前回の記事は、こちら─、
『 あたなにとって "まとまった金額" ってどれくらい? 』
好きな仕事に取り組んできたとは言え、
決して─、
自堕落な暮らしや、
放蕩生活を続けてきたわけではない。
まっとうに会社勤めもしてきた。
しかし─、
人生設計においては、私はあまりにも、
不用意だったということを、
その時、認めざるを得なかった。
しかし─、
それ以上に解せないのは…、
いくら自分が技術者としてのスキルを向上させ、
企画サイドが求める製品を全力で開発したとしても、
営業が目標通りの売り上げをあげられず、
技術者の自分にはどうすることもできない事情で、
巻き添えをくってしまうことだ。
"これではダメだ…"
遅ればせながら、
そうハッキリと認識したのは、その時だった。
もちろん─、
"これは、自分が悪いんじゃない…"
そういう言い訳に「 避難 」しようとする、
自分がいたことも否定はできないが、
しかし─、
それは、現状の改善には何の役立たないことも、
分かっていた。
それで職を失っても、
世間は誰も、気になどかけてはくれない。
所詮は「 負け組 」というレッテルを貼られ、
「 アイツに比べたら自分は、まだマシ… 」
という "カンフル剤" に利用されるのがオチだ。
そのようなことから─、
"ビジネス的成功も、おさめたエンジニア"
というのが、三十代に突入していた私の、
今後のビジョンとなった。
もうこれ以上、営業や会社に、
高度な技術スキルを浪費させてはならない。
色々ダメな人間でも人生はダメじゃないよ。
失敗すらしないひきこもりだった自分を思うと、
今の方がましだなと思います。
( 秋田ひろむ / amazarashi )