V字回復の経営 | One of 泡沫書評ブログ

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世の中にいったいいくつの書評ブログがあるのでしょうか。
すでに多くの方が書いているにもかかわらず、なぜ書評を続けるのか。
それは、クダラナイ内容でも、自分の言葉で書くことに意味があると思うからです。

V字回復の経営―2年で会社を変えられますか (日経ビジネス人文庫)/三枝 匡

¥840
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元ライブドア、現コンデナストの田端さんブログで猛プッシュしていた作品。これがまたクソ面白くて、久々に寝食を忘れて没頭してしまった。寝る間も惜しんでシリーズ三作を読破してしまった。

著者は「ターンアラウンド」すなわち企業再生のプロフェッショナルとして、長年コンサルタントとして奮闘してきた三枝さんという方。これらの本はかれのコンサルタントとしての経験をもとに、実際にあった事例を脚色してノンフィクションあるいは物語のかたちでまとめた本なのだそうだ。他に類書が二冊ある。

戦略プロフェッショナル―シェア逆転の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)/三枝 匡

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経営パワーの危機―会社再建の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)/三枝 匡

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出版された順番からいえば

戦略プロフェッショナル

経営パワーの危機

V字回復の経営

となっている。本来はやはりこの順に読むのがよいだろう。わたしは、田端さんは「V字回復の経営」を最も推薦していたので、まずお試し的にこの本から読み始めてしまったのだが、失敗した。これは最後に読むべきであった。

ということで、間違いなくこの本は三冊続けて読むのがお勧めであるが、それでもなお三冊同時に買うのはためらわれるという方には、「経営パワーの危機」をまずはお勧めしたい。三作の中でもっともエンターテインメント的だと思うからだ。これを読んで面白いと思えば、その次に「V字回復の経営」を読めばいいだろう。

ちなみに「V字回復の経営」のモデルとなっている企業は、Google先生に聞けばすぐ教えてくれる。便利なれども恐ろしい世の中である。(○マツ○機だそうです)


さて、そんな感じで非常に面白い本なのだが、残念ながらこの本は日系バリバリのトラディショナル超ドメ企業にお勤めの方にはお勧めできない。こんな本を読んだら、辞めたくなるか、理想と現実のギャップに絶望すること請け合いだからであるw


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