トラブル続きのZ250インナーチューブ交換(フロントフォークオーバーホール) | ひきこもり、お遍路へゆくAmeba版

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自身のアルコール依存症や引きこもり、アダルトチルドレン問題により、生き方を見直す切っ掛けを手に入れ、その舞台に四国八十八ヶ所の遍路を選んだ男のブログ

土日でZ250のフロントフォークオーバーホールを行いました。


バイクが身内に渡り1年半ほど放置されて帰ってきてその姿に愕然としたのは記憶に新しいですが、それから時間を掛けて整備したり、状態を見極めて、

やはり一番気にしていたところの修理(部品交換)が必要だったので泣く泣く部品を注文して到着待ちでした。

部品を注文するにしても高すぎるので、何度も『今のまま補修して使えないものか?』と騙し騙し手をかけましたが、やはり片道一時間程度でも長距離走行をするとオイルが目に見えて漏れてくるのでやむ無く注文。

それでも迷うほど何度も注文画面で手を止めるのですが、購入ボタンを押すことを決定付けた理由は部品のメーカー在庫が残りわずかと表記されており『もう手に入らないのでは?』と心配になったからです(今見たら在庫が増えるワカメちゃん)。


そして土曜日の夕方過ぎに兵庫県から届く予定が半日ほど早く到着したので重い腰を上げて交換することになりました。

実は先日から鬱症状が出始めて、しかもここ3日は吐き気を伴うかなり状態が悪い鬱となっておりましたが、休んでいても辛いし、動いていた方が気が紛れるので、最近は“敢えて動く”方にチャレンジしております。

じっとしているよりも動いて気をまぎらわせた方が楽、そう考えると以前の鬱に対する対応でアルコールや精神薬を頼っていた自分を否定することは出来ないと感じなから作業しておりました。

それほどまで絶えるだけの鬱は辛いのですが、その原因となった虐待やイジメによる脳の損傷は治ることは無いので前向きに対処スキルをつけていくしかありませんね。

話を戻して、今回の注文内容が以下になります。


メーカーから実に見やすくないメールが届きましたが部品の合計金額38,874円。

その内、本来交換しなくて良かったはずなのに今回痛めて帰ってきてしまったインナーチューブが29,480円と3/4を占め、これさえなければ一般的なフロントフォークのオーバーホールはオイル代含めても約10,000円で済みます。

そんなに頻繁に手入れが必要で無い場所なのにそれを怠って長期間洗車すらせずバイクを放置するとこうして痛い目をみますので、乗らないにしても定期的な洗車やメッキ部分にシリコンスプレーをかけとくなど“たったそれだけ”を怠らないようにしましょう。

フロントフォークに一度錆が付くと、もう錆との戦いを引き返せることはありませんし、たまに動かしてストロークさせないと真夏などシール部分(ゴム)が固着して、いざ股がった時に裂けるなどしますからね。

また今回の作業は全てサービスマニュアル先生の指示に従い、一般的なオーバーホールでは無視されているブッシング関係も交換しますので4,000円ほど追加となっておます。

意外だったのはダストシールや、オイルシール上のスナップリングという交換の定番のものはサービスマニュアルで交換の指示は無かったですね。

ダストシールは亀裂が入っていたので注文(968円×2)、迷って購入しなかったスナップリング(363円×2)は結果的に錆びておらず再利用出来たのですが、よく錆びているので念のため注文しても良いと思う交換の定番です。

因みにこれは部品代だけの話で、バイク屋に交換作業を頼めば20,000円~(ネット上では25,000円~)工賃が発生します。

それだけ払う価値もアリな気を使う作業ですが、今回はインナーチューブ代だけでも約30,000円の損が出てますし、専用工具も全て揃っていますので自分で行うことにします。

因みに今回痛めてしまった“インナーチューブ”は片側22個からなる部品の集合体であるフロントフォークのうち1つの部品となりますので、これを変えるだけでも“オーバーホール”が必要となります。

その22個の内の今回は片側8個ずつ部品を交換することになります。


リアもフロントもメンテナンススタンドで地上とは“おさらば”させてフロントフォークに繋がっているタイヤなど全てを外します。

フロントのメンテナンススタンドはタイヤ交換の時に購入済みですし、リアは頻繁に使うので必需品ですね。


外したフロントフォークを室内に広げたブルーシート上に並べます。

これ1本が22個の部品から出来ております。

(しれっと先日作成したタイヤ交換土台がまさかの活躍する図)

それを慎重に分解しますが、ここでこのバイクならではなのか、今まで2台のフロントフォークオーバーホール経験では必要なかった工具がいくつか足りずホームセンターに行って帰っての繰り返しでこの日は時間切れ。

まず作業のスタートである、押しながら中のピンを抜くトップキャップが外れませんでした。

結局、クランプの力を借りて中のピンを外すことが出来たのですが、今度はブーツの底を止めているボルトまでヘキサゴンソケットが届きません。

なのでロングのヘキサゴンソケットを買ってきたのは良いものの、“運次第”と有名なブーツのボルトが供回りしてしまい、今度はアストロプロダクツまで走って『これで良いのか?』と迷いながらフロントフォークダンパーロックソケットという六角に対して四角形で固定する、ちょっと俺の脳みそでは理解出来ない工具を買ってきました。

ということは、インナーチューブの中にある六角の穴を固定するためにかなりの長さの棒が必要となるのですが、サービスマニュアルにあるカワサキの専用工具を今すぐ手に入れるのは無理だし、その用途にしか使えない専用工具に大金は出したくないので、

以前から欲しかったKTCのスライドヘッドハンドルとエクステンションバー270mmを購入して、持っていた75mmと150mmのエクステンションバーと合体させて490mmのT型ソケットレンチを作成。


それに先ほどのフロントフォークダンパーロックソケットを合体させると54cmの長さになり、問題なく取り外すことが出来ました。

元々、ブーツの底にあるボルトをインパクトの勢いで回すという荒業を気に入ってはなく、バイクレストアで有名なふみっちょ先生も「ここがナメたら終り」と慎重に工具で回していた場所なので工具の追加は致し方なかったし、今後フロントフォークを触る時にも安心して作業が出来るようになりました。

鬱の日はミスも多く、買った工具のサイズを勘違いして返品、買い直しの往復、揃っていたはずの道具が足りず出費が増えたことや、中々進まない予想外のトラブルに非常にイライラした日でした。


翌日(日曜日)、一晩休んで気を取り直して前日分解までしたフロントフォークの組み立てを行いますが、相変わらず吐き気を伴う鬱です。

昨晩一気に終らせたくてウズウズしていたのですが、ビーニャさんに止められたので今日まで我慢しましたが、この日もやっぱりダメで出だしから躓く。

オーバーホールの代名詞とも言えるオイルシールが専用工具を使うも真っ直ぐ打ち込めず、

もう新品のインナーチューブを持ってバッティングセンターにかっ飛ばしに行ってやろうかと思うほどのぶちギレ。

『いやいや、落ち着け』と、このままでは被害が広がってしまうと俺らしくもなくバイク屋にダメ元で電話するも、断られるのも当たり前で素人が触った後のリスクを嫌われます。

『うーん』と迷った結果、ネットでは一般的な手法となっている塩ビパイプで打ち込もうと決め、新たにホームセンターへ走り出費を重ねる結果となりました。

が、5,000円ほどしたアストロプロダクツのフォークシールプッシャー(専用工具)では全く上手く行かなかったものが、塩ビだと簡単にトントンと入る始末。

俺のあまり工具をケチりたく無い信条が結果的に悪さをしてしまった貴重な体験となりましたが、シールの打ち込みに関しては専用工具よりも塩ビが値段も5分の1で最強ということが解りました(俺の使い方が悪いのも認める)。

塩ビパイプに関して一言添えるとしたら“VP”という規格の肉厚で固いパイプの方が2倍ほど高いですが、それでもそんなに高いものでは無いし、ゴム製のシールを打ち込むのですから肉厚の方が打ち込みやすく、傷付けにくくお勧めだと思います(肉薄だと鋭くなる)。

恐らく内径40mmの塩ビパイプがインナーチューブには丁度良い大きさとなるでしょう。


YouTubeの整備動画では一般的に新品には交換されない部品も、よく見るとこうして磨耗があります。

これがどんな役割なのか全く解ってませんが、意味あっての22個からなる1つの部品なのでしょうからサービスマニュアルの指示通り交換します。

これと、これに似た奴が合計4個、1つ1,000円を超えるのでケチりたくもなります。


取り外したダストブーツとオイルシールですが結構硬化しており、ダストブーツには幾つかの亀裂も入り、オイルシールはよく解りませんがインナーチューブの錆で傷付いているのでしょう。

このオイルシールがオイル漏れを防いでくれている大切な部品となります。


抜いたフォークオイルも元々のイチゴシロップから鉄粉を含んで熟成された赤ワインになってますね。

左の筒の奥に残っているのが新しいカワサキ純正のフォークオイルです。


そんなこんなで色々ハプニングもありましたが、

いえ、ハプニングしか無かったですが、何とか道具の力を借りて組み立てることが出来ました。

つくづく感じるのは人間の無力さであり、だからこそ優秀な道具を使って自分の無能を補うのでしょう。

傷1つが致命傷となる部分の交換作業なので、何するにもまるで傷を付けているような感覚すら感じ、神経を磨り減らす作業の連続でした。

果たして自分が修理をしているのか、傷付けようとしてるのか訳わかめ。


結局、作業を終えたのは2日目の17時前。

昨日の11時頃から始めた作業なので、2日振りに宙に浮いていた愛車に大地を踏ませることが出来ました。


以前は錆で空いた穴がいくつも目立っていたインナーチューブも傷1つ無く。

後は、色々有りすぎた作業でミスや傷を付けていないか心配なところですが、また暫く様子見が必要でしょう。

その後、都城市の金御岳までテスト走行してきましたが、取り付け時に付いたフォークオイルの滲みを拭き取った後は今のところ順調です。

金御岳山頂にはバイクが20台ほど溜まっており、おじさん達が駄弁っていたので、そういうのが嫌いな俺は素通りして逃げてきました。

一人でバイクに乗るのは好きだけど、色んなバイクについて話したりするのは好きではありませんし、バイクの周りに溜まっているおじさんや珍走団のお子ちゃま、あと四国の寺に群がっている先達に良い印象はありません。


最後に、今回追加で購入した工具のまとめです。

KTCスライドヘッドハンドル200mm 2,200円

KTCエクステンションバー270mm 2,500円

KTCロングヘキサゴンビットソケット8mm 1,180円

アストロプロダクツ フロントフォークダンパーロックソケット3/8 759円

塩ビパイプ40mm VP管1m 891円

3方締めクランプ 595円

合計8,125円だけど、あらかじめ解っていたらネット注文でいくらかは安く仕入れられた物ですね。

バイクの部品代38,874円を足すと46,999円なり…。

本来交換せずに済んだはずのインナーチューブ29,480円と追加工具代8,125円を引けば9,394円で出来た作業ですね。

これプラス工賃20,000円~を考えると…ね、5年~10年位に一度必要となるフロントフォークのオーバーホールですが、少しでもコストをかけないためにインナーチューブの錆には気を付けましょう(サービスマニュアルでは4年に1度)。←勘違いでした。

と言うかインナーチューブ代だけで半分以上を占めますし、部品の無い旧車とかになると再メッキ処理に出してもっと酷い目にNice to meet you.

先日のビーニャさんセローのタイヤ交換が23,313円…。

うーん、倹約ばかりの生活はいけないにしても、趣味は金かかる。

最後に、

今回、フロントフォークのオーバーホールをしながらずっと、インナーチューブのデリケートさを考えると構造上の問題なのではないか?と感じてました。

傷付かず錆びないインナーチューブか、その他のサスペンションの登場を心待にする。