前回の記事は、こちら─、
『 お金は仕事の結果、自然とついて来る? 』
二年間の修士課程を終えた私は、
その後、大手ではないが、
やりがいを見いだせそうな、
某中堅ソフト会社の、
開発スタッフとしての職を得た。
そこでの 7 年間は、
開発に明け暮れる日々だった。
しかし─、
依然として、商売という側面からは、
一線を画してきた。
「 カネ 」などというものは、自分の仕事の、
結果によって、後から自然とついて来るものだ!
金勘定をすると「 芸 」が汚くなる!
決して世界最高のエンジニアでは、ないにしても、
プロと呼べるだけのスキルを身に付け、
社内でも、そこそこ認められる存在となり、
そこでの居場所を得ていた当時の私は、
それが "クール" なことだとも考えていた。
自分はエンジニアとして、プロのスキルをもって、
商品開発に全力投球している。
だから─、
それを売るのは、営業の仕事だ。
なぜなら、彼らは物を売るプロなのだから…、
と言うわけだ。
そういう姿勢自体は、決して今も、
全否定すべきことだとは思わない。
「 顧客の視点を持て 」
などと説教してくる営業マンも、少なからずいたが、
だからと言って、彼らが─、
「 自分たちも技術について、理解を深めよう 」
などとは絶対に考えない。
物作りについては、自分たちエンジニア以外、
誰も考えてはくれないのだ。
そして─、
曲がりなりにも、人様からお金を貰って、
提供できるだけの、
商品を開発できるレベルの技術というのは、
一朝一夕で確立できるものではないし、
ましてや片手間で、できるほど、
底の浅いものでもない。
( 次回へつづく... )
『 プロとしてのスキルを確立するのに必要な歳月は? 』