教科書は昔から嫌い(教科書もオレのことを好いてない)。 だけど、少しは勉強しないと。
「合理的思考」の教科書(すばる舎 中山健夫著)、なる本を図書館で借りて斜め読みしてたら、面白い話が書いてあった。
リスクや損失は過大評価しがち
アメリカ人を対象に様々な30の死因について、今後3年間に自分がその出来事に遭遇するリスクを予想してもらったらしい。
例えば
雷に打たれて死ぬ ・・・
予想リスク 0.1%
実際のリスク 0.015%
インフルエンザ・・・
予想リスク 55%
実際のリスク 86.2%
滅多におこらないことに対しては実際のリスクより恐れをいだく、ってことなんですね。
それでオプジーボの副作用発現状況を小野薬品さんのHPで覗いてみた。
https://www.opdivo.jp/contents/report/
2014/7/4 ~ 2017/3/15までに悪性黒色腫、非小細胞肺癌、腎細胞がん、ホジキンリンパの患者さんに投与したすべての副作用がまとまっている。 全部で16、227人
怖いのに注目すると...
1型糖尿病 重篤 35例 (35/16227 = 0.22%)
重症筋無力省 重篤 13例 (13/16227 = 0.08%)
間質性肺炎 重篤 459例 (459/16227 = 2.83%)
資料をみると、数ページにわたって有害事象のリストが載っている。 それなりにリスクはありそうだ。
これを見て、どう思うか...
キイトルーダの治験keynote-24のスライドをインターネットでみつけたので、ついでに載せてみる。
これは、初回治療でキイトルーダと化学療法を比較したもの。PD-L1発現50%以上が参加条件。
グレード3以上の有害事象はキイトルーダでは
下痢 3.9%、 疲労 1.3%。
キイトルーダの免疫関連のグレード3以上の有害事象は
すべて 9.7%
肺炎 2.6%
皮膚 3.9%
大腸炎 1.3%
じゃぁ、このリスクを冒したら何が得られるのか?
左の棒グラフがORR(奏効率)でキイトルーダ45%に対してケモが28%。
右側のグラフは無増悪期間のグラフ。 キイトルーダの無増悪期間中央値が10.3か月(緑線)に対してケモは6カ月。
叔母さんから電話があって、サクラが綺麗だから遊びにこない? もう亡くなった母親の実家にワイフと遊びに行き、桜を見物してきた。
サクラはともかく、ひと多すぎ!