研修所教官との面談 | 今日も花曇り

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読んだ本や考えたこと、仕事について。

今日は研修所教官と、個別で10分ずつ個人面談がありました。一体どんなことを聞かれるのだろうと思いましたが、志望動機、進路予定等のごく一般的な質問が主でした。

導入起案の成績についてもそれとなく教えてくれたところ、私は民裁・刑裁ともABCのうちBだそうで、可もなく不可もないという感じのようです。ひとまずはよかったという気もしますが、刑裁は比較的よく書けたような気がしていたのに残念という気持ちもあります。とにかく、これからの勉強次第とのこと。

今日は、最近読んだ本のことをいくつか。

「あなた、それでも裁判官?」(中村久瑠美著、暮しの手帖社)
やや挑発的なタイトルですが、内容は裁判官の夫による壮絶なDVに関する本です。将来は家事事件に詳しい弁護士を目指したいと考えている私にとっては興味ある内容でした。ただ、執筆の動機が割と個人的なところにあるのではと思える内容なので、DVという問題について深く知りたいという場合には物足りないかもしれません。

「少年A 14歳の肖像」(高山文彦著、新潮文庫)
神戸児童殺傷事件の犯人、少年Aについて、主にAの心理的側面から事件を記述しようとするルポです。この事件について、私はもっと勉強しなければと強く思いました。少年、犯罪、心、家族について、その関係は一筋縄ではいかないことがよく分かります。

「司法官僚-裁判所の権力者たち」(新藤宗幸著、岩波新書)
裁判所は内部に強力な司法官僚機構を有し、それによって裁判官の独立が脅かされていると警告を発する内容です。裁判所の中に実際に入ってみると、人事についてはともかく、裁判官は少なくとも裁判については非常に自由に職務を遂行しているように見え、この本の内容と実感の間には少しギャップがあります。ただ、機構内部の透明化を図る努力はどんな組織にあっても必要なことだと思われますから、本書の指摘も重要だとは思います。

「それでも家族-夫が大麻を育てた日(武村みゆき著、講談社)
武村正義元蔵相の息子の妻が、夫が大麻所持で逮捕され、自身も逮捕・不起訴となった経験をつづったものです。犯罪と全く無縁の一般人が逮捕・勾留という事態に直面したとき、どういう心理状態になり、行動するのかが分かり、参考になります。

こうしてみると、やはり私が読んで面白いと思うのは、犯罪、少年、家事等についてのものが多いようです。なんとか自分の資質や興味を生かせる職場に就職できるとよいのですが・・・。