。
質問に対する返答内容よりも、
返答が返ってくるまでの、
時間を計測しているのである。
そして─、
1日よりも1時間、1時間よりも1秒で、
返答を返して来る者の方が、
当然─、
レベルは上であろうと、判断するわけである。
確かに─、
気持ちは分からでもない。
事実─、
当たらずといえども、遠からずではある。
それに─、
実際、その開発部門の先輩エンジニアが、
優秀であったことも事実ではある。
しかし─、
このような判断基準でもって、
世の中を渡り歩いて行く限り、
見誤ることも、少なくはないだろう。