命にかかわる高齢者の「誤嚥性肺炎」

当院が担当している患者さんが入院してしまいました
原因は「誤嚥性肺炎」

問題が無ければおそらく2週間ほどで退院してくると思われますが
介護度が高い人でもあり、少し心配です。

さて
高齢者が入院する際によく耳にするこの「誤嚥性肺炎」ですが
どんな病気なのでしょうか?


誤嚥性肺炎とは、飲み込む力が低下してしまうことで
細菌が食物と一緒に気管に入り、肺の中に流れ込むことで起きる肺炎です。

高齢者の死亡原因の上位を占めるこの「誤嚥性肺炎」
今回はこの「誤嚥性肺炎」の対策に関してご案内します。



誤嚥性肺炎の対策


①飲み込みやすい姿勢での食事
上半身をしっかりと起こして座り、腰を床に対して90度に立てて
あごはやや引き気味に、この姿勢だと、飲み込む際ののどの筋肉が
しっかりと作用して飲み込みやすくなります。


②よく噛んで食事をする
一口ごとに30回程度は噛むようにして、唾液と食物を混ぜて
飲み込みやすい状態にしてから飲み込む

③口に入れる食事を少し小さくするよう意識する
切り分けて食べる食事の場合、あらかじめ、高齢者の口の大きさに合わせて
口に入る大きさよりも、もう少し小さく切り分けて食事を提供する

④とろみを付ける
飲み込む際に、ある程度の粘度があると、しっかりとまとまって飲み込むことができます
汁物やソースは少しとろみを付けておくと誤嚥を予防しやすくなります


⑤食事の際は目を離さない
食事介助に際しては、正しい姿勢で食べているのか、口に運ぶ量は大きすぎないかなど
誤嚥を引き起こす状態になっていないかチェックしてあげましょう。


食事は、エネルギーを摂るという意味だけでなく
毎日の楽しみでもあります、堅苦しくなるとせっかくの楽しみが台無しになってしまいますが
誤嚥を予防する注意は常に払って、安全においしく食べれるように配慮すれば
誤嚥性肺炎は予防することができますので注意しましょう。