数年前、ビックカメラの電子ピアノ売り場で─、
ホームレス風の男性が、連日、超絶技巧の
ゲリラ演奏を敢行し、
売り場が "リサイタル状態" になっているとして、
話題になったのを記憶している。
私自身は、実際には訪れたことはないのだが、
ネットの情報によると、その男性─、
真野和男( 77 歳 )という人物で、
自宅に楽器はなく、売り場で上達した
というのだから驚きだ。
もっとも─、
ピアノは5歳から始め、戦後、米軍基地内の
クラブなどでも、
ピアノ演奏の仕事を、してこられた経験を、
お持ちだということで、
しかるべき下地が、
あった上でのことだろうとは思うが、
それにしても─、
こういったエピソードには、人を惹きつけて
やまないものがある。
恐らく売り場でのデモ演奏なら、
巷の音大生でも、十分にやりこなすだろう。
しかし─、
技術もさることながら、
こういったエピソードや人生経験が、
その人物に魅力を与え、演奏にも深みを与えるのだ。
もちろん─、
このようなことは、
誰にでもマネできるものではないだろうし、
ましてや─、
売り場での演奏を奨励するつもりもないが…、
何か、歳をとってから語れるエピソードを、
自分の人生にも、書き加えに行こうではないか。
『 ビックカメラの "謎のピアノマン" その正体は… 』
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110128/trd11012811250069-n1.htm