「いやーなかなかおもろいな~」

「作品が透明の柱みたいになっとるのの中に展示されててな」

「そや、360度ぐるっとみれるのがあったな」

「あれはええね」

「立体のものって裏からも見てみたいもんな」

「ラリックさんはガラス工芸品だけでなくて、建物のデザインなんかもしよったんやね」

「なかなか見ごたえがあっておもしろかったな」


「この前、ポーラ美術館で見たガレはんよりもすこしあとに生まれはったんやね」

「うちの好きなミュシャはんとラリックさんは仲良しさんやったんで、ラリック美術館には何点かミュシャさんの絵が飾ってあったんよ、みれてうれしかったなー」



「美術館の中に休憩室があるで」

「眺めがええ感じや」




「オリエント急行も楽しかったし美術館もおもろかったけど、この庭もなかなかええねえ」

「そうやね~広々した芝生はええね」








「入り口のとこには古い自動車も展示してあるんよ」

「おもろいね、100年も前の作品やねんけど、こうして、時間を越えてみることができて、なーんとなくその当時のちょっとデカダンな香りを感じることができるんやね」

「美術品の力やね」

「うちらもがんばって、JR西日本の香りを感じてもらえるようにせんとあかんね」

「単孔目の力やね」

「せや、がんばろうな」


・・・なんかよくわからない世界に入ってしまうイコズですが、まあほっときましょう




「ってことでとりあえず、お昼や!」

「とーとつやねー」

「星の王子さまミュージアムの向かいにある『游膳』でお昼や」

「カボフさんのおったとこやね」




「今日はカボフさんおらへんね」

「カボフさんは季節限定の方なんやろか」

「また次の季節に会えるとええね」



「今日はサラダうどん御膳と」




「カツどんにしたんやで」


「うどん、こしがあってうまいね~」

「カツどん玉子の火の通し方が絶品やで!」

「ほんまめちゃうまや!」

「おさじがついとるとこが気がきいとるね」

「どんぶり物は最後のごはんさらえるのがむずかしいさかいな」




「セットのデザートの盛り付けしゃれとるね」

「カステラとソフトクリームやねんけど、倍おいしく感じるな」

「コーヒー、ええ香りやね」


「さてお腹ごしらえが済んだとこで、星の王子さまミュージアムにちょこっと寄って」

「なんといってもうちら、年パスもっとるからね~」

「そして今日のメインイベントやね」





「今日のメインイベントは星の王子さまミュージアムから歩いて15分くらいのとこにあるんやで」






「ついた~~」

「この鉄道はオリエント急行なんやで」

「本物なんやで」

「この電車の中で殺人がおきたんやね、幽霊とか出てくるんとちゃうか?」

「そら、アガサクリスティーの創作やて」



「ここが入り口やねんね」

「大丈夫やろか、単孔目はお断りいわれへんやろか」

「最近の鉄道はペット可やから大丈夫やろ」

「せやけど、走る貴婦人といわれるオリエント急行やで」

「うちらやてタマゴ産む哺乳類といわれるカモノハシやで」



「大丈夫やて、ちゃんとチケットも買うてもらえたし」

「これ乗ってどこまで行くんやろか」



「立派な部屋やね」

「ガラスにきれいな模様がついとるね」


「オリエント急行ではお茶を飲むところとお食事するところが違うんやて」

「そら贅沢やね」

「この車両はサロンカーいうお食事するとこやねんて」




「ガラスが美術品みたいやね」

「この車両はラリックさんが内装を担当したんやて」

「それでラリック美術館にオリエント急行があるんやね」

「ラリックさんはアール・ヌーヴォからアール・デコの時代まで活躍したガラス工芸家であり宝飾デザイナーなんやで」

「イコはん今のコピペしてしゃべったやろ」

「ばれたか」




「立派で優雅なサロンやね」

「スイコはん、やっぱり単孔目お断りいわれるんちゃうか?」

「大丈夫やて、イコはんは心配性やね」





「すわり心地のええ椅子やね」

「電車の中の椅子やから動かんようねじで止めてあるんやね」




「ティータイムや~」

「さくらのシフォンケーキやて~」

「お茶もコーヒー紅茶、ハーブティーから選べるんやで」

「うちらうんとエレガントにふるまわんとあかんね」

「シフォンケーキええにおいするねえ」

「うっまー、とかいうたらあかんね、おいしゅうございます、とかいわへんとね」


「お茶のあとは乗務員さんがオリエント急行の話をしてくれて、質問にも答えてくれるんやで」

「ここの乗務員さんはうちらの顔のおにぎり作ってくれへんやろか・・・」

「多分作らへんと思うで」




「明り取りの窓やろけど、きれいやね」

「ちょっとカパルさんの口に似てるで」

「ほんまや」




「さて、目的地についたみたいやから降りるか」

「あっという間の旅やったね」


・・・いや、このオリエント急行、どこにも行かないから




「ラリック美術館についたで」

「ちなみに美術館は入園料かかるんやけど、ミュージアムショップや庭の散策やレストランは入園料なしで利用できるんやて」

「せっかく来たんやから、寄ってこ」


美術館の中は撮影禁止ですが、庭の散策もしたので、もう少しおつきあいください。

「それはそうと、イベントの主催の人、うち知ってるで」

「うちもや、歌手さんやねんね」

「カメノハシさんがようCD聴いとるで」

「ベサメムーチョいう歌とかなかなかええんや」

「せっかくだから挨拶しとこ」




「ええ人やね、『イコちゃんたちよく来てくれました』いうてくれたで」

「こちらのお姉さんはマリさんいいよるんやね」

「やっぱり歌手さんなんやね」





「ほー、いまおかさんは栗本薫さんのだんなさんやったんか!」

「ピーターラビットさんはいまおかさんが見つけてあずささんとこに連れてきはったんですか」

「マリさんはあずささんのお友達やったんやね」


「今日はおおきに」

「映画、台詞がイタリア語やったからわからへんかったけど、ええ作品でしたね」

「みれてうれしかったなー」


「このあと、マリさんがグインサーガの歌、歌ってくれはるんですか」

「そらええなー」






「ええ歌や~」

「グインサーガはミュージカルになったんやね」

「うちらもみたかったな、残念や」

「舞台もええけど、実写映画にならへんかな」

「そんときはうちらセムの役で出演させてもらえへんやろか」

「せや、うちラク族のシバくんと一緒にモンゴールと戦うとこに参加したいで」

「うちはスカールさんと一緒にグルヌー行くとこがええな」

「うちに帰ったら、アニメ見たろ」

「そらええね」




「飾ってあるこの絵は手塚治虫さんがあずささんに書いてくれたんやて」

「お、知っとるで、リボンの騎士のサファイアはんや」

「グインにも、サファイアはんみたいに数奇な運命の剣士が出てくるで、えらいかっこええ人なんやで」

「さよか、続き読むの楽しみやな」

「ひょうたんつぎさんもおるね」

「ひょうたんつぎさんみたいな人もグインサーガに出てきよる?」

「どないやろ」



「ケーキもろてる人おるで」

「結婚記念日なんやて」

「さよか、そらめでたいなー」

「記念日のご夫婦な、グインサーガが縁で知りおうたんやて」

「ほうかー、グインサーガは人の運命も変えてしまう力があるんやね」

「いやいや、グインサーガはものすごい小説やけどね、グインだけとちゃうねんよ」

「ふんふん」

「お話や物語というのはな、世界をまるごと作ってしまう力があるんやで」

「そうやね」

「カメノハシさんもな、頑丈そうに見えて死の淵さまよったことあるんやて」

「そうなんか!」

「でな、朦朧とした意識の中で『グインサーガの新刊がもうすぐ出る!』って思い出したんやて」

「ほう」

「で、『絶対死ぬもんか』いうてな、意識を取り戻したんやて」

「はー、物語の力やね」

「きっとそないなのカメノハシさんだけとちゃうと思うで」

「そうやろな」

「たくさんの人がグインやリンダやイシュトヴァーンやスニちゃんたちがどうなるのか、を楽しみにくじけそうな時にがんばってるんと思うで」

「ふんふん」

「うちらもがんばらんとあかんな」

「そやね、ブログの読者の方が1000人超えたら記念イベントやろな」






「お土産もいただいたんやで!」




「栗本薫さんと中島梓さんのお名前シールやで」

「これからもフェイスブックの栗本薫・中島梓記念館をよろ・・・・」




「って割り込んだらあかんて!」