今日は術後1年9カ月の診断。
造影脳MRI 所見なし。 (良かった)
X線 所見なし。(X線でわかるくらいだと、びっくり。)
CEA 問題なし。 (CEAは反応してないので、あてにはしてないけど、低いのは素直に嬉しい)
次回は二か月後に造影CT。 また二カ月、普通の生活を楽しませてもらうのだ。
ところで、
この前、初回治療でキイトルーダ+化学療法の申請をメルクが米国で申請し、FDAが審査を受け付けた記事を書いた。
FDAの判断は5月10日前後にでるわけだが、米国の臨床医(治験も治療もしている有名な先生方)が語っている動画とスライドがあるので、ちょっとメモってみる。
お話の先生は、この方たち。
Julie R Brahmer, MD
Corey J Langer, MD
Naiyer Rizvi, MD
Heather Wakelee, MD
6人の先生方に、質問。 「非小細胞肺癌で免疫チェックポイント阻害剤に化学療法を組み合わせたことがあるか、また、将来、その治療をするか?」
- 経験あり 2名
- 経験ないし、やる気もない 2名
- 経験ないが、適当な患者には採用するかも。 2名
割れた。 オレが思ったほど期待の星ではないのか。
治験の概要は次のスライド。 キイトルーダにカルボ+アリムタを加えた治療と、通常のカルボ+アリムタの奏効率を比較したもの。 PD-L1の発現は問わない。 初回治療。
前回の記事では奏効率の高さとPFSの長さをみて、いけるんじゃないの?と思ったわけだが・・・
下のスライドをみてどう判断するか? 臨床医の意見も割れてるようだ。
【先生1】
PFSは良いが、OS(生存率)はパッとしない。 そもそも第二相で結論はだせない。 第三相の結果をみるまで待つ。
【先生2】
患者さんによっては、使うこともある。 高い奏効率に期待する。 (キイトルーダが奏功しなかった患者など)
【先生3】
この治験はクロスオーバーが51%もあったことを考慮してOSをみるべき。
(化学療法に割り当てられた患者で増悪した患者のうち、51%がキイトルーダの治療を受けた)
さらに、キイトルーダ+化学療法の群でPFSがなんと13か月という成績は注目している。
みたいなことを言っていた。
では、有害事象はどうかというと
左がキイトルーダ+化学療法。 右が化学療法のみ。
グレード3以上の有害事象は、若干多い程度。
上から順番に、疲労、貧血、好中球減少、リンパ球減少、血小板減少、甲状腺機能低下、亢進、肺炎。
うーーん、結局わからない。 日本でもこの治験は走ってると思うのが、先生方はどのように日本の患者さんに説明したのだろ。
キイトルーダ単体で効いてる人は(元)喫煙者が多いようだ。 非喫煙者がキイトルーダと化学療法と組み合わせた結果として、「効かなかった人」、が「効いた人」、になれば良いのだが。
もうしばらく生暖かい目で見守るしかなさそうだ・・・