「自己責任」が重すぎる──増える「子どもがほしくない20代」 | 今日も花曇り

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こんな記事を読みました。

 

 

2023年に行われたある民間の調査によると、18~25歳の約5割が子どもをほしいと思っていない、という結果だったそうです。

 

少子化が非常に問題になっている日本ですが、基本的に、先進諸国と言われる国では、出生率は低下しています。

ドイツ、スペイン、韓国、シンガポールの現状は、日本よりもさらに低い。

 

 

いろいろ分析はできるのでしょうが、私自身、当然だろうな、という実感があります。

 

子どもを産み育てることは、もちろん大きな喜びもありますが、基本的には、自分の人生のかなり重要な部分を、そのために捧げることになります。

それは時間だったり、お金だったり、自分自身の選択肢だったり、精神的な労力だったりします。

非常に大きな苦しみを生むこともあります。

つまり、人生を複雑に(言い方を変えれば、味わい深く)する、とても大きな不確定要素(リスク)です。

 

先進国では、概ね、自分自身の幸福を追及することは素晴らしいと考えられていると思いますが、そうした社会では、上記のような人生におけるリスクを避ける傾向が大きくなるのは、当然だと思います。

したがって、少子化の原因としてよく取り上げられる経済的な問題を解決したとしても、根本的な状況は、私は変わらないだろうと思います。

 

これは、結婚についても同様です。

少子化の原因は非婚化である、と指摘されるのを最近よく見かけますが、全く同じ理屈だと思います。

若い時のわずかな交際期間で、100歳まで生きるかもしれない人生のパートナーを見極めるなんて、ほとんどギャンブルです。

そして、失敗したときのダメージを考えると、容易に踏み出せないのもわかります。

 

結婚も子育ても、自分の幸福のためというより、社会を維持するための責務と考えるくらいでなければ、たぶん現状はあまり変わらないのではないかと感じます。