「怒られて上映終了になるかもしれない」なんて感想を聞いて急いで行ってきました。
銀魂
を観てきました。
公式サイト：http://wwws.warnerbros.co.jp/gintama-film/
週間少年ジャンプの人気漫画「銀魂」の実写版。
かつてTVアニメでもやって、劇場版アニメ版も作られた紅桜篇というエピソードをまたまた映像化しました。監督は「勇者ヨシヒコ」シリーズでお馴染みの福田雄一監督です。
ちなみに私は原作をけっこう読んでいる作品なので、いつもみたいな当たり屋鑑賞ではありません。
本作を観てきた感想をざっくり一言で言うなら
大化けも有り得た佳作
って感じで惜しい感じの映画でした。
もうちょっと詳しい感想を書いていきます。
●ビジュアルに対しては厳しめ！コスプレにしか見えません
すっごく根本的な部分なのですが、ビジュアル面では完全にワタクシ否定派です。
キャラクターによって波はあるのですが、どんなによくできているものであっても、コスプレの域を超えているキャラクターは居なかったと思います。
サーセン。頑張ってるのは分かってます。
実写版「鋼の錬金術師」と比較して頑張ってるって意見もTwitterで見かけてはいますが、服なんかも綺麗すぎるわ、ズラ感強いわで、決して私はこのビジュアルを肯定する気にはなれませんでした。
また、モブの宇宙人に関しても、「スター・ウォーズ」なんかで目が肥えてしまっている分、造形の安っぽさの方が気になってしまいました。加えて、定春や宇宙船などの３DCG造形も明らかに映像と親和していないのもガッカリ。
人物だけでなく全体的にビジュアル面は支持できない映画でした。
●振れ幅は大きいけど、笑える時はめっちゃ笑える熱演
ビジュアルが残念な一方で、そのマイナス面を埋める役者陣の熱演には目を見張るものがありました。これに関してもキャラクターによって波はあるのですが、銀魂独特の言い回しのギャグや、唐突に入るメタギャグやパロディなどがうまい具合にキマる瞬間があって、めっちゃ笑えるポイントが複数ありました。
中でも佐藤二郎さんや安田顕さんは、キャラクターとの相性なのか、作品との相性なのか、まさにハマり役となっておりまして、作中何度も笑わせられました。
その他、銀さん役の小栗旬さん、新八役の菅田将暉さん、妙さん役の長澤まさみさん、真撰組の面々などはさすがだなぁと思わせる演技でした。『スベッてんじゃないか』って瞬間もゼロじゃなかったのですが、そんな瞬間も親身に演じているのが伝わって、うまく私にハマらなかったネタであっても、嫌な後味として残りませんでした。
ちょっと厳しいな・・・という役もちょいちょい居たのですが、あえて挙げないでおきます。ファンを敵に回すと面倒そうな人とか居るしね。
レビューとは全く関係ないけど、この金田一のシリーズ好きですよ。
また、銀魂らしいトンでもないパロディギャグは流石でした。
それやる？ってところへの踏み込みっぷりはまさに「銀魂」。
やっちゃいけないことやっちゃう恐れ知らずさは紛れもなく「銀魂」だと思います。
「銀魂」というより「勇者ヨシヒコ」感が強いなんて意見も見ましたが、私が「勇者ヨシヒコ」をそこまでガッツリ見ているわけではないせいか、全然「銀魂」感のある瞬間はあったように感じています。
本作、私にとっては紛れもなく実写版「銀魂」として完成してなくてはいけないラインはしっかり越えている作品だと思いました。見事でした。
トータルで見て、ちゃんと楽しかったので、満足です。
強いて言うなら映画よりも、ドラマぐらいのグレードの方が向いてるんじゃないかとは思いました。シリアスパートが助長に感じてしまった一方で、『紅桜篇ならしょうがない』という気持ちもありまして、こういうことになるならドラマサイズで色んなエピソードをやった方が生きた企画だったんじゃないかなー。
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