総括!2017年のアニメ映画界はこんな感じでした! | アニメ映画情報ブログ【 ねじまき恋文のヤブレター 】

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今年も無事、年を終えようとしております。

昨年総括記事を書いたので、せっかくなので今年も書いておこうと思います。

 

 

その昨年の総括記事で、年初の目標を振り帰っていたので、今年も1月1日のブログを読み返してみたのですが、なんと今年の目標は「カッコ良い生き方」なんてのを私は打ち出していたようです。

いやー・・・全然カッコ良い生き方を出来ていないな、とたった今反省しております。

 

 

今年は実生活の変化も大きかった一方で、時間的な余裕がありまして、100本以上の映画を劇場で見ることができました。また、日本に帰国したことで、生で日本の映画“感”を多分に感じられたのも良かったです。

 

 

さて、そんな2017年。

アニメ映画界がどんな感じだったのか・・・ざっくりとした総括も兼ねて

私の感じた“2017年のアニメ映画界”を今年も5ポイントにまとめました。

2017年の感じを掴みたいという方もこのあたりを抑えておけばいいんじゃないでしょうか。

 

●不作か豊作か?今年のアニメ映画の顔はなし?

 

 

2016年が「君の名は。」「この世界の片隅に」といったすごい当たりタイトルがあった分、2017年もそういう作品が出ることを期待しましたが、ちょっとそこまでの将来的にクラシックとなっていくであろうという感じの一作が出てこなかった印象が強い年でした。

ある意味当たり年の翌年なのでこの印象は否めないのかもしれません。

 

一方でもう少し下めの数字で見た時のヒット作自体は多め。

「怪盗グルーのミニオン大脱走」「名探偵コナンから紅の恋歌」「モアナと伝説の海」「SING/シング」「ドラえもんのび太のカチコチ大冒険」「ソードアートオンライン~オーディナル・スケール~」などなど・・・何十億単位での興行収入を得ている作品が多数登場しています。

抜きんでた何かはなかったとも言えるのですがある意味、アニメ映画市場自体の底上げは果たされている状態なのかもしれません。

 

 

 

●ミニオン確立の年だった気も!

 

 

あえて挙げるなら特に今年、世界でも日本でも目覚ましい活躍をしたのはミニオンではないでしょうか。

「怪盗グルーのミニオン大脱走」の世界的大ヒットのおかげで、「怪盗グルー」シリーズは「シュレック」シリーズを抑えて世界NO.1映画シリーズに到達!

日本のUSJには“ミニオンパーク”もオープン!

ミニオンがマスコットキャラクターとして10年以上継続して一線で活躍できるIPであるという確信が得られたような年でした。

 

一度人気キャラクターになっても、ミッキーやスヌーピー、ピカチュウのように10年以上の単位で一線で活躍できるキャラクターになるのは難しいもの。ケロロ軍曹やたまごっちなんかはその線から脱落した例だと思いますし、ジバニャンが今割と怪しい立場に立っていると思います。

そんな中、ミニオンというキャラクターは2020年以降も間違いなく生き続けるなという予想ができる“安定”を手に入れた年だったと思います。

 

また、「ペット」に続いて「SING/シング」も日本ヒットさせたということで、イルミネーションブランドの確立の年と言ってもいいのかもしれません。

 

 

 

●海外アニメ映画は豊富になるも日本では未だ苦戦!

 

 

 

そんなミニオンが活躍する一方で、ディズニーとイルミネーションを除くと海外アニメはやや元気がありませんでした。公開作品こそボチボチ増えてきている一方で興行として大きく目立った活躍につながっていないのが残念です。

「レゴバットマンザムービー」「ブレンダンとケルズの秘密」「フェリシーと夢のトウシューズ」「レゴニンジャゴーザムービー」「ゴッホ最期の手紙」・・・などなどの中から興行収入的にガツンと一発ぶつけるような一作がなかったのが残念。今年の暮れに登場した「KUBO/クボ二本の弦の秘密」もその中の一つなのでしょうけど、「この世界の片隅に」のように、口コミ効果で支持が拡大しているのが一つ救いかもしれません。

そして、冬の時代が長かったドリームワークスアニメーションがユニバーサル傘下に入りまして、「カンフーパンダ3」の上映中止という最後の悲劇を迎え、2018年に向けて「ボス・ベイビー」の全国上映の発表を果たしたことも忘れちゃいけないところ。

 

日本の海外アニメ映画事情がもしかしたら大きく変わってくる“かもしれない”予感の年でした。また、ドリワがユニバーサル傘下に入り、本格的にユニバーサルVSディズニーの構図が加速する予感も出てきているという意味でも、これからの大きな変化の前触れの年と言えるのかもしれません。

 

 

 

●TVアニメ映画は“全体的に”好調に!

 

 

以前から絶好調の「コナン」「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」はもちろん、リニューアルを果たしたと言ってもいい「ポケモン」も久しぶりに30億円台の興行を得られました。「ハピネスチャージプリキュア」で一度ガクンと興行記録を落としたプリキュアも、シリーズを追うごとに徐々に記録を上げ「キラキラ☆プリキュアアラモード」で一時期のピークに持っていけそうな好成績を果たせそうな状態です。

定番映画作品は、調子の良かった作品はその良さをキープし、悪かった作品は改善を施しまして、ついに全体的に良い状態に持って行くことに成功した年でした。

唯一、「妖怪ウォッチ」がつまづいてる感じはするので、脱落も予感させます。

 

深夜アニメ界隈でも「ソードアートオンライン~オーディナル・スケール~」が大ヒットしたり、「響け!ユーフォニアム」の総集編映画のはずが普通に質が高いアレンジをしてきていたり、「ノーゲーム・ノーライフ・ゼロ」が面白い切り口で一本の映画を仕上げてきたり、「劇場版Fate/stay night [Heaven's Feel]」が作品こそ言いたいことはあれどバチコーンッとヒットをかましてきたりと、それぞれでポジティブに充実させて来ているのを感じさせられました。

 

2017年のTVアニメ映画界はTVアニメの人気だけに頼らず、ちゃんと質で持っていこうという意識は感じられる年だったと思います。もちろん全部が全部納得いくわけではないですが、少なくとも多数がそういう意識を持っていると感じられたのが大きいです。

 

 

 

●湯浅監督大躍進の年!・・・か?オリジナル作品の苦戦も。

 

 

そして2017年は湯浅監督イヤーなんて言ってましたが、

「夜明け告げるルーのうた」が見事アヌシー国際アニメーション映画祭で最高賞、「夜は短し歩けよ乙女」がオタワ国際アニメーション映画祭でグランプリを受賞するなどの快挙を果たしまして、まさに湯浅監督イヤーとなりました!!

ですが、日本の興行的に成功していたのかというと悩ましいところ。

 

日本映画市場が洋画アニメに厳しいなんてことも言ってますが、正直日本作品であってもTVアニメ発ではないオリジナル作品に対する興行的評価はかなり厳しめ。「夜明け告げるルーのうた」「きみの声をとどけたい」「ひるね姫~知らないワタシの物語~」などなど、いまいちパッとした興行につながっていないのが残念です。

云十億単位を果たした作品でも「メアリと魔女の花」「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」など広告展開の割にはちょっと盛り上がりに欠けていないか?という疑念もあります。

 

このあたりの作品の盛り上がらなさが、全体的に2016年との見劣りの要因になっているんじゃないかという気はします。まだまだ日本アニメも、そして日本アニメ映画“市場”も、オリジナルアニメ映画が弱いという課題を抱えているのでしょう。

 

 

 

以上、ざっくりまとめた5点でした。

2016年が当たり年だった分、2017年は市場が冷静を取り戻したような年でした。

着々と整理は進んで作品の水準は上がってきているのは分かるし、湯浅作品や「SAO」などの活躍で日本アニメの活躍が海外でも目立ってきているのは嬉しいものの、邦・洋問わずメジャー界隈以外のオリジナル作品が良し悪しに関わらず目立てないという壁が、まだ日本のアニメ界にはそびえ立っているようです。

 

 

この壁をうまく取っ払えるような活躍を2018年は「ボス・ベイビー」「未来のミライ」に期待したいな、と思っております。

 

 

 

 

そんなわけで2017年も終了。

「ねじまき恋文のヤブレター」の今年の更新も明日がラストです!

恒例の一年の間に観た映画の良かったものランキングをベストからワーストまで今年は100本以上をずらずらーっと並べて締めようと思います。

最後までよろしくお願いいたします。

 

 

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