妖怪無職猫男 -15ページ目
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妖怪無職猫男

35歳、ゲイ、無職。
失踪歴あり。
現在、実家にて、穀潰し生活中・・・。

失踪から帰還したものの、
心の傷いえず。
年金生活の親に申し訳なく思いつつも、
前へ進めず・・・。

今日は、昨日に続いて昼過ぎ起床。
二日連続だったため母の機嫌悪し。
日曜日恒例の求人広告に目を通していると、
「もう、いい加減、本気にならないと・・・、」と、母。
おれも言わなきゃいいのに、
「ただの失業中じゃなくて、失踪から帰ってきて普通に就職しろって言われても、」と。
すると、母、
「働く気ないのね・・・?」
・・・・・・・そうくるか・・・・・・・求人広告を見ている男に対して。
話はそこで終わり。
黙ったまま、向かい合って昼飯のチャーハンを食い続ける。

午後。
いつものように、姉が娘二人(4歳と10ヶ月)連れてきた。
可愛いが、騒がしい。
可愛いが、うっとおしい。
可愛いが、面倒臭い。

と、言いつつ、10ヶ月が昼寝する間、
騒がしい4歳児を連れて、近くの掘りへ鯉に餌をやりに行く。
更に近くの小学校でブランコに乗せてやる。
可愛い・・・・・・・・が、母の顔がちらついて上の空。
可愛い・・・・・・・・が、父の顔もちらついて上の空。
ふと、幸せな姉がうらやましくなる。
老夫婦とその娘と孫。
おれが、そこへ暗い影を落としている、と、思った。

確かに、そろそろ何とかしないと、と、思う。
はたしてどうなるかにゃあ・・・・・・。

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