先日なにげなくYouTubeで「モーニング娘。」の動画を見かけ、10年くらい前にハロー!プロジェクト、とりわけ松浦亜弥さんとモーニング娘。本体にかなりハマッたことを思い出した。懐かしくなって当時の映像をいくつか観ていたら、いつのまにか現役のモーニング娘。にどっぷりとハマッてしまった。三十路をとうに過ぎたおっさんが、中学生や高校生がほとんどの子供たちが歌って踊る映像を見てニヤニヤするのは本当に申し訳ないと思うが、ハマッてしまったのは致し方ない。
おっさんがしみじみ語るのが気持ち悪いのは重々承知だが、もし興味が少しでもあれば『恋愛ハンター』と、通算50曲目のシングルとなる『One・Two・Three』をぜひ映像で観てみてほしい。われわれ世代が知っているモーニング娘。とは違う、何というかとても「かっこいい」印象を受けるのではないか。最初は「え?ナニこの歌?ナニこの変な踊りw」と思うかもしれないが、何回も聞いてると麻痺してきてクセになると思う。昔、一度でもハロオタになった覚えがあるおっさんおばさんは、きっと新メンバや道重さんについて何か色々と評論したくなること請け合いだ。もちろんわたしも同じで、だからこそこんなしょうもないエントリを起こそうと思ったのである。筆の勢いで何かと引き合いに出されるAKB48との違いについても語りたくなるが、それはいずれまたの機会に譲るとして、ここでは筆の乗るまま、何回かに分けてモーニング娘。について書かせていただこうと思う。
リアルタイムでは存じ上げなかったのだが、ちょうど今年(2012年)の5月に、7代目リーダーである新垣里沙さん(と8期の光井愛佳さん)が卒業されたそうだ。黄金期を支えたメンバはとっくの昔に居なくなってしまっており、比較的モー娘。として認知されているであろう5期メンバも、高橋愛さん、新垣里沙さんの相次ぐ卒業で誰も居なくなってしまった。このような状況にあって、あえて言うがモーニング娘。は完全に「過去のグループ」として人々の記憶から消えてしまっているのではないだろうか。かくいうわたしもこの『One・Two・Three』を観るまではそう思っていた。「モーニング娘。?あ、まだやってたの?何期メンバとか言われてもわからないよ」と。
モーニング娘。だけでなく、松浦亜弥さんやメロン記念日、カントリー娘といった多数の人気ユニットを擁するハロー!プロジェクトは、90年代後半から2000年初めにかけて爆発的に大ヒットした。日本人で知らない人は居ないのではないかというほどの盛り上がりを見せ、国民的アイドルの名をほしいままにしていた。その「黄金期」を知るわれわれの世代にとって、「モーニング娘。」と言われて思い出すのはやはり後藤真希さんであり、安倍なつみさんであり、加護亜依さんや辻希美さんであろう。そして、そのときに頭に流れる音楽は『LOVEマシーン』や『恋愛レボリューション21』、『ザ☆ピース!』などの曲に違いない。じっさい、テレビなどもそういう扱いのようで、OGたちで結成した「ドリームモーニング娘。」という新しいユニットにおいても、やはり選曲はこれらのヒット曲が中心となっている。つくづく、人気商売において「ヒットし続けること」「人々の記憶に残り続けること」ということの難しさを痛感する。
しかし、である。冒頭にも述べたように、新垣里沙さんの「卒業ソング」である『恋愛ハンター』や、50曲目のシングル『One・Two・Three』を観たりしているうちに、あっさりとモーニング娘。の魅力にとりつかれ、今ではいい年して「ライブ、見に行ってみようかな…」「握手会か…」などと、10年前ですら思いもよらなかったことを思うようになってしまった。
(気が向けば、つづく)