しかしさらに話を聞くと、請負だというにもかかわらず下請からは毎月固定の代金をもらっていて、かといって支払明細も領収証もなく、もちろん契約書もありません。いったいこれはそもそも請負なのか雇用なのか、どちらにしろご本人のお話以外に証拠がないし・・・。
ご本人は「自分が仕事をしていたことは現場にいた元請業者が証言してくれるはずだ」と言われます。確かにそれが本当なら有力な証人にはなりますが、その人とて相談者と下請業者の契約内容までは知らないと思われました。
私は請求が立つのかどうか判断に迷い、「ちょっと検討させてください」とその日は保留にしてしまいました。
すると後日その方からお電話があり、元請業者に相談したところ、その元請の担当者が「それはけしからん、そんなことをするならもう発注しないと下請に警告してやる

うーんそんな解決方法があったのか

私のような新米は、とかく法律上の根拠(請求原因)は何かとか、証拠はあるのかという観点から見てしまいます。でもそれは究極的には裁判になったときの話で、その前の解決の仕方なんて他にもたくさんあるのですよね。
またしても、ウチのボス弁がよくいう言葉。
「弁護士の仕事は法律じゃないんだ!」
よくわかりました
