フリー <無料>からお金を生み出す新戦略 | One of 泡沫書評ブログ

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フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略/クリス・アンダーソン
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話題のベストセラーをようやく読了。訳書としてはかなり読みやすい部類に入り、分厚い割にはサクサク読めてストレスを感じない。作者はもう皆さんご存じとは思うが、ベストセラー「ロングテール 」のクリス・アンダーソン氏である。氏は米「ワイアード」誌の編集長でもあるというから、IT系から出版業界まで幅広い知識をお持ちであるのも頷ける。

そうとう有名な本だからおそらく皆さんすでに読まれていることだろうが、あえて要約すれば、「フリーとは恐れるものではなく、重力のようなものだから、抵抗するのではなく率先して飛び込んで行こう。<フリーの世界>でマネタイズする方法は無数にある」ということだろう。その方法は大きく分けて三つあると著者はいうのだが、まあこれは本書を読んでもらうときのお楽しみということで書かないでおこう。それにしても、こういう本が”出版業界”から出てくるというのがアメリカのすごさかもしれない。(日本だと、一部の人が思ったとしてもとても書けない内容なのではないだろうか)

冒頭で「フリー」とは英語で「無料」でもあるが、「自由」という意味もあると書いているが、確かに言われてみるとその通りだ。日本語では両者は区別されているが、英語では本質的に同じものであるということなのだろうか。言語学的に追究するとおもしろい議論かもしれない。

訳者の小林さんという方はメディア系ではかなりの”大物”らしい。、恥ずかしながらわたしは存じあげなかったので、時代にキャッチアップするためにこちらも買いました。次はこれを読もう。

新世紀メディア論-新聞・雑誌が死ぬ前に/小林弘人
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